ウチの店にとてもよく似た店がある。 オレの後輩が2年くらい前にオープンしたAという店だ。 ウチの店のアイデア、コンセプトをそのまま更に押し進めたようなインドらしさにオープンした時には感激した。そして応援することを約束した店だ。 内装も料理も、とにかく見た目が格好いい。 そのAという店の振る舞いに今、オレとひかるはとても苦しめられている。 店にとって独自性というのは命だ。 特に、来店前に判断できるビジュアルの独自性は生命線だ。 後輩の店がウチに似ていて、特に写真写りがそっくりなので、オレたちは少し違って見えるように店全体を改装する決心をした。1年半くらい前の話だ。 ところが、新たに差別化したはずのものと全く同じものが何度でもAという店に登場する。 新しい天井ファンの色も 新しい壁の色も 旅先で苦労して手に入れたヴィンテージの皿も それと組み合わせる、まだ誰もやっていない料理も その料理の説明