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統計研修受講記(平成27年度 No.2)

「本科(総合課程)」(第117期)を受講して

香川県政策部統計調査課 田尾 憲司


私は、平成20年4月に香川県に入庁し、介護保険事業所の指導業務、河川管理業務を経験し、27年4月から政策部統計調査課に配属となりました。統計調査課では県民経済計算の担当となりましたが、これまで統計にあまりなじみがなく、基礎的な知識から身に付けたいと考え、本科研修の受講を希望しました。また、都道府県の業務は多岐にわたりますが、近年統計の重要性に注目が集まる中で、統計に関する知識は、現在だけでなく将来の業務においても役立つと考えたことも大きな理由です。

研修期間中は、研修所に併設されている寮を利用しました。故郷の讃岐うどんが3か月間食べられないことには苦しみましたが、通勤時間を気にする必要もなく、快適な環境で集中して学習することができました。研修内容は、「基礎数学」や「統計グラフ作成演習」等の基礎的な講義から始まり、「記述統計」「推測統計」「多変量解析」等の統計学、「統計調査」「意識調査」「標本調査」等の統計調査論へと発展するカリキュラムで、段階的に学ぶことができたと思います。

また、人口・社会統計分析や経済統計分析の各講義では、実際の統計データを観察・分析することで統計データの実践的な活用方法を学習できました。上記に加え、学習した知識を実際に活用する講義も設けられていました。

「個人研究」では、各自が選んだテーマの研究・分析・レポート発表を行うのですが、主成分分析や重回帰分析といった多変量解析の手法を用いる際、思うような結果が得られず試行錯誤を重ねました。しかしながら、その過程を経て、完成させたことがより深い理解に繋がったと感じています。また、他の研修生の発表は、自分が使わなかった分析手法が用いられており、テーマも様々で非常に興味深く、新たな発見がありました。

「グループ研究」では、4〜5名のグループで統計調査の企画から公表までの流れを実習しましたが、作成した調査票に実際に回答していただいたところ、調査項目の数や選択肢の重複等気付かなかった問題点が明らかになりました。このことから、統計調査の実施に当たっては、調査の目的を明確にし、目的達成のために何が重要かを十分検討しておくことが大切だと改めて感じました。

3か月の研修期間中、基礎からしっかりと統計を学べたことはもちろん、異なる職場から集まった研修生と出会い、共に研究を行ったことは、貴重な経験となりました。本研修で身に付けた知識、経験を今後の業務に活かしていきたいと思います。

最後になりましたが、熱心に御指導くださいました講師の皆様、快適な研修環境を整えてくださいました統計研修所の皆様、共に学んだ研修生同期の皆様、大変お世話になりました。また、研修に参加する機会を与えてくださった、香川県政策部統計調査課の皆様に心より感謝申し上げます。

(統計調査ニュース 平成28年3月号より)

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