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統計研修受講記(平成24年度 No.1)
専科「PCを用いた統計入門」を受講して
衆議院事務局庶務部人事課 橋本 小百合
今年4月に入局し、人事課予算係に配属されてから1か月半。 現在私は、大きく分けて人件費の管理と機構定員の管理という2つの業務を担当しています。 これらの業務を執行するに当たっては、過去の実績の積算や分析、さらにこれらを根拠とした将来の予測が不可欠のものとなっています。 また、図表を用いた資料作成やグラフ分析を日常的に行わなければならないため、 Excelや統計の知識は欠かせないものとなっています。
本研修では、5日間の講義と演習を通じて、Excelの基本的な操作やグラフの作成、統計データの分析と集計、統計GIS(地理情報システム)の基礎知識を学習しました。 ソフトウェアの操作方法はもちろんのこと、図表を解釈する際の注意点や正確なグラフの作成方法、統計的根拠に基づいた分析手法を知ることができました。
研修中、特に印象的だったのは、新聞など信頼性が高いと思われている媒体に記載されているグラフであっても、見た目のイメージと客観的事実が必ずしも一致しないということです。 たとえ分析の基となる統計データは正確なものであったとしても、加工の仕方次第で事実と異なる印象を受け手に与え得るので、注意して見る必要があると分かりました。 反対に、こちらが情報の送り手になる際には、誤解を与えない図表作りを心掛けなければならないと実感しました。 業務の中でグラフを作成する機会も多いので、この点に気付けたことは非常に有意義だったと考えています。
また、研修では、単純集計だけでなく、重回帰分析や独立性検定といった統計的分析手法を使うことで、一見しては分からない変量同士の関連性や分布傾向を理解することができました。 複雑な社会の現実を捉え、問題の解決を図っていく上で、統計的分析はなくてはならないものだと強く感じました。
業務の中ではExcelのピボットテーブルやフィルタの機能を多用しますが、今まで四則演算やSUM関数、単純なグラフ作成程度の経験しかなく、入局当初は戸惑ってばかりでした。そんな中、今回の統計研修を受講させていただき、講義と演習を通じて資料作成や統計データ分析の腕を上げることができました。 今回学んだ知識は、現在の職場だけでなく、今後も様々な場面で役立つことと思います。
社会人1年目で右も左も分からないこの時に、統計研修を受講させていただいたことに感謝しています。 今回学んだことを糧にして、今後より一層公務に励んでまいりたいと考えています。
最後になりますが、丁寧かつ熱心に御指導くださいました講師の先生方に深謝いたします。 また、より良い研修環境の整備に御配慮いただいた研修所事務局の皆様に御礼申し上げます。
(統計調査ニュース 平成24年7月号より)