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チェンマイ・イニシアティブのマルチ化契約の発効について

2010年3月24日

  1. ASEAN+3の財務大臣・中央銀行総裁及び香港金融管理局長官は、チェンマイ・イ二シアティブ(CMI)のマルチ化契約が2010年3月24日に発効したことを発表します。
  2. CMIのマルチ化契約における各国の貢献額の合計は1200億米ドルです。CMIのマルチ化の主要目的は、(1)ASEAN+3域内国の国際収支や短期資金の流動性の困難への対応、(2)既存の国際的枠組みの補完です。CMIのマルチ化契約の下、通貨危機により資金支援が必要な国に対して、通貨スワップを通じた支援が行われます。契約当事者は、CMIのマルチ化契約の規定に従い、それぞれの資金貢献額に買入乗数を乗じた金額を上限とした米ドル資金を、現地通貨とのスワップにより買入れることができます。(別添)
  3. CMIのマルチ化契約は、多国間の通貨スワップに関する契約で、現行のCMI二国間取極のネットワークを一本の契約にまとめたものです。CMIのマルチ化により、すべてのASEAN+3メンバー国がCMIの枠組みに参加することになるとともに、通貨スワップ発動に係る意思決定のルールが共通化され、迅速で円滑な発動が期待されます。
  4. CMIのマルチ化は、独立した域内のサーベイランス・ユニットの設立とともに、ASEAN+3地域が世界経済の増大するリスク及び課題に対処する能力を強化するためのASEAN+3メンバー国の強固なコミットメントと一致団結した努力を示すものです。

以上

(別添)チェンマイ・イニシアティブのマルチ化における各国の貢献額と買入可能総額

表 チェンマイ・イニシアティブのマルチ化における各国の貢献額と買入可能総額
貢献額
(億ドル)
買入乗数 買入可能総額
(億ドル)
全体に占める割合(%)
日中韓 960 (80) 576
日本 384 (32.0) 0.5 192
中国 香港を除く中国 384 342 (32) (28.5) 0.5 171
香港 42 (3.5) 2.5 21
韓国 192 (16.0) 1 192
ASEAN 240 (20)
631
インドネシア 47.7 (3.97) 2.5 119.25
タイ 47.7 (3.97) 2.5 119.25
マレーシア 47.7 (3.97) 2.5 119.25
シンガポール 47.7 (3.97) 2.5 119.25
フィリピン 36.8 (3.07) 2.5 92.0
ベトナム 10.0 (0.83) 5 50.0
カンボジア 1.2 (0.10) 5 6.0
ミャンマー 0.6 (0.05) 5 3.0
ブルネイ 0.3 (0.02) 5 1.5
ラオス 0.3 (0.02) 5 1.5
合計 1200 (100) 1207

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