チェンマイ・イニシアティブ(CMI)・セカンドステージに基づく日本=フィリピン間での第2次二国間通貨スワップ取極締結
2006年5月4日
財務省、日本銀行
フィリピン中央銀行
- 日本国財務大臣の代理人たる日本銀行とフィリピン中央銀行は5月4日、チェンマイ・イニシアティブ(CMI)・セカンドステージに基づく第2次二国間通貨スワップ取極(BSA)を締結した。この取極は、締結から3年間有効となり、両国間の合意に基づき延長も可能となっている。これにより、日本=フィリピン両国の通貨当局は、国際収支上又は短期流動性の支援を必要とする場合、それぞれの自国通貨(フィリピン・ペソまたは日本円)を米ドルにスワップすることが可能となる。スワップ上限額は、日本からフィリピンが60億ドル、フィリピンから日本が5億ドルとなっている。1
- 今回締結された取極は、2005年5月のトルコ・イスタンブールにおけるASEAN+3財務大臣会議にて合意されたCMI・セカンドステージに基づく強化策を反映したものとなっている。CMIセカンドステージは、外貨流動性支援を目的とするCMIの枠組の有効性を強化することを目的としている。第2次二国間通貨スワップ取極においては、一方向の取極を双方向の取極とすることに加え、規模についても、日本からフィリピンへの発動上限額が30億ドルから60億ドルに拡大され、フィリピンから日本に対する5億ドルの発動上限額が新たに設定された。また、IMF支援プログラム無しに引出し可能なスワップ額は、取極上の上限額の10%から20%に拡大され、スワップ要請国のASEAN+3経済サーベイランスへの参加がスワップ引出しの要件として追加されている。
- 日本とフィリピンは、2001年8月に、日本からフィリピンへの一方向の30億ドルを上限とする二国間通貨スワップ取極を締結していた。
- 本取極は、ASEAN+3財務大臣プロセスにおける域内の金融安定化の促進へ向けた継続的な協力を示すものである。
以上
- 今回のBSA締結の結果、チェンマイ・イニシアティブに基づく二国間通貨スワップ取極のネットワークは、日中韓及びASEAN5(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ)の計8カ国の間で、計16件、750億ドルとなる(別紙(33KB)参照)。