昭和48年4月 玉川ダム調査着手
49年10月 用地調査測量開始
50年4月 玉川ダム関連工事着手
10月 玉川毒水対策技術検討委員会設立
51年11月 用地測量調査完了
52年 水源地域対策特別措置法の適用
53年1月 玉川ダム建設に伴う損失補償協定締結
55年2月 公共補償調印式
8月 玉川ダム本体工事着手
58年9月 本体コンクリート打設開始
62年9月 本体コンクリート打設完了
63年3月 玉川酸性水中和処理施設建設着工
4月 鎧畑ダム(秋田県営)利水放流設備工事着手
平成元年10月 玉川酸性水中和処理施設試験運転開始
湛水開始
2年10月 玉川ダム竣工
鎧畑ダム利水放流設備竣工
3年4月 玉川ダム管理所へ移行
玉川酸性水中和処理施設本格運転開始
◆だいやまーく 7. おわりに
以上、玉川ダムの建設について、概観してきたが、その建設のプロセスのなかで、さまざまな用地的、技術的なドラマが生じたことであろう。いま管理段階に移行した玉川ダムは、雄物川、玉川沿川の流域住民に多大な貢献を果たしている。また、玉川ダム以外にも鎧畑ダム、そして東北電力(株)が昭和15年に建設した夏瀬ダム、神代ダムもその発電としての効用を十分に発揮している。
こうしてみてくると、昔から玉川は酸性水の強い河川であったため、発電用のダムが多く造られてきたといえる。だが上流に、玉川酸性水中和処理施設が設置されたことにより農業用水、水道用水、工業用水の利水に転換できるようになり、多くの生き物も生息可能となった。玉川は甦った。