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2021年12月26日

屠体給餌って?

お久しぶりです!はまっちょです!!
いよいよ今年も残り1週間を切りましたね!そして来年の干支は寅年!!!2022年は当園のホワイトタイガー達が沢山盛り上げていきますので楽しみにしていてください!
さあそんなトラ達を含め、当園で暮らす大型ネコ科動物達は今年からある取り組みを始めました!
皆さんは「屠体給餌」という言葉を聞いたことがありますか?
おそらく聞いた事がない方がほとんどだと思いますので紹介していきます!

現在、日本では野生のシカやイノシシが有害鳥獣として多く駆除されている事をご存知でしょうか?
これだけ聞くとなぜそんな必要があるの?と思われる方も多いと思いますが、実は近年野生のシカやイノシシによる農作物への被害や、接触による交通事故、人里へ迷い込み人が襲われるといった被害が問題視されています。
中でも農作物の被害は著しく、平成30年度の鳥獣による農作物被害額は全国でおよそ158億円との報告があります。
そしてその駆除された動物達のお肉で我々人間が口にするのは全体の約1割なんです。約9割は廃棄されてしまっているという悲しい現実があります。

そして動物園の動物達は普通に暮らしているだけでは野生本来の暮らしをする事はできません。例えば当園で大型ネコ科動物が通常食べている餌は馬肉と鶏肉ですが、どちらも火を通せば人間でもすぐに食べれるほどに加工処理されています。そのような餌だと、生きていく為に必要な栄養は得ることができますが、狩りで得た獲物を牙で毛皮を剥ぎ、骨から肉をちぎって食べるといった野生本来の食事ではありません。

そんな全く異なる2つの問題を結びつけ新たな方法で問題を解決するのが「屠体給餌」なんです!
では結局何をするのかというと、廃棄されてしまっていたシカやイノシシのお肉を動物園で引き取り、毛皮や蹄、骨はわざと残した状態で肉食動物達に与えます。動物達はより野生に近いお肉を野生に近い食べ方で食べることができるんです!!

当園では「屋久鹿ジビエ王国」様から屋久鹿のお肉を提供していただいています!

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当園の動物達も普段の餌では10分以内に完食してしまいますが、屋久鹿のお肉を与えると1時間以上かけて美味しそうに、楽しそうに食べていました!

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見る方によっては可哀そう、残酷と感じる方もいらっしゃるかと思いますが、この「屠体給餌」を通して普段、我々人間が口にしているお肉やお魚の命について考えたり、様々な環境問題にも興味を持って考えていただく機会にしていただければと思います。

現在、お客様の前では「屠体給餌」を行っていませんが、近いうちにお客様にもご覧いただく機会ができればと考えています。

この記事をご覧いただいた方には「屠体給餌」という取り組みについて知っていただき、ぜひぜひ皆さん自身でも色々考える機会にしていただけたらと思います!

最後まで読んでいただきありがとうございました!皆さん良いお年を!!

tobutobu1 at 13:12│Comments(1)│ [フレーム] │動物紹介 | 動物ガイド

この記事へのコメント

1. Posted by いーちゃん 2021年12月26日 22:12
5 はまちゃん いつもありがとうございます

東武も「屠体給餌」1/2,1/3に行いますね。
確かに見る側にしたら(特にお子さんとかは)ビックリして怖がってしまうかもですね。
でも野生動物本来の姿を見て貰うのも動物園にとっていい取り組みだと思います。
動物達にとっても刺激がありいい事だと思います。

年明け早々伺えるかまだ分かりませんが、伺えたら是非拝見したいと思います☺️

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