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やむにやまれず

2006年創業の会社を経営する元プログラマ。現在従業員12名(内7名が欧米人)で元気にお仕事中。今はもうコードは書いてないので、いつか復帰したい。@sparklegate

テレビ番組の低俗化に関する一考察という面白いエントリを読んで。


便乗して僕もひとつ主観たっぷりに仮説を述べてみます。

まず、昔どうだったかを思い出してみます。

高々20年前程度の記憶でしかないのですが、小さい頃にTVや雑誌、新聞しか無かった時代はこれらがエンターテイメントの大部分を占めていたので、コンテンツを作る側も「国民向け」のオールラウンドなコンテンツを意識していたのかもしれない。
僕はNHKの教育番組が好きだったし、戦隊モノやアニメもたくさん見ていたのを記憶している。
親はそんなものは見ないわけだけど、代わりにニュースや歌謡曲を見ていたかな。
当時は情報と言うものへの欲求がさほど高くなく、あとは雑誌や新聞などから得られたデータだけでお腹いっぱいになっていたような気がします。

大人になると同時に、コンテンツを求める側の視聴者のニーズが多様化してくると思います。

インターネットのような多様化に応えられるような代替メディアも生まれてきた。
視聴者の中には、情報慣れをしてきて、もっともっと積極的に情報を集めたい人々がたくさん存在していると思います。
ここにはたまにしか情報を検索しないライトなレベルの人も含めて良いでしょう。
テレビ番組表とザッピング以外に情報を検索する術が無いテレビに比較すれば、上記したレベルのインターネット利用者も十分に積極的だと思いますので。

かくして、彼らのような「情報捕食者」はテレビを自分の情報デバイスの中核に位置付けなくなった。
彼らはテレビに対して「自分の求める高い品質の情報提供」を要求している。
テレビ局の方々は日本でも有数の頭脳集団なので、高品質の情報番組を作ることは可能だろう。
しかし、1日で放送できるコンテンツの枠で多様化している要求全てに応えることは物理的に出来ない。

そうなると「国民向け」のコンテンツは「情報捕食者」を抜かした「そうじゃない国民向け」に変化せざる得ない。

「そうじゃない国民」は、情報を探し出すよりも、自動的に持ってきてもらえる利便性を重視しているのかも知れない。
与えられたもので楽しめる世代は、比較的低年齢層であるような気もする。
成長する視聴者と逆行し、低年齢向けコンテンツが増えると、当然ゴールデンタイムにもそうした影響が出てくるだろう。
大人達、特に「情報捕食者」が「TVがつまらなくなった」といい始めるのも仕方がない。

ではどうしたらいいのか。

つまり、テレビとはそう言うものなので、ゴールデンタイムにテレビを付けると言う習慣をやめるしか無い。
「情報捕食者」はその自らの特技である情報検索能力を活用し、良い番組だけを選ぶしかない。
どうしてもゴールデンタイムに食事の話題にテレビが無いとダメなら、午前中にその時間帯に見たいコンテンツを選んでおき、YouTubeなど連続でストリームするとかどうだろう。
テレビのリモコンを捨てて、マウスに持ち返れば良いのではないか。

雑記。

個人的に、低年齢層化向けが顕著になっているなぁと思うのはバラエティの芸人。
一発芸を多少アレンジしてひたすら繰り返すと言うものが多いですよね。
僕にはそれが「壮大な"いないいないばぁ"」に思えて仕方ないのです。

知らないだけで昔もそうだったのかもしれませんが。

タグ :
#テレビ
#TV

コメント一覧 (2)

    • 1. ANP
    • 2007年08月22日 22:18
    • 「ホンモノ志向」と「ライトユーザー」との格差が凄いのは自分の使っている製品群等でも同じ事が起こってます(例:自動車、TV)
      で、自分がとあるモノについて「ホンモノ志向」側に行ってしまうと困ってしまうことが、大多数のライトユーザー向けのモノばかりが出回っていて、なかなかマトモなモノが手に入りにくい状態になってしまう事です( ?・ω・`)
      例に挙げたTVなんて最たるもので、今や液晶が主流で、若干それよりも良いプラズマが昔で言うベータみたいな扱いだし、質だけで言ったらまだまだ負けないブラウン管なんて懐古趣味な扱いですし
      話題にされてるTV番組については、虚構と現実の区別がつかない人がすぐに抗議したり、マネして事件起こしたりで製作側が過度の萎縮状態になっているのも一因かと...

      追記?
      勤務先は静岡県になっちゃいましたw
      まぁ首都圏にも十分出られるので、お時間あったら是非飲みましょうヽ('ヮ'*)ゝ
    • 2. 山崎
    • 2007年08月24日 00:05
    • 来ることあったら連絡くださいな。

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