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宝塚歌劇団の女性転落死問題 遺族側が会見でやけどの写真やライン画面を公開「15のパワハラ行為」主張

[ 2023年12月7日 17:29 ]

宝塚大劇場
Photo By スポニチ

宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の女性劇団員(25)が急死した問題で、女性の遺族の代理人を務める弁護士が7日、会見し、劇団側に対し「パワハラの調査について証言の採用方法が恣意的である」などとする意見書を提出したことを明らかにした。

会見で遺族の代理人弁護士は、「上級生が被災者が断ったにも関わらず、ヘアアイロンで被災者の髪を巻き、やけどを負わせた」「上級生はやけどを負わせたにもかかわらず、真摯な謝罪をしなかった」「上級生が人前で大声で人格否定のような言葉を浴びせた」など15のパワハラ行為があったと主張。ヘアアイロンでやけどした写真として、「黒く跡が残っている」などと付記された女性の頭部の写真やLINEの画面も公開した。そして、調査チームの報告書について「ヘアアイロンによるやけどについて、看護師の証言のみを採用し、遺族の証言を切り捨てている」「パワハラに関する劇団員の複数の証言を証拠として採用していない」などと批判した。

また、女性の遺族は、代理人弁護士を通じ「パワハラについて宙組の劇団員が勇気を出して証言してくれたことが反映されていない。これ以上娘の尊厳を傷つけるのはやめてほしい。真実を認め謝罪することを求めます」などとするコメントを発表した。

歌劇団を巡っては、宙組に所属する劇団員の女性が9月30日、宝塚市の自宅マンション敷地内で転落死した。自殺とみられ、遺族側はいじめやパワハラがあったと主張し、歌劇団や加害者に謝罪を求めている。一方で歌劇団側は、外部弁護士による調査の結果、女性が長時間労働などによる強い心理的負荷がかかっていたことは認めたものの、いじめやパワハラについては否定している。上級生からヘアアイロンでやけどをさせられたという遺族側の主張については、劇団診療所から「ヘアアイロンのやけどはよくあること」などと報告を受け、やけどをさせられたという客観的証拠もないため「事実であるかを判断することは困難」とした。遺族側がヘアアイロンの件で再検証を求めていることを問われた際、新理事長に就任した村上浩爾取締役(56)は「証拠となるものをお見せいただくようにお願いしたい」と答えた。

歌劇団はこの日、兵庫・宝塚大劇場で行われていた雪組公演「ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル/FROZEN HOLIDAY」が7日、午前11時開演の回を急きょ中止した。歌劇団によると中止のアナウンスをしたのは開演時間を15分ほど過ぎてから。すでに客席には満員のファンが着席していたが「出演者に体調不良者が出たため」と中止をアナウンスした。午後3時半からの公演は、予定通り実施した。

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