井上尚弥いとこの浩樹 王座統一戦の計量パス "因縁"の相手永田戦へ「恩返しをしないといけない」
[ 2024年2月21日 15:47 ]
プロボクシング東洋太平洋・WBOアジア・パシフィック・スーパーライト級王座統一戦12回戦の前日計量が21日、都内で行われ、スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(30=大橋)のいとこで、WBOアジア・パシフィック・スーパーライト級王者・井上浩樹(31=大橋)は東洋太平洋同級王者・永田大士(34=三迫)とともにリミットを100グラム下回る63・4キロでクリアした。
井上浩にとっては20年7月の日本同級タイトルマッチでプロ初黒星となる負傷TKO負けを喫し、一度引退に追い込まれた因縁の相手との再戦。それでも「ボクシングに対する気持ちを変えてくれたのが永田選手。(20年に)負けたことでそう思えるようになったので、今回は恩返しをしないといけないと思っている」と決意をにじませた。
同一戦敗退後はショックから試合映像を振り返ることができなかったと明かすが「今回はしっかり試合前にちゃんと目に焼きつけた。研究という面でも見ることができた」と自身と向き合う精神面での強さも手に入れた。
復帰初戦となった昨年2月パコーン・アイエムヨッド(タイ)との同級8回戦では2回TKO勝ちし、同8月のWBOアジア・パシフィック同級王座決定戦でもアブドゥラスル・イスモリロフ(26=ウズベキスタン)に10回TKO勝利で王座に返り咲きを果たすなど勢いに乗る。
24日にはいとこでWBA世界バンタム級王者の拓真が初防衛戦(両国国技館)を控える。「しっかりバトンを繋げられればいいなと思っている」と話し「とにかく今は勝ちたい。それだけです」と静かに闘志を燃やした。
対する永田は「コンディションは絶好調です」と万全の仕上がりをアピール。計量後のフェースオフでは井上浩に「お帰りチャンピオン」と語りかけ、右手を差し出すなど「引退して帰ってきた相手にリスペクトを込めて試合をしたい」と意気込む。
昨年8月の井上浩―イスモリロフ戦を映像で見たことを明かし「引き出しの多さを感じた。前回以上に強くなっている」と称賛した一方で、永田自身は前回対戦時からの約3年7カ月で5試合(3勝1敗1分け)を経験。「ボクシングの深みは増えた。前回以上に圧倒して勝ちたい」と"返り討ち"を誓った。
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