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「一歩目遅いよ〜!」選手3人の稲毛野球部マネジャーは中学で千葉代表選手 夢は「マリンでアナウンス」

[ 2024年12月17日 22:10 ]

選手とキャッチボールする西沢史桜(しおん)マネジャー(2年)(撮影・柳内 遼平)
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昨年からYouTubeにおいて、マネジャーの1日に密着する動画「マネジャー流」がスタート。記者とカメラマンを兼任する「記者カメ」として11本を撮影。東海大相模(神奈川)、水戸一(茨城)、古川学園(宮城)...。東北、関東の高校で取材を重ねた。今回は今夏で7人の3年生が引退し、選手が3人となった稲毛(千葉)野球部の西沢史桜(しおん)マネジャー(2年)に密着した。

来夏に単独チームとして試合ができることを願い、練習に励む稲毛野球部。選手はわずか3人。紅白戦もできない少人数だからこそ、野球経験者である西沢マネジャーの存在が大きい。中学まで試合で使っていた外野手用のグラブを持参し、選手のキャッチボールの相手や打撃練習の守備を務める。中学時代は千葉の女子代表チームに選出された実力の持ち主であるだけに「一歩目が遅いよ〜!」と見逃さない。

「少しでも選手の役に立てたらいいなと思って(練習の補助を)やっています。主役の選手たちがやりやすいように、陰ながら支えていこうと思います」

中学時代は千葉代表チームでの活躍で、北海道の高校からオファーが届いたほどの好プレーヤー。それでも「高校では勉強を頑張ろうと思いました」と一度は野球に別れを告げ、偏差値65とされる稲毛に進学した。ただ、入部当初に部活動見学に誘われると「やっぱり雰囲気が好き」と野球愛が再燃し、マネジャーとして入部した。

実現したい夢がある。西沢マネジャーが小6だったとき、ZOZOマリンスタジアムで小学4年生を対象にした大会が開催され、場内アナウンスを担当した。普段はプロ野球選手がプレーする球場に自分の声が響き「凄く貴重な経験でした」と目を輝かせる。稲毛野球部に入部以来、千葉県大会の公式戦で場内アナウンスを担当してきた。プロのアナウンサーが講師を務めた講習などで技術を磨き「来年夏の千葉大会決勝でアナウンスをすることが夢」と大志を抱く。

今秋の県大会は連合チームとして出場したが、来春の入部生の人数次第で再び単独チームとして戦うこともできる。「チームとしての目標が夏の大会1勝。稲毛の生徒として文武両道で頑張りたい」と西沢マネジャー。夢を胸に青春の日々を送る。(柳内 遼平)

◇西沢 史桜(にしざわ・しおん)2007年12月5日生まれ、千葉市出身の17歳。小2から野球を始め、幕張本郷中では軟式野球部に所属。千葉の女子軟式野球の選抜チーム「千葉マリーンズ」では外野手としてプレーし、3年夏に全国16強。稲毛ではマネジャーとして野球部入部。好きな食べ物はチロルチョコ(ブラックサンダー味)。好きな芸能人は「きゅるりんってしてみて」。将来の夢は空港で働くこと。

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