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日本ハム・上沢 ポスティングでのメジャー挑戦を正式表明 かつての同僚大谷との対戦熱望「興奮する」

[ 2023年10月29日 06:00 ]

メジャー挑戦を正式表明した日本ハム・上沢(撮影・清藤 駿太)
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日本ハムの上沢直之投手(29)が28日、北海道北広島市のエスコンフィールド北海道で会見し、ポスティングシステムを利用してメジャーに挑戦することを正式に表明した。かねて球団に伝えていた希望が認められた右腕は、かつての同僚で現在は世界的な二刀流のスター選手となったエンゼルス大谷翔平投手(29)との対戦を熱望した。

見据えるのは、偉大な後輩も歩んだ世界への道。本拠地で会見した上沢は、背筋を伸ばしてハッキリとした口調で決意を述べた。

「今回、球団の了承を得まして、ポスティングシステムを利用してメジャーリーグへ挑戦することを正式に表明します。僕個人の夢を応援してくれた球団に感謝しています」

昨年12月の契約更改交渉で球団側にメジャー挑戦の希望を伝えた。あれから1年。申請時期については「代理人と話してこれから」と答えたが夢に向かって本格的に動き出す。

入団時、メジャーは夢のまた夢だった。だが17年オフに公私ともに仲が良かった同僚で1学年下の大谷がエンゼルスへ移籍。その後の投打二刀流での活躍にも刺激を受けた。かねて「翔平から"キツい"という言葉を一度も聞いたことがない。野球でもプライベートでも」と明かしていた右腕は大谷から"限界は決めない"と学び、いつしかメジャーは夢から目標に変わった。

対戦したい打者を問われた上沢は、もちろん大谷の名を挙げ「対戦することができたら、凄く興奮すると思う。凄く楽しみだなと思います」と目を輝かせる。「ファイターズの元同僚とかではなく、アメリカで一番ホームランを打っている打者だから対戦したい」と青写真を描いた。

中学から野球を始め、進学した専大松戸では甲子園出場なし。ドラフト6位という下位指名ながらプロで大きな成長を遂げた。今季はリーグトップの170イニングを投げ、チームトップの9勝(9敗)、防御率2・96。球団側からも「大谷、ダルビッシュと違うモデルとして、他の若い選手に伝えていける」と背中を押された。

すでにマイナー契約でも受け入れる可能性を示す上沢は「僕を必要としてくれるチームに貢献したい」と力を込める。心身ともに成長させてくれた大谷の背中を追い、海を渡る。(清藤 駿太)

◇上沢 直之(うわさわ・なおゆき)1994年(平6)2月6日生まれ、千葉県出身の29歳。専大松戸から11年ドラフト6位で日本ハム入団。3年目の14年にプロ初勝利など8勝を挙げると、18年は自身初の2桁勝利となる11勝。自身2度目の開幕投手を務めた21年は自己最多12勝をマークした。通算成績は173試合で70勝62敗、防御率3.19。1メートル87、88キロ。右投げ右打ち。

▽ポスティングシステム 海外FA権の取得前に大リーグに移籍する制度。現在は以前のように入札ではなく獲得希望の全球団と交渉ができる。申請期間は11月1日から12月15日まで。申請手続き後、交渉期間が45日間ある。日本球団への譲渡金は選手が契約で保証される額により変動。保証額のうち2500万ドル(約37億5000万円)までの部分の20%、2500万ドルから5000万ドル(約75億円)までの部分の17.5%、5000万ドルを超えた部分の15%の合計。

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