「第7回再生可能エネルギー世界展示会」と
NEDO主催パネルディスカッションの開催レポート
このページでは、2012年12月5日(水)〜7日(金)に開催された「第7回再生可能エネルギー世界展示会」と、 5日のNEDOセミナー内で開催したパネルディスカッションの様子をお伝えします。開催概要については下記リンク先ページをご覧ください。
「第7回再生可能エネルギー世界展示会」に出展およびNEDOセミナー「再生可能エネルギー大量導入に向けて」開催のお知らせ
展示ブース
風力発電展示スペース写真NEDOブース内の風力発電スペースは、パネルを使用した関連事業の説明をはじめ、洋上風力発電プロジェクトの模型展示、設置が完了している銚子沖の洋上風力発電設備紹介ビデオを上映しました。
特に、実物と同じ速度で回転するように制作された銚子沖と北九州市沖洋上風車の模型は全高約400mm。実際には見ることができない海中の基礎部分をはじめ、ブレードやナセル部分の形状など、銚子沖と北九州市沖の違いも細部まで精巧に作られています。
銚子沖の設備紹介ビデオと洋上風車模型の動画を掲載しましたので、ぜひご覧ください。下のアイコンをクリックすると、それぞれの動画が再生されます(※(注記)いずれも音声は入っておりません)。
パネルディスカッション
ディスカッション写真パネルディスカッション「風力発電の導入に向けて 洋上風力発電実用化のための取組み」では、各分野の専門家によるプレゼンテーションを踏まえ、主に3つのテーマを議論しました。(モデレーター:NEDO 伊藤 正治)
- 洋上風力発電実証研究の成果の活用と実用化の課題
- 風車の大型化など国際競争力の強化
- 系統連系の課題と発電量予測の必要性
1つ目のテーマについては、銚子沖及び北九州市沖の洋上風力発電実証研究プロジェクトリーダーの石原氏(東京大学)が、プロジェクト成果を踏まえたガイドライン整備の必要性を述べました。 また、北九州市沖にて実証研究を行っている吉村氏(電源開発株式会社)は、洋上風力発電の実用化に向けて運転・保守に係るコスト検証やインフラ整備の重要性についてコメントしました。
2つ目のテーマについては、世界最大級の7MW洋上風車を開発している浜野氏(三菱重工業株式会社)が、洋上風車の大型化が顕著な欧州マーケット動向を見据え、10MW級洋上風車までをも視野に入れた風車開発の必要性や、日本企業の強みである、すり合わせ技術を最大限に活用した国際競争力の強化へむけた取り組みを述べました。
3つ目のテーマについては、これまで多くの風況や発電量予測に関する事業実績を持つ福田氏(伊藤忠テクノソリューションズ株式会社)が、予測技術の更なる高度化による、インフラや設備投資の削減効果への期待を述べました。 また、欧州における系統連系のテクニカルレポートの翻訳を手がける安田氏(関西大学)は、国内外の系統連系に関する比較や、予測技術を活用した柔軟な電力市場の構築の必要性についてコメントしました。
NEDOは、これからも国内初の沖合洋上風力発電の取組や超大型風車の開発を着実に推進するとともに、予測技術や系統連系等、風力の導入普及に向けた課題解決の検討を継続していきます。