さい帯血バンクについて

公的さい帯血バンク(臍帯血供給事業者)とは

白血病などの治療のための移植に用いられるさい帯血を供給する事業者です。
提携した施設で採取したさい帯血の調製、凍結保存を行うとともに、患者さんが移植を希望した場合には、その患者さんが移植を受ける医療機関へさい帯血を引き渡す業務を行っています。
平成29年9月現在、臍帯血供給事業者として厚生労働大臣の許可を受けた事業者は以下のとおりです。

さい帯血プライベートバンク(民間さい帯血バンク)とは

本人や家族の病気の治療のために、現在はまだ医療技術としては確立されていない再生医療などに将来利用する場合に備えて、委託契約を結び、保管費用を支払うことにより、さい帯血を保存してもらう事業者です。

さい帯血移植では移植までの期間が短縮されます

さい帯血は凍結保存しており、コーディネートの必要がないので、移植までの期間が短縮されます。骨髄バンクを介した移植を希望する患者さんの中には、病気の進行が切迫して、コーディネートを待つことが難しい場合もあります。このような患者さんにとっては、さい帯血により、移植を受けるチャンスが得られることになります。

さい帯血の凍結保存

採取されたさい帯血は36時間以内に凍結保存を行わなければなりません。また、さい帯血はそのまま凍結すると細胞がこわれてしまうため、必要な細胞だけを取り出し、凍害保護剤を用いて凍結保存します。

さい帯血の検査

凍結保存したさい帯血が、安全にさい帯血移植に使用できるかどうか、血液学的検査、血液型検査、HLA検査、感染症検査、無菌検査を行います。これらの検査に合格したさい帯血のみを移植細胞として提供します。

各種データの管理

さい帯血の採取や凍結保存、検査データの管理を行います。また、さい帯血移植に関するデータも管理するとともに、よりよい移植にするための評価も行っています。個人情報の管理は厳密に行い、プライバシーの保護には十分配慮しています。

さい帯血バンクの歴史

1982年 中畑龍俊氏がさい帯血中に造血幹細胞を発見
1988年 フランスで世界初のさい帯血移植を実施
1991年 日本の公的骨髄バンクが発足
1994年 東海大学で日本で最初のさい帯血移植(血縁者間)
1995年 わが国で最初の神奈川さい帯血バンク設立
1997年 横浜市大病院でさい帯血バンクを介した最初の非血縁者間さい帯血移植を実施
1998年 厚生省(当時)がさい帯血移植検討会を設置して中間まとめ発表
1999年 日本さい帯血バンクネットワーク発足で公的さい帯血バンク事業開始
2001年 非血縁者間さい帯血移植が500例を突破(10月)
2003年 非血縁者間さい帯血移植が1,000例を突破(6月)
2004年 日本さい帯血バンクネットワーク「設立5周年大会」を開催(10月)
非血縁者間さい帯血移植が2,000例を突破(11月)
2008年 非血縁者間さい帯血移植が5,000例を突破(12月)
同時期に骨髄移植も10,000例を突破
2009年 日本さい帯血バンクネットワーク「設立10周年大会」を開催(8月)
2010年 非血縁者間さい帯血移植が6,000例を突破(1月)
2013年 非血縁者間さい帯血移植が10,000例を突破(8月)
2014年 日本さい帯血バンクネットワークの業務終了(3月)

各さい帯血バンク

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