大前和徳

起業家・MBA講師

おおまえ・かずのり/北海道拓殖銀行を経て、2001年よりネット専業銀行立ち上げなどネット金融に携わる。2009年多国籍チームからなる金融ベンチャーにて国内初のP2Pレンディング事業を統括。2013年クラウドファンディング専業証券会社にて投資型クラウドファンディングサービスを創業。現在はフィンテック・サービスの開発、金融業と非金融業の連携支援、新規事業開発支援、国内外企業または事業への投資やコンサルティングなどを行っている。エレベート株式会社代表取締役、マサチューセッツ大学Lowell校ビジネススクール講師(“Global Enterprise and Competition”担当)。 著書に『クラウドファンディングではじめる1万円投資』(総合法令出版)がある。 ランカスター大学(UK)経営学修士、北海道大学経済学部卒

メタバース、NFT、暗号資産...2022年に進化するWeb3.0「2つの本質」

2022年1月26日

メタバース、NFT、暗号資産...2022年に進化するWeb3.0「2つの本質」

暗号資産、NFT、分散型金融、メタバース、分散型自律組織(DAO)などのキーワードを統合する概念がWeb3.0だ。2022年は、Web3.0が一層の進化を遂げる年となる。国内外のウェブ技術に精通する筆者が、Web3.0の基礎を整理し、Web3.0における2つの本質...

NFTで盛り上がる美術品の「共有」、ベンチャーが牽引するアート投資

2021年12月3日

NFTで盛り上がる美術品の「共有」、ベンチャーが牽引するアート投資

新しいシェアサービスの一つにアートがある。ブロックチェーンやNFT(ブロックチェーン技術を活用した非代替性トークン)の普及によって、アート作品をシェア(共有)することが可能になった。本来、アート作品を所有するには多額の資金が必要だが...

ペイパルが3000億円で買収したPaidy、創業メンバーが語る「アップルとの共通点」

2021年9月21日

ペイパルが3000億円で買収したPaidy、創業メンバーが語る「アップルとの共通点」

米決済大手のPayPal Holdings(ペイパル)は、後払い決済サービスのPaidyを約27億ドル(3000億円)で買収することを公表した。Paidyは、後払い決済サービスを提供するフィンテックベンチャーだが、時価総額10億ドルを超えるユニコーン企業でもある...

フラットで凸凹で窮屈な世界、英国が重視する「相手の靴を履いてみる」能力

2021年8月23日

フラットで凸凹で窮屈な世界、英国が重視する「相手の靴を履いてみる」能力

先の東京オリンピックでの観戦を通じて、私たちは世界ときちんと繋がり、世界の人たちと感動を共有した。しかし一方でコロナ禍は、各国の違いをまざまざと浮き彫りにしている。私たちの世界はフラットというよりもデコボコ(凸凹)だ。1990年以降の...

日本も半年後には欧米のような好景気へ、「咆哮する20年代」に備えよ

2021年7月20日

日本も半年後には欧米のような好景気へ、「咆哮する20年代」に備えよ

海外を中心に景気拡大の力強いニュースが増えている。東京五輪の開催に気を取られ、五輪後の未来に目を向けられない日本をよそに、ワクチン接種が順調に進んだ欧米は、ワクチン後の世界がどうなるかという近未来の姿を私たちに見せている。欧米中の...

渡航制限でも国境を越える人、コロナ克服で現れる「新しいノマド」像

2021年6月14日

渡航制限でも国境を越える人、コロナ克服で現れる「新しいノマド」像

コロナ禍の渡航制限は続いているが、アメリカではハワイだけでなくコロラド、テキサス、フロリダなどでも旅行者が増えている。ワクチン接種が進めば、「日常」の再開が期待されるが、次の日常はコロナ前と違う。日本から海外に移住する動きを紹介し...

アルケゴスやSBIソーシャルレンディング問題で学ぶ経営判断の「正しい」基準

2021年5月17日

アルケゴスやSBIソーシャルレンディング問題で学ぶ経営判断の「正しい」基準

コロナ禍で、これまでの企業活動を見直し、多様なステークホルダーへの配慮を重視するESGやSDGsの流れは不可逆だ。しかし、目先の利益に囚われて不正に関わったり、適切な業務運営から逸脱したりした結果、足元をすくわれた出来事も散見される。ソ...

「ESG/SGDs経営」はブームで終わるのか?旗振り役・ダノンCEO解任の教訓

2021年4月2日

「ESG/SGDs経営」はブームで終わるのか?旗振り役・ダノンCEO解任の教訓

フランスの食品大手、ダノンのファベールCEOが取締役会で退任した。モノ言う株主であるアクティビストファンドが、業績不振を理由に退任を迫ったからだ。ファベール元CEOはESG重視の経営を提唱する世界的なオピニオン・リーダーだったことから、ESG...

ソーシャルレンディング元関係者が明かす、不祥事頻発に潜むビジネスの課題

2021年3月2日

ソーシャルレンディング元関係者が明かす、不祥事頻発に潜むビジネスの課題

ソーシャルレンディングは、投資家がオンラインのプラットフォームを通じて貸出案件に投資する金融サービスだ。配当利回りは2〜5%程度と比較的高く、個人投資家の間で人気を博している。しかしソーシャルレンディングには、貸し倒れのリスクがあり...

米ゲームストップ株をめぐる「ロビンフッド」スキャンダルが残した4つの示唆

2021年2月2日

米ゲームストップ株をめぐる「ロビンフッド」スキャンダルが残した4つの示唆

テレビゲームの機器やソフトを売るゲームストップ社の株価は、1月28日に過去最安値から1万%以上も上昇。空売りをしていた機関投資家は多額の損失を計上した。ゲームストップ株上昇は、アメリカの個人投資家がSNSを通じて同社株の買いを推奨したの...

コロナに勝てるか?占星術と干支の歴史的転換点で読む2021年の先行き

2021年1月8日

コロナに勝てるか?占星術と干支の歴史的転換点で読む2021年の先行き

2021年は悲観的な見通しが溢れている。しかし、新型コロナのワクチン接種が始まり、世界はウイルスの悪影響を取り除く段階に入ったように思われる。昨年に感じられた「何が起こるか分からない」という不透明感は、大きく和らいだ。2021年を占うきっ...

コロナ以前の「ノスタルジー」が強い人ほど必要な、2021年の心構え

2020年12月9日

コロナ以前の「ノスタルジー」が強い人ほど必要な、2021年の心構え

2020年も残りわずかとなった。昨年の今頃は、まさか新型コロナウイルスが世界に蔓延し、全世界の人々の日常を根こそぎ変え、親しい人の命すら奪うことになるとは、誰も予測できなかっただろう。しかし、当たり前であったことが当たり前でなくなって...

アントIPO中止で、フィンテック事業者が肝に銘じるべき「深い教訓」

2020年11月12日

アントIPO中止で、フィンテック事業者が肝に銘じるべき「深い教訓」

中国フィンテックの巨人であるアント・グループ(アント)は、4兆円近い公募増資を実施し、上場時の時価総額は30兆円を超えるとみられていたが、IPO予定日の2日前に中止に追い込まれた。表面的には、IPOは「延期」と言われているが、実態的には完...

地銀再編の圧力強まる、銀行がなすべき菅首相への「対抗策」とは

2020年10月9日

地銀再編の圧力強まる、銀行がなすべき菅首相への「対抗策」とは

菅首相の「目玉政策」の1つは地銀再編。しかし日本の銀行の数は、海外主要国と比べても多くなく、銀行を減らせば、日本の金融業界には健全な競争環境が整えられるとは言い切れない。菅首相の「地銀が多すぎる」というメッセージは地銀の危機感を煽...

安倍首相辞任で浮上する、スタートアップ・ベンチャー企業のリスクとチャンス

2020年9月4日

安倍首相辞任で浮上する、スタートアップ・ベンチャー企業のリスクとチャンス

コロナ対応では批判を浴びたものの、安倍首相が総理大臣として行った内閣主導、規制緩和の方向性は正しかった。安倍首相の辞任は、新型コロナとアメリカ大統領選挙に加わる形で、スタートアップやベンチャー企業の不確実性を高めるだろう。不確実性...

フィンテックはうわべだけ?金融業界でイノベーションが起きない理由

2020年8月17日

フィンテックはうわべだけ?金融業界でイノベーションが起きない理由

金融業界は、フィンテックで変革が進んでいるとのイメージがあるかもしれないが、イノベーションという角度から他業界と比較してみると、金融業界は、運輸、農業、エネルギーより下位にある。金融業は高い参入障壁もあって競争は限定的であり、イノ...

コロナの乱気流を生き残る、起業家的アプローチ「5原則」とは

2020年7月8日

コロナの乱気流を生き残る、起業家的アプローチ「5原則」とは

2020年の前半は、100年ぶりのパンデミック、大恐慌以来の景気後退、地球規模での行動制限など、誰も想定できない状況が続いた。私たちはこれまで何度も「想定外」なことに遭遇し、将来の不確実性に対して備えをしてきたが、それでもまた新たな「想...

コロナの不確実性を「ムダの排除」で乗り切る企業が成長できない理由

2020年6月9日

コロナの不確実性を「ムダの排除」で乗り切る企業が成長できない理由

新型コロナの感染拡大を機に、無駄や非効率性を内包しながら成長してきたこれまでの経済を、見直す動きが出ている。不確実性が高まる中、企業や個人は無駄なお金を使わず、使うとしても確実に成果が見極められるものに限定していくだろう。しかし、...

コロナの先に訪れる現在と決別した生活、「新常態」の本当の意味

2020年5月12日

コロナの先に訪れる現在と決別した生活、「新常態」の本当の意味

新型コロナウィルスの感染拡大で社会は大きく変わった。今まで当たり前だと思っていた前提条件が通用しなくなり、全く新しい常識=ニューノーマルに適応しなければならない。この人類の危機も、未来からみると、20世紀との決別を決定づけた出来事と...

コロナ対策に積極貢献するフィンテック、大手金融機関とは対照的

2020年3月13日

コロナ対策に積極貢献するフィンテック、大手金融機関とは対照的

新型コロナ問題で客足が遠のき苦戦している国内の観光・飲食・運輸業などの事業者に対して、フィンテック事業者は支援策を次々と発表している。一方でメガバンクの動きは消極的で、地域金融機関ですら、保証協会制度の範囲内での対応にとどまる。フ...

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