【最終回】
意思決定が速くなる
「ノイズキャンセリング仕事術」とは?

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「ノイズキャンセリング仕事術」の合言葉

「ノイズキャンセリング仕事術」の合言葉は、不便・面倒・非効率。
私は、スマホを所有しているが、アプリをインストールすれば事足りるものも、その機能を取り出して専用機に委ねているものもたくさんある。時計、メモ、電子辞書、タイマー、スケジュール帳、電卓などだ。

スマホに機能を盛り込んだほうが経済的だし、フットワークも軽くなる気がして、最初はすべてを集約しようとした。
しかし私は誘惑に弱いので、スケジュールを確認するためだけにスマホに電源を入れても、その後、なんとなくフェイスブックを見たり、ツイッターを眺めたり、ネットニュースへアクセスしたりして、だらだらと時間をすごしてしまった。
電卓を使うときも、タイマーを使うときもそうだ。
その機能だけを使って電源を切ることが私にはできなかった。
スマホのような便利なデバイスは他にもたくさんの機能があり、いろいろなことに活用できるので、ついつい他のアイコンもタップしたくなる。

本書で書いたが、時間感覚を失うと「思考系」が弱ってくる。
遊ぶときは遊べばいいし、のんびりしたいときに無理やり忙しくする必要はない。
しかし、やるべきことがあるにもかかわらず、無駄な時間をダラダラすごすのは避けたほうがいい。
とはいえ私にとっては必要なデバイスで、手放したいとは思っていない。そこで現在は、かなり機能を限定して使っている。
取りはずしたのは、「時間感覚を麻痺させるファンクション」。
ついつい時間を忘れて没頭してしまう機能・サービスは意図的に取りはずした。
その筆頭が「フェイスブック」と「ツイッター」である。
私はこれらソーシャルメディアが大好きだが「気がついたら1時間以上、経っていた」ということも少なくないぐらい、夢中になった時期がある。
そのせいで夜更かししたり、原稿の執筆を疎かにしたり、子どもとのコミュニケーションを減らしたりと、目に見えて悪影響が出てきた。
ひどい場合は家族で食事している最中でも、スマホを見ていたことがある。
「お父さん、フェイスブックで『いいね!』いっぱいついた?」
と子どもに質問されてから、我に返ったこともあったのだ。
ここまでくると、完全に「依存」だ。
ソーシャルメディアは楽しいし、ためになることもたくさんあるが、何事もほどほどにしておいたほうがいい。
現在は、ノートパソコンでしか見ないようにしている。しかもノートパソコンのブラウザのブックマークからもフェイスブックを削除している。
つまりフェイスブックを利用したいときは、サーチエンジンで「フェイスブック」と検索してアクセスし、ログインして利用しているのだ。あえてアクセサビリティを悪くする工夫をしている。

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