「終の棲家」は戸建か、マンションか?悩める夫婦が下すべき"最も賢明な決断"とは
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若いころ、やっとの思いで手に入れた夢のマイホーム、一戸建。しかし、高齢になると階段の上り下りや庭の手入れが大変になり、マンションに引越したいという人が増えています。もはや高齢者の永遠のテーマとなった「マンションと戸建、終の棲家としてはいったいどちらがいいのか」問題。健康やお金、幸福感、満足感など、様々な指標を基に比較してみます。果たして、あなたが下すべき最も賢明な選択とは。(生活経済ジャーナリスト 柏木理佳)
このまま戸建に住み続けられるのか?
マンションに買い替えるにも資金が......
「一戸建を売って、エレベーター付きのマンションに買い替えようか......」
76才の山崎幸彦さん、65歳の武子さん(仮名)夫妻は、今悩みに悩んでいます。
国土交通省によると、自宅を2回以上取得する世帯の割合は、60 歳以上が最も多くなっています。三大都市圏で見ると、そのうち分譲マンションを選んだ人の割合は48.2%、中古マンションでは46.1%を占めています。注文住宅を選ぶ人の割合は全国調査で57%と多いのですが、三大都市圏では中古戸建が33%、分譲戸建13.8%で、戸建を選ぶ人は少ない傾向があります。
その理由は、高齢化によって戸建での暮らしが困難を伴うケースが増えるためです。たとえば、積水ハウス『子どもの巣立ち後の暮らしに関する調査2023』によると、退去した後の子どもの部屋の未活用は43%になっています。子どもの部屋が2階ということもあり、その掃除のために階段の上り下りがきつくなったという声もよく耳にします。「膝が痛く庭の手入れも大変」と、山崎さん夫妻も不満を口にします。
しかし、一口に引っ越しと言っても、現実はそう簡単にはいきません。
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