58歳・貯金100万円の夫、妻との死別に備え始めた「おひとり様」3つの準備
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老後は、既婚者であろうと、独身であろうと、子どもがいようと、一人で過ごす覚悟が必要です。夫婦で死に別れた老後のおひとり様も増加しています。問題は、「一人で過ごすこと」ではなく、「格差が拡大していること」です。死別したことがショックで将来を悲観し続けている人もいれば、お金もないのに割り切って新しい人生を切り開く人もいます。その差は何でしょうか。老後おひとり様でも幸せになった人には意外な発想、特徴がありました。(生活経済ジャーナリスト 柏木理佳)
妻を亡くして自暴自棄になった元上司に出会って決めたこと
「老後、ひとりになったときこそ、最高に幸福度を上げる!みじめな姿になると、これまでの栄光が台無しだ」
定年前の58歳だった佐久間逸郎さん(仮名)は、将来ひとりぼっちになった自分の姿を想像し、幸福度を高めようと決意しました。同じ境遇の人と同情し合うのではなく、前向きに生きると決めたといいます。
こんなことを考えるようになったきっかけは、愛妻家の元上司に出会ったことでした。元上司は、妻が他界後、喪失感から抜けだせず、髪は真っ白でボサボサ、着る服も無頓着で、一緒に働いていた頃とは全く別人のような姿でした。佐久間さんの妻は、「あんなに希望を失ったようになると死んだ奥様も悲しむわよ。私が死んだ場合は、気持ちを切り替えて社会のために貢献したり元気にかっこよく生きてほしいわ」と話したといいます。
それから、佐久間さんはかっこいいまま生きられるよう本気で決意しました。「おひとり様」で幸せに生きるために、逆算して今の生活を組み立てることにしたのです。一体どんな準備を始めたのでしょうか。
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