デンソーは部品設計、アイシンは物流革新...トヨタグループが模索する量子コンピューター活用法

ダイヤモンド編集部
有料会員限定
記事をクリップ
URLをコピー
記事を印刷
Xでシェア
Facebookでシェア
はてなブックマークでシェア
LINEでシェア
noteでシェア
量子レース#7Photo by Hiroyuki Oya

日本で初開催された量子コンピューターの国際会議「Q2B Tokyo」では、各社が模索する活用事例が発表された。金融、化学といった量子コンピューターに積極的な業界の大手企業の発表に加えて、今回は自動車業界のデンソーとアイシンというトヨタグループの発表が目を引いた。特集『号砲! 量子レース』(全8回)の#7では、Q2B Tokyoで明かされたデンソーとアイシンの量子コンピューター活用法をお届けする。(ダイヤモンド編集部副編集長 大矢博之)

Q2Bで明かされたトヨタグループの一手
デンソー、アイシンの量子コンピューター活用法

次世代電池などの素材開発や金融デリバティブ商品の価格計算、物流やスケジュールの最適化――。

7月13〜14日に開催された量子コンピューターの国際会議「Q2B Tokyo」では、国内外の大手企業が量子コンピューターの産業応用を目指した取り組みを発表した。

例えば米ゴールドマン・サックスのニキタス・スタマトプロス・バイスプレジデントは、「既存の業務を量子コンピューターに置き換えて大きなアドバンテージを得るためには、どれだけのマシンの性能が必要なのかを逆算して考えている」と、現状で優先していることを説明した。

ある国内大手企業の量子コンピューターの担当者は、「アカデミックの研究者があまり手掛けないテーマなので、企業が自ら取り組む必要がある」と語る。

金融や化学といった、量子コンピューターの活用に積極的なことで知られる業界の大手企業が取り組みを発表する中、今回のQ2B Tokyoで特徴的だったのはドイツのBMWグループやデンソー、アイシンといった自動車業界の最新の取り組みが披露された点だ。

トヨタ自動車を支える自動車部品大手のデンソーとアイシンは、量子コンピューターをどう活用しようとしているのか。次ページでは、Q2B Tokyoで明かされたデンソーとアイシンの取り組みをお届けする。

記事一覧

#1

トヨタ、MUFG、東芝...「量子産業」20年後の110兆円市場に群がる日本企業のロードマップ

2022年7月16日

#2

「3〜4年以内に量子コンピューターの実用的アプリ登場」米ベンチャーCEOが確信する理由

2022年7月17日

#3

住友商事、豊田通商、伊藤忠...量子ベンチャーへの出資・提携を急ぐ「商社の思惑」

2022年7月18日

#4

アマゾンが、世界最速「量子コンピューター」を論文掲載翌日にAWSで提供できた理由

2022年7月19日

#5

量子コンピューターは1台いくら?巨額部品ビジネスで「勝てる日本企業」8社リスト

2022年7月20日

#6

富士通、量子コンピューター国内企業一番乗り実現のための「コピー戦略」とは

2022年7月21日

#7

デンソーは部品設計、アイシンは物流革新...トヨタグループが模索する量子コンピューター活用法

2022年7月22日

#8

量子コンピューター「特許数」ランキング【世界トップ20】5位グーグル、日本勢は?

2022年7月23日

あなたにおすすめ

特集

アクセスランキング

  • 最新
  • 昨日
  • 週間
  • 会員

最新記事

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /