「タリバン政権誕生」で国際テロ情勢はどうなるか、テロ専門家が解説
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想定内だった
タリバンの権力奪還
アフガニスタンの反政府勢力(だった?)タリバンが再び実権を握ることになりそうで、日本国内でも新型コロナと豪雨に続き、大きくメディアで取り上げられている。
これまでのところ、日本のメディアでは、タリバンが予期せぬペースで実権を握ったとの報道が目立つ。実際、バイデン大統領もそうだったと認めている。
しかし、アルカイダや「イスラム国」などのイスラム過激派、ウクライナの「アゾフ大隊(Azov Battalion)」やロシアの「ロシアン・インペリアル・ムーブメント(Russian Imperial Movement)」などの白人極右派など、いわゆる国境を越えた関係を有する過激勢力の動向を追ってきたテロ研究者たちの中には、タリバンのスピーディーな権力奪還は想定内という者たちも少なくない。
筆者は定期的に実施される国際ウェビナーの中で、タリバンの攻勢は「イスラム国」のようになるだろうとの意見をよく聞いた。筆者自身はここまで早いとは正直予想はしていなかったが、バイデン大統領が米軍を完全撤退させると明言してからは、時間の問題だとは感じていた。
まだまだ情勢は流動的だが、これまでの経緯と今後の行方について、テロ研究者として筆者なりに重要と思うポイントをいくつか示してみたい。
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