中銀デジタル通貨が誕生しても「革命は起きない」3つの理由

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10月の講演で「eクローナは進化だが革命ではない」と発言した、リクスバンクのイングベス総裁(写真は2019年12月撮影)10月の講演で「eクローナは進化だが革命ではない」と発言した、リクスバンクのイングベス総裁(写真は2019年12月撮影) Photo:Bloomberg/gettyimages

先進国の中央銀行の中で、リテール向け中央銀行デジタル通貨(CBDC)発行に最も近い位置にいるのはスウェーデンのリクスバンクだ。それ故、同行の動きには注目が集まりやすい。しかしステファン・イングベス総裁は最近、開発中のCBDC、eクローナについて過度な期待を抱かぬようけん制した。

「時々『eクローナは決済市場を根本から変革する』という話を耳にする。しかし私はそうは思わない。eクローナはわれわれがなじんできたシステムと連続したものになる。eクローナはevolution(進化)だがrevolution(革命)ではない」(10月15日の講演)。

日本銀行を含む世界の多くの中銀関係者は、この説明に共感していると思われる。なぜリテール向けCBDCは「革命」にならないのか、ポイントを整理してみよう。

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