異例ずくめのGDP落ち込み、回復の鍵は「萎縮心理」の払拭
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4〜6月期GDPの落ち込み
個人消費の縮小が主導
4〜6月期の実質国内総生産(GDP)が前期比年率で戦後最大の落ち込みになった。
前年比で見ても9.9%の減少であり、リーマンショック後の2009年1〜3月期に記録した8.8%減を上回っている。
注目すべきは、落ち込みの大きさだけでなく、落ち込みの性質が異例だったことだ。
通常の景気後退では、まず企業部門が急激に悪化する。実際、2009年1〜3月期の前年比マイナス成長は、個人消費の寄与分は2割にすぎなかった。ところが、今年4〜6月期のマイナス成長は個人消費だけで6割の寄与率だ。
輸出も急減したとはいえ、中国向けが堅調を維持しているため、リーマンショックほど大きく落ち込んでいない。つまり、個人消費主導の経済縮小だった。従って景気回復の鍵を握るのは個人消費の行方だ。
個人消費が減少した理由も前例のないものだった。通常の景気後退では、全般的に消費マインドが悪化するなかで、とくに落ち込みが目立つのは所得弾性値が高い耐久消費財だ。
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