米国が「世界の暴力団」となった国際社会を日本が生き抜く道
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「アメリカファーストの嵐」が世界中に猛威を振るっている。ドナルド・トランプ米大統領は、2017年1月の大統領就任後、「北朝鮮ミサイル危機への介入」(本連載第184回)、「エルサレムをイスラエルの首都と認定」(第173回)、「イラン核合意からの離脱」(第187回)など、大統領選時の公約通りに「アメリカファースト(米国第一主義)」を推進してきた。
そして、中国、トルコ、イランに対して、次々と経済制裁を課した。この連載は、米国が「世界の警察官」をやめて「世界の暴力団」となったと評した(第181回・P.4)。まさに、気に入らない国があれば、後先考えず「モグラ叩き」のように潰す「暴力団」のような振る舞いになってきたのではないだろうか。
米国が「世界の暴力団」となった
国際社会をどう生き抜くか
トランプ大統領が就任した時、多くの識者が「大統領になれば変わる」という「願望」を持っていたと思うが、見事に裏切られた。現在、彼らは、「アメリカファースト」で米国が築いてきた国際社会の秩序が崩壊していくことを憂い、米国が「トランプ以前」に戻ってくれることを必死に祈り、右往左往しているように見える。
この連載では、「トランプ大統領が当選した日、国際政治学のすべての権威は失墜した。これからは、なにが起こってもおかしくない時代になった。権威も、しきたりも、常識も全く通用しない時代になった。自分の頭で考えていくしかない時代だ」と書いた(第145回)。現状は、その通りになってきていると思う。
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