我々は"Hyper Electric Rescue Organization"、
略して"超電救助隊HERO"だ!
私は、心臓が動かなくて死ぬ筈でした。
でも、HEROに救われたんです。
財団の皆さん、
人類を恐怖から守るのは私たちです。
私たちの組織には、人々を護るための技術と人員が、
豊富に備わっているのですから......。
超電救助隊
即応職員向け概略
君はGoI-8139"超電救助隊"関連オブジェクトの担当に割り当てられた。そのオブジェクトは何らかの異常特性を有する物品であるかも知れないし、或いは「ヒーロー」を自称する人型実体であるかも知れない。
そして恐らく君は、そのオブジェクトの余りに現実離れした振る舞いに当惑させられる事になるだろう(若しくは既にそれを経験しただろうか)。ここで言う "現実離れ" とは、新人財団職員が度々口にするような、"この世の摂理に反した" という意味ではない。
この簡易資料は君のような、新たに"超電救助隊"と関与することになった職員のために用意されたものだ。始めにこの資料に目を通しておけば、この団体の性質をある程度把握した上で、より詳細な資料にアクセスすることが出来るだろう。
自称団体名: 超電救助隊(Hyper Electric Rescue Organization/HERO)
指定番号: GoI-8139, GoI-4586(歴史的経緯のため表記揺れあり)
ステータス: 活動的
主要な活動地域: 日本国内
概要: 超電救助隊は人命救助及び平和維持を目的と称し、保有する多数のパラテクノロジー物品を積極的に利用した非合法活動を展開している団体です。
詳細な組織構成は不明であるものの、現場での活動を行う構成員は、日本の映像表現文化における「特撮ヒーロー」作品を想起させる装備と言動が特徴的であり、また、自身の所属を秘匿・偽装せず自ら喧伝する傾向にあることから識別は比較的容易です。その他に、パラテクノロジーの組み込まれた装備機材を作成する技術者等の後方支援人員や、組織全体の運営・監督を行う上層部の存在を示唆する記録が存在します。
確認されている超電救助隊の活動内容は多岐に渡りますが、大別して、災害・事故現場における救助活動、犯罪行為の取り締まり、疾病・傷害への医療支援などが挙げられます。しかしながら、構成員は法や社会秩序に対し自身の活動・思想を優先させる傾向にあり、過度な出力の機材の利用による被害の拡大や現場状況の撹乱、犯罪容疑者に対する私刑行為などがたびたび確認されます。
また、超電救助隊に関連して確保されたオブジェクトには、薬剤やミーム等によって同団体への好意を誘導することを目的としたものが存在しており、このようなプロパガンダ行為も積極的に展開されている活動の1つだと考えられています。
これらの事実より、当該団体が真の意味での人命救助・平和維持を目的としているとは考えづらく、本来の目的が別に存在するのではないかと推測されています。確保された末端の構成員に対する尋問結果は、それらの人員が把握する当該団体の内部情報が意図的に限定されていることを示唆しました。
収容アプローチ: 積極的な追跡と調査。
超電救助隊構成員はパラテクノロジーを積極的に活用する一方で、公衆に対しそれらを隠蔽することに消極的です。これは能力と動機の両面の欠如によると考えられています。さらに事件や災害の現場に出没する当該団体の活動傾向は、マスメディアへの露出の危険性を高めるものです。これらの要因から、当該団体は正常性への深刻な脅威と見做されます。短期的なアプローチとして、財団は当該団体の構成員を積極的に監視・追跡し、関連する事態の収拾に勤めるとともに、捕縛・収容する必要があります。
超電救助隊には、詳細な組織構成、高度なパラテクノロジーの供給元、隠蔽された本来の目的など、不明な点が多く確認されます。長期的なアプローチとして、国内超常コミュニティに浸透するエージェントにより、当該団体に関する情報収拾が行われます。
以下は、特筆すべきものとして抜粋された超電救助隊構成員の情報です。特に注記されていない限り、個々の名称は本人の自称に基づきます。現在確認されている構成員の完全なリストは、こちらの資料を参照してください。
名称 | 主な能力 | 活動内容 | 現状 |
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特装救命士 トリアージ・レッド | 高濃度二酸化炭素ガスの多量噴霧による消火等。 | 災害事故現場での消火・救助活動 | 収容中 |
高速心臓再動士 リバーサル・ゴールド | 異常な供給源からの電気ショック・薬剤投与による除細動及び心肺蘇生等。 | 心停止状態にある人物への救急医療処置 | 本体のみ死亡、対応継続中 |
超援調理師 ミーレイド・カーキ | 非可食物を含む周囲の物体からの料理生成等。 | 飢餓発生地域における食糧支援 | 収容中 |
瞬間脳種救命士 ドレナージ・ホワイト | 体内病巣の空間転移的除去等。 | 脳腫瘍疾患を持つ人物への外科的治療 | 無力化 |
神速小児救命士 ピディアトリクス・シルバー | ヘリコプター型装備による救急搬送等。 | 被災児童に対する救命救助・保護活動、及び児童誘拐 | 無力化 |
児童加虐者断罪戦士 ジャッジング・バイオレット | 対象となった人物に対する異常な方法の殺害等。 | 児童への暴行に関連した犯罪者に対する私刑行為 | 無力化 |
PoI-7352(財団による指定) | 詳細不明。空間転移/瞬間移動を行う様子が確認されており、それらを可能にする能力もしくは装備を保有していると推測される。 | 詳細不明。超電救助隊の組織運営に関与すると推察される。 | 未確認 |
倒れる人がいる限り、僕らは必ず駆けつける。
命を護れ、命を救え!超電救助隊HERO!!!
SCPs
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SCP-CN-3801 | 21 | 4 | 16 Jul 2025 04:10 | 05 Oct 2025 12:47 |
SCP-978-KO | 8 | 4 | 02 Apr 2025 15:51 | 05 Apr 2025 09:29 |
SCP-2878-JP | -2 | 6 | 18 Nov 2024 13:43 | 10 Oct 2025 01:46 |
SCP-3161-JP | 26 | 2 | 31 Oct 2024 14:45 | 20 Apr 2025 14:32 |
SCP-2387-JP | 12 | 1 | 16 Mar 2024 14:59 | 16 Mar 2024 15:16 |
SCP-3509-JP | 7 | 1 | 16 Mar 2024 13:10 | 16 Mar 2024 14:23 |
SCP-1790-JP | 249 | 15 | 14 Aug 2022 15:55 | 18 Sep 2022 12:11 |
SCP-2381-JP | 39 | 10 | 10 Apr 2022 14:50 | 17 Dec 2022 10:47 |
SCP-2856-JP | 58 | 5 | 07 Feb 2021 06:39 | 07 Feb 2021 23:36 |
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SCP-2031-JP | 182 | 6 | 06 Jun 2020 08:51 | 07 Feb 2021 10:31 |
SCP-1848-JP | 100 | 10 | 20 Nov 2019 14:45 | 19 Jun 2023 09:53 |
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SCP-387-JP | 158 | 13 | 02 Nov 2018 21:07 | 19 Aug 2019 11:36 |
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SCP-1971-JP | 78 | 3 | 20 Jul 2017 07:35 | 11 Jun 2025 09:54 |
SCP-1099-JP | 204 | 6 | 12 Jul 2017 15:14 | 04 Apr 2023 04:14 |
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※(注記)注記: 以下の内容は、あくまで既存作品に基づいた傾向や指針になります。
基本情報
超電救助隊HEROは、メタルヒーロー、スーパー戦隊、仮面ライダーといった特撮ヒーロー文化を色濃く反映したGoIです。強化スーツと専用装備を身に纏い、芝居がかった言動を伴いながら、各自の正義感に基づいた活動を行う構成員ヒーロー達がその代表例ですね。
しかしここは日曜朝のテレビ画面ではなく、創作サイト「SCP財団」です。ええ、皆がイメージするヒーローそのままじゃ面白くありませんよね。テレビの中の特撮ヒーローとは異なり、彼らの主な敵は強大な悪の組織や、彼らが送り込む怪人達ではありません。彼らは災害や事件・事故、病気や怪我など現実的な脅威に、過剰とも言える超技術兵器で立ち向かいます。これは基本的に、逆に被害を拡大させる結果に終わります。また、彼らの多くは理想のヒーローにはなれません。独りよがりな正義感や、空回りする熱い想いは重要なテーマの1つです。
ところで、超電救助隊はスーパー戦隊シリーズをモデルにした要素が強く見えるかもしれません。しかし、この団体の発案者であるshinjimao氏によれば、超電救助隊の記念すべき1作目に登場する「トリアージ・レッド」の元ネタはメタルヒーローとのこと。この事実は裏を返せば、スーパー戦隊に限らない、あらゆるヒーローが超電救助隊関連記事の元ネタとなり得る事を意味すると言ってもいいでしょう。
ヒーロー達について
超電救助隊の主役と言えば、当然ヒーロー達です。現在までの傾向から言って、このGoIがメインで登場するSCP記事の大部分は特定のヒーローにスポットを当てています。
各ヒーローの抱く理念や、それに基づく具体的な活動は、超電救助隊全体の(表向きの)目的である「人助け」の範疇には収まりながらも、個々人によって異なります。そして、「戦隊」のイメージとは裏腹に、ヒーロー同士の連携は、それほど主流な形態ではないようです。連携している場合も少なからずあるため、個々人の裁量に任されているという認識が近いと思われます。
重要な点として、多くのヒーロー達は、彼らの物語の中で"失敗"します。自身の能力を過信して強力すぎる装備に振り回され、芝居がかった言動で覆い隠していた歪んだ心が露わになり、理想と現実のギャップに苦しめられます。また、稀な例ではありますが、私利私欲のために装備を不正に使用する者もいるようです。勿論、必ずしもこの形式に乗っ取って執筆をしなければならないという事はありません。 貴方は"成功"するヒーローを書く事もできますし、それが新たなメインストリームになる可能性だってあるのですから。
技術力について
「異常に高度な技術」と「その水準に不釣り合いな杜撰な欠陥」を備えた装備は、超電救助隊の特色の1つと言えます。この団体の作成する装備には何らかの欠陥もしくは安全装置の欠如といった問題点がその総合的な技術水準から見て不自然な程に頻繁に確認でき、それが上記のヒーロー達の"失敗"の一因となる事もしばしばあります。
このGoIの技術力については、扱う分野が広範である事も特徴の1つです。他のGoIを例に挙げると、日本生類創研ならば生物学に関連する技術、東弊重工ならば機械工学に関連する技術、というように、特定の分野の技術に長けた団体がしばしば見られます。超電救助隊の扱う技術はそれ程分野が限定されません。その代わりに、技術を駆使して生み出される成果物(各種装備等)が、どれも特撮ヒーロー文化を色濃く反映したものとなるという点に一貫性があり、技術の起点ではなく成果の方に重点が置かれています。他のGoIでこのタイプを挙げると、多彩なアノマリーを駆使しながら、作り出すオブジェクトの多くは「子供の玩具」であるワンダーテインメント博士や、「アート作品」としてのオブジェクトを作り出すAre We Cool Yet?などがあります。もしかすると参考になるかもしれません。
こういった技術を開発する、ヒーロー達の後方支援員、技術担当者や自らは前線に出ない指揮系統、組織維持運営にあたる人員など、ヒーロー以外の構成員を描いた記事は少なく、開拓の余地が広い部分かと思われます。
上層部について
結論から言えば、上層部について書かれた記事は少なく、情報は殆どありません。少なくとも、表向きの「人命救助」が本来の目的ではないという考えが主流のようですが、具体的な真の目的については不明です。そして不明であるが故に、描き方は自由であると言えます。
「末端のヒーロー達の活動を利用して、上層部が別の目的を達成しようとしている」、「目的などなく、ただヒーローを生み出すという異常性を持つアノマリーである」など、様々な解釈が可能であり、歓迎されるでしょう。ヒーロー達の明日を決めるのは貴方かもしれません。