2025年09月24日 言語聴覚士, つぶやき, 言語聴覚士教育 | 固定リンク 投稿者: うらの
9/17、のぞみ79号で私は品川から姫路へ旅立ちました。途中、新幹線車内に1時間半閉じ込められるハプニングもありましたが、無事に姫路へ到着しました。
今回の目的は、第49回日本神経心理学会学術集会への参加です。全国から研究者や臨床家が集まる年に一度のイベントですが、事前に抄録(プログラムや発表の概要が記載されている冊子)が届き、それを開いたときからワクワクした気持ちになっていました。そして、会場に着き、姫路城が描かれた立て看板が目に入ると、さらに気分が盛り上がりました。
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私がこの分野を学び始めた頃は、失語症、失行、失認といった分野が議論・研究の中心でした。もちろん、今もそれらが軽んじられることなど決してないのですが、近年は発達障害の神経心理学、進行性失語症や認知症など、さまざまな領域への広がりをみせています。さらには、洗練された検査法や画像診断など、話題には事欠きません。人間の行動や心理過程と脳の関係を扱う学問領域ですから、「もう議論することはない」「全て出尽くした」ということは、この先もまずないでしょう。
その一方で、1例ごとの症例検討を大事にするというのも、この分野、そして学会の大きな特徴といえます。個々の症例を詳細に検討することは、既にわかっている理論の修正や新たな仮説の生成にもつながることがあるからです。また、よりよいリハビリテーションの方法にも寄与することが出来るといえるでしょう。
著明な先生方、新進気鋭の先生方の発表を聴き、大いに刺激を受け、そして、先輩や友人・知人との旧交も温めることが出来た2日間となりました。