市民参加型イベント「バードデータチャレンジ in いわき2018」-開催のお知らせ-【終了しました】
(筑波研究学園都市記者会、福島県政記者クラブ同時配付)
国立研究開発法人国立環境研究所
生物・生態系環境研究センター
主任研究員 深澤 圭太
福島支部/生物・生態系環境研究センター
主席研究員 玉置 雅紀
主任研究員 吉岡 明良
国立環境研究所では、2014年から、東京電力福島第一原発事故に伴う避難指示区域内外で、生態系モニタリングを行っています。本イベントでは、市民と共に福島における鳥類相の変化を明らかにしていくことを目的とし、参加者が、生態系モニタリングで得られた鳥類の鳴き声の録音音声から、種類の判別を行います。これにより、「みんなで作った、みんなが使えるデータ」の整備と共有を目指します。
1.生態系モニタリングの概要
東京電力福島第一原発事故後、放射線量の高い地域においては避難指示が続いており、農耕や草刈りなど、人為的な管理によって維持されてきた里山の自然は大きく変化していると考えられます。
国立環境研究所では、2014年度より、災害環境研究の一環として、避難指示区域を含む福島県阿武隈川以東において、鳥類・哺乳類・昆虫類・カエル類を対象とするモニタリングを継続しています。各分類群につき、約55地点の調査区を設置して、毎年データを収集しています。
鳥類では、震災による無居住化や宅地・農地の除染の影響を受けやすいと考えられる「身近な鳥」を主な対象として、避難指示区域内外の小学校等で鳥類の鳴き声をモニタリングしています。
2.「バードデータチャレンジ in いわき 2018」の概要
本イベントは、2015年に福島市、2016年に郡山市、2017年に西白河郡西郷村で開催し、今回で4度目の開催となります。
本イベントでは、まず、上記1. の生態系モニタリングで録音した鳥類の音声を聞き、種類を判別(以下、種判別という)します。次に、聞き取った種名を地図上に表示し、参加者同士で聞き取りによって得られた分布情報を共有します。これらを通じて、避難指示区域内外の鳥類の現状について理解を深めます。一連の活動は、ビギナークラス(音声からの種判別を体験するクラス)とチャレンジクラス(音声から種判別して分布情報を主体的に収集するクラス)の2クラスに分かれて行います。ビギナークラスでは、音声から種判別する方法のレクチャーや熟練スタッフのサポートがあるので、初心者の方も安心してご参加いただけます。
また、音声の聞き取りから、聞き取った種名を地図上に表示するまでの一連の作業は、国立環境研究所が独自に開発したWebシステム「SONO-TORI」を活用して行います。参加者は「SONO-TORI」に聞き取った種名を入力し、その結果は会場のスクリーンにリアルタイムで投影されます。これにより、全参加者間の情報共有を図ることが可能です。
このように市民と研究者が協働で情報整備を進めることは、モニタリングデータの透明性・信頼性の向上につながります。なお、得られたデータは、どなたでもアクセス可能なデータペーパー(論文と同様の手続きを経て、データそのものを引用可能な形にしたもの)として公開されるとともに、Webサイト「KIKI-TORI Map」から閲覧できるようになります(http://www.nies.go.jp/kikitori/contents/map/)。
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日時2018年10月27日(土)10:30-15:30
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場所中央台公民館(福島県いわき市)
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対象野鳥に関心のある方(原則、高校生以上)
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定員60名(※(注記)先着順。ビギナークラス・チャレンジクラス各30名。)
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持ち物昼食、筆記用具、カッター(注1)、イヤホン(注2)
注1:休憩時間に行う、鳥に関わる工作で使用
注2:イヤホンは私物利用希望の方のみ
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参加費無料
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申込方法下記専用ページよりお申し込みください。
http://bit.ly/bdc-2018
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主催国立研究開発法人国立環境研究所 福島支部/生物・生態系環境研究センター
日本野鳥の会いわき支部
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後援公益財団法人 日本野鳥の会
公益財団法人 日本自然保護協会
認定特定非営利活動法人 バードリサーチ
いわき市
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バードデータチャレンジ in いわきチラシ
3.問い合わせ先
国立研究開発法人 国立環境研究所
生物・生態系環境研究センター 二宮 英美(広報担当)
Tel: 029-850-2894
Email: cebes.web(末尾に@nies.go.jpをつけてください)
4.共同発表者
国立研究開発法人 国立環境研究所 生物・生態系環境研究センター
立正大学 地球環境科学部
東邦大学理学部
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