2025年10月23日
プレスリリース

公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)は、11月12日(水)、来年2月に英国・マンチェスターで開催される生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)総会第12回会合において承認・公開が予定されている「ビジネスと生物多様性評価報告書」についての報道関係者向け事前説明会をIPBES事務局と共催します。

日本に拠点を置く環境シンクタンクの中でも、IGESはIPBESと深く長い協力関係にあります。IGESは2015年から、IPBESの各種技術支援機関をホストするなど、その活動に貢献してきました。また、多くのIGES研究員がIPBESの各種評価報告書の執筆に携わってきています。こうした協力関係の下、2024年10月には、アン・ラリゴーデリIPBES事務局長 (当時) 来日の際に、IPBES総会第11回会合に向けた報道関係者向け事前説明会を行いました。

今回の説明会では、本年10月に新たに着任したタンド・ズィバIPBES事務局長から、同評価報告書の作成目的や意義、評価対象や構成等について説明を行います。加えて、ロブ・スポールIPBES事務局コミュニケーションヘッドより、IPBES総会直後に開催予定のプレスカンファレンスとその事前登録方法、メディア向け資料、インタビューの機会等について紹介します。また、同評価報告書に期待される日本への示唆や、日本の経済界のネイチャーポジティブに向けた動向についても紹介します。また、説明会の最後には、報道関係者との質疑応答((注記)1)も予定しています。

なお、本説明会は報道関係者向けとなっておりますが、今回の評価報告書のテーマを踏まえ、関係業界団体・企業等にもご案内いたします(オンライン・ライブ傍聴のみ、質疑応答を除く)((注記)2)。

(注記)1: 質問は会場参加の報道関係者からのみお受けいたします。
(注記)2: オンライン・ライブ傍聴は質疑応答の前までのみとなります。また、後日の録画配信はありませんので予めご了承ください。


開催概要

日時 2025年11月12日(水)16:00〜17:30
会場 IGES 東京サステイナビリティフォーラム(東京都港区西新橋1-14-2 新橋SYビル4F)
対象 報道関係者(会場参加可)及び業界団体・企業関係者(オンライン・ライブ傍聴のみ)
主催 公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)/ IPBES事務局
使用言語 英語(日本語同時通訳あり)、一部日本語
参加申込み

報道関係者はこちらのURLからご登録ください。
https://crm.iges.or.jp/public/seminar/view/6109 【報道関係者専用】

業界団体・企業の参加者はこちらのURLからご登録ください (オンライン参加のみ)。
https://crm.iges.or.jp/public/seminar/view/6139 【業界団体・企業関係者専用】

プログラム

時間登壇者内容
16:00-16:05トレス・ギジェルモ IGES コミュニケーションズ オフィサー開会あいさつ
16:05-16:15ロブ・スポール IPBES 事務局 コミュニケーション ヘッドIPBESの概要と本日の説明会について
16:15-16:30タンド・ズィバ IPBES 事務局長「ビジネスと生物多様性評価報告書」の評価対象・規模・重要性について
16:30-16:40橋本 禅 IPBES 学際的専門家パネル(MEP)共同議長 / 東京大学大学院農学生命科学研究科教授評価報告書に期待される日本への示唆
16:40-16:50髙橋 康夫 IGES 生物多様性と生態系サービスユニット 副ディレクター日本の経済界のネイチャ―ポジティブに向けた動向:経団連アンケート調査より
16:50-17:00ロブ・スポール IPBES 事務局 コミュニケーション ヘッド評価報告書のプレスカンファレンスについて(事前登録方法、配布資料等)
17:00-17:30質疑応答 (会場参加の報道関係者のみ、非公開)

「ビジネスと生物多様性評価」について

自然の保全、再生、持続可能な利用は、ビジネスの持続可能性と成功に不可欠な要素です。このように自然の恩恵は経済にとって不可欠であるにもかかわらず、その重要性が多くの場合見過ごされ、あるいは過小評価されています。経済活動の急拡大が、自然への悪影響を顧みずに進められることで、ビジネスに深刻な脅威をもたらします。本評価は、金融機関を含む企業の生物多様性と自然の恩恵に対する影響と依存の分類、企業が自然への影響と依存に対処できるようにするための環境づくりに必要なさまざまな主体の連携のあり方、影響と依存を測定・報告するためのアプローチ、ならびに持続可能な開発目標(SDGs)、パリ協定、ならびに昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)の達成に向けて企業が取りうる行動などを示しています。

生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学-政策プラットフォーム(IPBES)について

IPBES は、生物多様性分野の科学と政策の連携強化に向けて 2012 年に設立された政府間機関です(事務局:ドイツ・ボン/現在 152カ国が参加)。科学的評価、能力養成、知見生成、政策立案支援の 4つの機能を柱に、地球規模での生物多様性と生態系サービスの現状、変化とその要因、人類への影響などについて明らかにする政府間プラットフォームとして、世界中の科学者の研究をもとに科学的な分析評価と政策提言を実施しています。気候変動分野で同様の活動を進める気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の例から、「生物多様性版 の IPCC」とも呼ばれています。

【このプレスリリースに関するお問い合わせ】
公益財団法人地球環境戦略研究機関 (IGES) http://www.iges.or.jp/
広報担当:佐野、トレス Email: [email protected]