現代社会の発展は、大量の資源採掘・加工・利用・廃棄を伴い、深刻な環境破壊と資源の枯渇を引き起こしています。持続可能な社会の実現には、資源の循環利用、廃棄物の最小化、製品寿命の延長、材料の再利用を柱とする循環型の社会経済への移行が不可欠です。
本ユニットでは、実践的かつ政策志向の研究活動を通じて、アジア各国が循環型で資源効率の高い社会経済へと移行する過程を支援します。資源循環に関する国際プロセスへ積極的に関与するとともに、各国・自治体の廃棄物管理や統合的な水環境管理における政策形成と能力構築の支援、循環型ビジネスモデルの推進、市民主導による地域社会とライフスタイルの変革といった多様な取り組みを進めます。
関連出版物
関連イベント
COP30 ジャパン・パビリオン セミナー
ビジネスのためのグローバル循環プロトコルの公開 - 気候、自然、公正への影響 -
COPにおける2回のグローバル・ストックテイクの成果により、循環経済は気候変動対策に不可欠な手段と見做されている。さらに、グローバルな資源循環の推進と、これを通じた野心的な気候・環境目標及びその他の環境目標達成における企業の役割の重要性についても認識が拡大しており、その結果、循環性に関する企業の非財務情報開示への関心も高まっている。一方で、脱炭素やネイチャーポジティブの分野ではTCFDやTNFDといった企業の情報開示枠組みが整備されているものの...
場所:
COP30 ジャパン・パビリオン
使用言語:
英語(同時通訳無し)
ISAP2025: テーマ別会合 4(TT-4)
アジア太平洋気候安全保障事業の進展と課題:多様なリスクへの対応策の検討
IGESが実施するアジア太平洋気候安全保障事業では、気候変動がもたらす多様なリスクのうち、特に安全保障上の課題となるものに重点を置き、検討を深めてきました。 気候変動に関連するリスクとして、台風や洪水の増加・激化、熱波による健康への影響、山火事の増加などが一般的に想定されます。一方、気候変動の安全保障上のリスクは、気候変動が紛争に結びつく可能性や、食料やエネルギーに係る経済安全保障への影響、島嶼国における海面上昇による国家存続の危機などが挙げられ、主に国連気候変動枠組条約(UNFCCC...
場所:
オンライン
使用言語:
日本語 / 英語
(同時通訳あり)
国際シンポジウム
持続可能な自動車リサイクル: 循環経済の実現に向けて
脱炭素社会と循環経済の実現に向け、技術開発やビジネス育成が国際的に求められています。自動車のリサイクルにおいても、従来から行われてきたリサイクルや適正処理に加え、素材・部品の再使用やアップサイクルなどの仕組みづくりの重要性が高まっています。本シンポジウムでは、"循環経済の構築"という観点から、自動車の製品や部品の持続可能な利用と資源循環をテーマとして、日本、韓国、台湾の先進事例やASEAN地域の現状について産官学の専門家が知見を共有するとともに、国際連携の可能性について議論を行いました。
場所:
ハイブリッド
使用言語:
英語
関連プロジェクト
Updated: 2025年11月
気候安全保障に関する特集ページ
気候安全保障に関する特集ページでは、気候安全保障に関連する研究成果と関連情報を発信しています。具体的には、国際動向の調査をはじめとして、エネルギー安全保障、食料安全保障、気候変動を一因とする人の移動、気候変動適応と安全保障、海洋安全保障など、多岐にわたるテーマを掘り下げ、多様な観点から議論していきます。
Updated: 2025年10月
プラスチック汚染と国際動向:汚染ゼロへの挑戦と循環型社会への道筋
本特集ページでは、IGESが関与するプラスチック汚染に関する国際交渉プロセスの動向をはじめ、プラスチック汚染の解決策として重要性を増す循環経済、そして関連する環境政策等についての解説や関連出版物、関連イベントを紹介していきます。 国際アジェンダとしてのプラスチック汚染問題 世界で海洋プラスチック汚染をはじめとするプラスチック汚染とその対策への関心が高まり、本格的な国際アジェンダとして認識されるようになってから10年近くが経過しました。その契機となったのが、2016年に公表されたエレン...
Updated: 2025年5月
「IGES日本語で読むシリーズ」解説ウェビナー
IGESでは、国際社会で注目を集める環境・持続可能性に関する主要報告書について、日本語翻訳版や日本語による解説ハンドブックをタイムリーに作成し、特集ウェブページ「IGES日本語で読むシリーズ ー 世界の環境関連の重要文書を日本語でチェック!」で紹介しています。
本ウェビナーでは、この「IGES日本語で読むシリーズ」から、特に国内のニーズが高い報告書について、翻訳に関わった研究員による簡潔な解説、監訳者や他の研究員との対話、視聴者との質疑応答の3部構成を基本とし、毎回30分〜60分程度で実施する
本ウェビナーでは、この「IGES日本語で読むシリーズ」から、特に国内のニーズが高い報告書について、翻訳に関わった研究員による簡潔な解説、監訳者や他の研究員との対話、視聴者との質疑応答の3部構成を基本とし、毎回30分〜60分程度で実施する
関連ニュース
2024年9月20日
「アジアにおけるプラスチック習慣を断つ」プロジェクト(第2フェーズ)に6つのASEANパートナーが選定
2024年9月20日、東京・ジャカルタ IGESと東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)海洋プラスチックごみに関する地域ナレッジセンター(RKC-MPD)は、使い捨てプラスチックの使用と廃棄を削減するため、行動科学の知見を活用したアプローチの効果を検証する「アジアにおけるプラスチック習慣を断つ(Breaking the Plastic Habit in Asia)」プロジェクト第2フェーズを開始しました。 2022年に実施された第1フェーズに続く第2フェーズでは...
2024年8月8日
「アジアにおけるプラスチック習慣を断つ」 - 行動科学の知見を活用したプラスチック削減のパイロット事業に関する提案・実施パートナーを募集
IGESは、「アジアにおけるプラスチック習慣を断つ(Breaking the Plastic Habit in Asia)」プロジェクト(以下、本プロジェクト)の第2フェーズを開始します。本プロジェクトでは、都市やコミュニティにおける使い捨てプラスチックの使用と廃棄を削減するため、行動科学の知見を活用したパイロット事業を実施し、その効果を検証します。これに伴い、IGESと協力のもと、パイロット事業の提案、実施およびモニタリングを行うASEAN諸国のパートナー組織を募集します。 第2フェーズでは...
2023年9月4日
IGESと国連ハビタット、都市における持続可能な廃棄物管理と気候変動対策の推進で提携
IGESと国連人間居住計画(国連ハビタット: UN-Habitat)(以下、両機関)は、都市における持続可能な廃棄物管理を加速し、気候変動対策に取り組むための戦略的パートナーシップ(以下、本協定)を締結しました。 本協定の実施において、IGES-UNEP 環境技術連携センター(CCET)が中心的な役割を担います。CCETは、健全な資源循環社会、気候変動に強靭な社会、低炭素成長、グリーン経済などの実現に向け、統合的な固形廃棄物管理システム、政策、技術の確立において...