公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES:アイジェス)は、1月5日(水)、昨年1年間に発信したIGESコンテンツのアクセス数や参加者数などをカテゴリー別に集計し、そのランキングを発表します。ランキング上位のコンテンツには、昨今の注目テーマや今後のトレンドを議論したものも多く含まれています。昨年の環境問題を取り巻く動向の振り返りや2022年を展望する上での参考として、IGESのコンテンツをより多くの方に改めて活用していただければ幸いです。
今回発表したのは、「出版物ダウンロード数トップ10(日・外)」「webページ閲覧数トップ5(日・外)」「動画再生回数トップ5(日・外)」「最も「いいね!」が多かったツイート(日・外)」「最も参加申し込みが多かったイベントトップ5」の5つです。いずれも、集計期間は2020年12月1日〜2021年11月30日とし、同期間に公開・更新されたコンテンツを対象としました。
【IGESコンテンツ人気ランキング2021】
<<出版物ダウンロード数トップ10>>
日本語の出版物では、持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)による、社会の変革をリードする企業行動の指針 「Vision 2050: Time to Transform」の日本語翻訳版がダウンロード数トップになりました。気候変動やエネルギーに関するレポートがトップ10のうち7つを占めましたが、生物多様性とのシナジー、適応、自治体の脱炭素に向けた取り組みなど、気候変動と一言でいってもそのトピックは幅広くなっています。残る3つはいずれも持続可能な開発目標(SDGs)に関するものでした。一方、外国語の出版物では、グリッド排出係数一覧表や国が決定する貢献(NDC)データベースなど気候変動関連のデータ集が上位4つを占めました。その他はコロナ禍からの回復に関するIGESのディスカッションペーパーやプラスチック関連のレポートが上位にランクインしました。
<日本語>
[画像:1]Vision 2050 :Time to Transform(日本語翻訳版)
[画像:2]生物多様性と気候変動 IPBES-IPCC合同ワークショップ報告書:IGESによる翻訳と解説
[画像:3]コロナ禍を克服するSDGsとビジネス〜日本における企業・団体の取組み現場から〜
[画像:4]実潮流に基づく送電系統運用を行った場合の東日本の再生可能エネルギー導入量評価
[画像:5]これからの事業存続のために知っておきたい再生可能エネルギー活用のためのキーワード
[画像:6]再エネ100%シナリオは本当に「現実的ではない」のか?:電力部門脱炭素化の実現のため、対策オプションの幅を拡げよう
[画像:7]九州の自治体による2050年までの二酸化炭素排出実質ゼロ表明〜表明の背景、現状、課題〜
[画像:8]バイデン政権における米国気候政策に関する楽観的な展望
[画像:9]適応ギャップ報告書2020(エグゼクティブ・サマリー)(日本語翻訳版)
[画像:10]アジア太平洋SDG進捗報告書2021(日本語翻訳版)
<外国語>
[画像:1]IGES List of Grid Emission Factors
[画像:2]IGES NDC Database
[画像:3]IGES CDM Investment Analysis Database
[画像:4]IGES CDM Project Database
[画像:5]Effective Plastic Waste Management in Sri Lanka
[画像:6]Sustainable Living Beyond COVID-19: Capabilities, Collaboration, and Collective Action
[画像:7]Optimistic Prospects for US Climate Policy in the Biden Administration
[画像:8]Plastic Atlas Asia Edition: Facts and Figures about the World of Synthetic Polymers
[画像:9]A Sustainable COVID-19 Response, Recovery, and Redesign: Principles and Applications of the Triple R Framework
[画像:10]Comparative Study on Low Carbon City Development in China, Japan, and the Republic of Korea
<<webページ閲覧数トップ5>>
※(注記)対象コンテンツ:2021年に公開・更新された特集、ニュース、イベント
日本語のコンテンツでは、重要な国際プロセスに関する情報をまとめた特集ページが上位を占めました。中でも、「COP26の基礎知識」は公開から数日で多くのアクセスを集める人気コンテンツとなりました。メディアでも気候変動に関する話題が多く取り上げられた影響か、トップ5すべてが気候変動に関するものでした。外国語コンテンツでは、自治体によるSDGsの進捗レポートである自発的自治体レビュー(VLR)を集めて掲載しているオンラインプラットフォーム「VLR Lab」がトップとなりました。2019年に公開した「VLR Lab」には毎年多くの自治体からのレポートが寄せられるようになり、日本語を含めたすべてのページビューランキングでもトップ10に食い込むなど、IGESの人気コンテンツの1つです。まもなく、大幅なページ改定と日本語ページの公開も予定しています。
<日本語>
[画像:1]研究員が解説―COP26 基礎知識 (特集ページ)
[画像:2]気候変動ウェビナーシリーズ (特集ページ)
[画像:3]G7・G20サミット特集2021 (特集ページ)
[画像:4]UNFCCC COP26 特集 (特集ページ)
[画像:5]気候変動ウェビナーシリーズ COP26 結果速報:グラスゴーで決まったこと (イベント)
<外国語>
[画像:1]Online Voluntary Local Review (VLR) Lab (特集ページ)
[画像:2]Zero Carbon City International Forum (イベント)
[画像:3]Webinar on the CCET Guideline Series on Intermediate Municipal Solid Waste Treatment Technologies (イベント)
[画像:4]Earth Day 2021 - Webinar on Safe Closure and Rehabilitation of Municipal Solid Waste Dumpsites(イベント)
[画像:5]Online Workshop "Strengthening Capacity for Marine Debris Reduction and Waste Management in ASEAN Region through Knowledge Sharing on Marine Litter" (イベント)
<<IGES公式YouTubeチャンネル動画再生回数トップ5>>
日本語版でも、気候変動関連のコンテンツが上位4つを占めました。残る1つも都市の脱炭素化に関するもので、気候変動や脱炭素というトピックへの関心の高さがうかがえる結果となりました。外国語版では、日本語版でも第4位にランクインした脱炭素都市国際フォーラムの動画が上位を占める結果となりました。また、二国間クレジット制度(JCM)の紹介動画も多く再生されました。クレジット取引に関するパリ協定第6条が合意されたCOP26を経た今後は、更にクレジットに関するコンテンツが関心を集めることでしょう。
<日本語>
[画像:1]気候変動ウェビナーシリーズ 気候変動トラック: COP26 結果速報:グラスゴーで決まったこと
[画像:2]報道関係者向けCOP26事前説明会
[画像:3]二国間クレジット制度(JCM)とパリ協定第6条
[画像:4]脱炭素都市国際フォーラム Day1:開会セッション / プレナリーセッション1:都市の脱炭素化に向けた先進的な取組
[画像:5]気候変動ウェビナーシリーズ 炭素市場トラック第1回「自主的炭素市場拡大タスクフォース等に関する動向」
<外国語>
[画像:1]Zero Carbon City International Forum: Day1: Opening & Plenary Session 1
[画像:2]Zero Carbon City International Forum: Day1: Plenary Session 2
[画像:3]Joint Crediting Mechanism (JCM) and Article 6 of Paris Agreement
[画像:4]Explainer Video for "Joint Crediting Mechanism and Sustainable Development Goals Linkage Guidance"
[画像:5]Joint Crediting Mechanism (JCM) and Article 6 of Paris Agreement (Full Version)
<<最も「いいね!」が多かったツイート>>
日本語アカウント、英語アカウントともにフォロワー数が堅調に伸びた1年でした。日本語ツイートは、再エネ100%の電源構成を高コストを理由に現実的ではないとした分析結果に疑問を投げかけたIGESのレポートに関するツイートが最も多く「いいね!」を集めました。一方、英語アカウントでは循環経済に関するツイートが最も多く「いいね!」を集めました。
<日本語>
5月24日 「#再エネ100%シナリオは本当に『現実的ではない』のか?」総合資源エネルギー調査会基本政策分科会で高コストを理由に「現実的ではない」とされた再エネ100%の電源構成。コストを押し上げた要因とは?この壁を乗り越えるにはどのようなオプションがあるのでしょうか?」
https://twitter.com/IGES_JP/status/1396746385693704193?s=20
<英語>
3月3日 「We must transition to a #CircularEconomy. @PACEcircular, mentioned at the @wef @Kankyo_Jpn circular economy roundtable, has an Action Agenda to make this possible. IGES contributed insights to the Food, Electronics & Plastics elements of the Agenda.」
https://twitter.com/IGES_EN/status/1367004433855385603
<<最も参加申し込みが多かったイベントトップ5>>
圧倒的第1位となったのが、COP26閉幕直後に開催した「COP26結果速報」でした。昨年4月からスタートし、ご好評をいただいている「気候変動ウェビナーシリーズ」の中で開催された本ウェビナーは、事前の参加申し込みが定員の1,000名を超え、同シリーズ最高記録となりました。アーカイブ動画も再生回数で第1位になるなど、2021年のすべてのコンテンツを通じて、最も注目を集めたコンテンツともいえるでしょう。また、シリーズの人気を反映するように、トップ5のうち4つは「気候変動ウェビナーシリーズ」のウェビナーとなりました。
[画像:1]気候変動ウェビナーシリーズ気候変動トラック: COP26結果速報:グラスゴーで決まったこと(11月19日) (動画:有 資料:有)
[画像:2]気候変動ウェビナーシリーズ炭素市場トラック: パリ協定第6条の交渉結果と今後の炭素市場の展望(11月26日) (動画:有 資料:有)
[画像:3]気候変動ウェビナーシリーズ炭素市場トラック:カーボンプライシングの国内外の動向(7月16日) (動画:有 資料:有)
[画像:4]気候変動ウェビナーシリーズ気候変動トラック: 気候変動を巡る国際動向-気候リーダーズサミットからCOP26に向けて(5月13日) (動画:有 資料:有)
[画像:5]持続可能なアジア太平洋に関する国際フォーラム(ISAP2021)本会合(11月24日) (動画:有 資料:一部有)