2023年05月02日
chatGPTで聴解力を伸ばすには
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冒険家の皆さん、今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していますか?
本日お話ししたいのは、ChatGPTで聴解力を伸ばすということです。まず、少し長いですが、一つのプロンプトを皆様にご紹介したいと思います。これからChatGPTに実行させるプロンプトは以下の通りです。
「あなたは英語の先生として振る舞ってください。私に【冒険に関する】CEFRのA1レベル短い英語の短文を一つ提示して私の反応を待ってください。私がその英文を日本語訳して答えます。それが正しかったら次の短い英語の短文を提示してください。私の日本語訳が正しくなかったら正しい答えを提示してその後で次の短い英語の短文を提示してください。 私が『ありがとうございました』と言うまで続けてください。」
このようにお願いしてみると 以下のような英文を提示してくれます。
"I want to go on an adventure and explore new places."
"I like hiking in the mountains and seeing the beautiful views."
"I want to try bungee jumping, but I'm scared."
そして僕がそれぞれに回答すると以下のようなフィードバックをもらうことができます。
Great job! Your translation is correct.
Your attempt is very close! The correct Japanese translation of the sentence is:「私は山登りが好きで、美しい景色を見るのが好きです。」 Please let me know if you have any questions or if you need help with anything.
Great job! Your Japanese translation is correct!
実際の音声はポッドキャスト版でお聞きになることができます。
https://spotifyanchor-web.app.link/e/2oDeboGUszb
さて、振り返ってみると、正しく言った場合にはほめてくれるし、間違えた場合にも、「惜しい!」という感じで肯定的なフィードバックを返しましたが、これが一つの実験として皆さんにも理解いただけたのではないかと思います。
ここで使った自動読み上げツールは、TalkToChatGPTというGoogle Chromeの拡張機能です。これを入れると、ChatGPTと会話をすることができます。こういう方法で使うと、やはりまだ合成音声になっており、人間の声とは大きく違っていて、それは一つのデメリットですが、他の音声教材などと比べて2つのメリットがあります。
一つ目は、皆さんにお聞きいただいたように、すぐにフィードバックしてくれるということです。もう一つは、自分の聞きたいことを言ってくれるということです。「聞きたいこと」というのは内容だけでなく、言語レベルと速度も含みます。まず内容に関しては、僕は「冒険に関する」という要望を出しました。それからレベルでは、今回はヨーロッパ共通参照枠のA1レベルにお願いしました。速度については、これは「Talk to ChatGPT」の設定の部分で変更することができます。
合成音声よりは人間の声のほうが自然なので、もしこれを1日24時間、同じことを人間の家庭教師さんがやってくれるのであれば、そちらの方が良いとは思いますが、それには莫大なコストなどもかかってしまうでしょう。ですので、そんな無駄遣いできない場合、ChatGPTでやるというのも一つの選択肢としてあって良いのではないかと思います。
特に初級ではこれは重要だと思います。中級や上級では生の教材をたくさん耳にすることができるのですが、初級では、簡単にしてもらった教材をたくさん聞く必要があります。しかも、それを冒険に関する内容に限定してほしいと指定されると、選択肢がほとんどなくなってしまうので、chatGPTを初級コースで使うには非常に大きなメリットがあるのではないかと思います。中級レベル以上で、すぐにフィードバックを受ける必要がない場合には、ポッドキャストやYouTubeで人間の音声を聞くのももちろん良いと思います。むしろ、そちらの方が良いこともあるかもしれません。
先ほど、Talk-To-chatGPTの話をしましたが、このような拡張機能を使うと、ChatGPTと話すことができます。先日、拡張機能には2つあるとお話ししました。一つは今日使ったTALK-TO- ChatGPTというもので、もう一つはVoice Control for ChatGPTです。しかし、Voice Control for ChatGPTの方は、出力言語と入力言語を別々に設定することができないのです。両方とも同じ言語にするしかありません。つまり、今日のようにChatGPTが英語を話し、僕が日本語を話すという場合には、Voice Control for ChatGPTは使えないため、Talk-To-ChatGPTの方が良いと思います。
また、もう一つの点は、もし言語レベルを指定しない場合、内容を指定しない場合はかなり簡単な英語が出てきますが、そこで「冒険に関する」という内容を指定すると、英語のレベルが急に上がることがあります。そんな時には、今日お見せしたように、「ヨーロッパ共通参照枠のA1レベルで」などと明記して練習することになります。そうすることで、練習がしやすくなり、学習者のレベルに合った聴解の練習ができるのではないでしょうか。
そして冒険は続く。
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【参考資料】
この記事の音声版
https://spotifyanchor-web.app.link/e/2oDeboGUszb
The article introduces a method for improving listening comprehension using ChatGPT. Specifically, the article suggests using the "TalkToChatGPT" extension in Google Chrome to converse with ChatGPT as an automatic reading tool, and practicing English listening and Japanese translation skills. Additionally, the article introduces the ability to specify preferred content at the A1 level of the European Common Reference Framework for beginners. Among the extension options, "TalkToChatGPT" is recommended as "Voice Control for ChatGPT" does not allow separate settings for input and output languages.
本文では、ChatGPTを使って聴解力を伸ばす方法について紹介されています。具体的には、Google Chromeの拡張機能である「TalkToChatGPT」を使用し、自動読み上げツールとしてChatGPTと会話をすることで、英語のリスニングと日本語の翻訳能力を練習する方法が提案されています。また、ヨーロッパ共通参照枠のA1レベルで自分の好きな内容を指定することで、初心者向けの練習ができることも紹介されています。拡張機能の中でも、Voice Control for ChatGPTでは出力言語と入力言語を別々に設定することができないため、Talk-To-ChatGPTを使用することが推奨されています。
冒険家の皆さん、今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していますか?
本日お話ししたいのは、ChatGPTで聴解力を伸ばすということです。まず、少し長いですが、一つのプロンプトを皆様にご紹介したいと思います。これからChatGPTに実行させるプロンプトは以下の通りです。
「あなたは英語の先生として振る舞ってください。私に【冒険に関する】CEFRのA1レベル短い英語の短文を一つ提示して私の反応を待ってください。私がその英文を日本語訳して答えます。それが正しかったら次の短い英語の短文を提示してください。私の日本語訳が正しくなかったら正しい答えを提示してその後で次の短い英語の短文を提示してください。 私が『ありがとうございました』と言うまで続けてください。」
このようにお願いしてみると 以下のような英文を提示してくれます。
"I want to go on an adventure and explore new places."
"I like hiking in the mountains and seeing the beautiful views."
"I want to try bungee jumping, but I'm scared."
そして僕がそれぞれに回答すると以下のようなフィードバックをもらうことができます。
Great job! Your translation is correct.
Your attempt is very close! The correct Japanese translation of the sentence is:「私は山登りが好きで、美しい景色を見るのが好きです。」 Please let me know if you have any questions or if you need help with anything.
Great job! Your Japanese translation is correct!
実際の音声はポッドキャスト版でお聞きになることができます。
https://spotifyanchor-web.app.link/e/2oDeboGUszb
さて、振り返ってみると、正しく言った場合にはほめてくれるし、間違えた場合にも、「惜しい!」という感じで肯定的なフィードバックを返しましたが、これが一つの実験として皆さんにも理解いただけたのではないかと思います。
ここで使った自動読み上げツールは、TalkToChatGPTというGoogle Chromeの拡張機能です。これを入れると、ChatGPTと会話をすることができます。こういう方法で使うと、やはりまだ合成音声になっており、人間の声とは大きく違っていて、それは一つのデメリットですが、他の音声教材などと比べて2つのメリットがあります。
一つ目は、皆さんにお聞きいただいたように、すぐにフィードバックしてくれるということです。もう一つは、自分の聞きたいことを言ってくれるということです。「聞きたいこと」というのは内容だけでなく、言語レベルと速度も含みます。まず内容に関しては、僕は「冒険に関する」という要望を出しました。それからレベルでは、今回はヨーロッパ共通参照枠のA1レベルにお願いしました。速度については、これは「Talk to ChatGPT」の設定の部分で変更することができます。
合成音声よりは人間の声のほうが自然なので、もしこれを1日24時間、同じことを人間の家庭教師さんがやってくれるのであれば、そちらの方が良いとは思いますが、それには莫大なコストなどもかかってしまうでしょう。ですので、そんな無駄遣いできない場合、ChatGPTでやるというのも一つの選択肢としてあって良いのではないかと思います。
特に初級ではこれは重要だと思います。中級や上級では生の教材をたくさん耳にすることができるのですが、初級では、簡単にしてもらった教材をたくさん聞く必要があります。しかも、それを冒険に関する内容に限定してほしいと指定されると、選択肢がほとんどなくなってしまうので、chatGPTを初級コースで使うには非常に大きなメリットがあるのではないかと思います。中級レベル以上で、すぐにフィードバックを受ける必要がない場合には、ポッドキャストやYouTubeで人間の音声を聞くのももちろん良いと思います。むしろ、そちらの方が良いこともあるかもしれません。
先ほど、Talk-To-chatGPTの話をしましたが、このような拡張機能を使うと、ChatGPTと話すことができます。先日、拡張機能には2つあるとお話ししました。一つは今日使ったTALK-TO- ChatGPTというもので、もう一つはVoice Control for ChatGPTです。しかし、Voice Control for ChatGPTの方は、出力言語と入力言語を別々に設定することができないのです。両方とも同じ言語にするしかありません。つまり、今日のようにChatGPTが英語を話し、僕が日本語を話すという場合には、Voice Control for ChatGPTは使えないため、Talk-To-ChatGPTの方が良いと思います。
また、もう一つの点は、もし言語レベルを指定しない場合、内容を指定しない場合はかなり簡単な英語が出てきますが、そこで「冒険に関する」という内容を指定すると、英語のレベルが急に上がることがあります。そんな時には、今日お見せしたように、「ヨーロッパ共通参照枠のA1レベルで」などと明記して練習することになります。そうすることで、練習がしやすくなり、学習者のレベルに合った聴解の練習ができるのではないでしょうか。
そして冒険は続く。
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