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広島は4位転落 矢野は11分13秒かけて中日・涌井からプロ野球新記録22球で四球もぎ取るも...

[ 2024年9月23日 05:45 ]

セ・リーグ 広島1―2中日 ( 2024年9月22日 バンテリンD )

<中・広>6回、22球目で四球を選んだ矢野(撮影・椎名 航)
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広島は22日、中日に惜敗し、勝ったDeNAと入れ替わり一日で4位に転落した。そんな中で矢野雅哉内野手(25)が6回の打席で相手投手にプロ野球新記録となる22球を投げさせて四球を選ぶと、1点を追う8回1死二塁では相手好守に同点を阻まれたが、右前打を放ち自己最長を更新する7試合連続安打をマーク。シーズン最終盤を迎える中、自慢の守備だけでなく、打撃でも存在感を示している。

矢野の驚異的な粘りがバンテリンドームを異様な雰囲気へと変えた。1―2の6回1死で迎えた第3打席。中日先発・涌井に2球で追い込まれたが、しぶとく食らいついた。ファウルするごとに観衆のどよめきが大きくなる。16球もファウルして勝負が決したのはフルカウントからの22球目。内角直球を見極めて四球を選んだ。

「相手も制球が良かった。何かアクションを起こしたいというか、三振で終わりたくなかった。何とかしてやろうという思いが最終的に(四球という)結果につながった」

涌井も「三振を取りにいっていたんだけど」と全力投球した11分13秒の根比べは、プロ野球新記録となった。新井監督も「すごく気迫を感じた打席だった」と最大級の評価をした打席。その後、三進したが無得点に終わった。

「ここ(バンテリンドーム)で自分のせいで負けたというのがあるので、何とか追いつきたい気持ちだった」

8月27日の同戦では自らの失策をきっかけに逆転負けした。その時の先発がこの日と同じ森下。借りを返すべく、いつも以上に必死だった。

1―2の8回1死二塁では松山の外角148キロを右前打したが、相手右翼手・細川の好返球で二走・羽月が本塁憤死し、またも得点に結びつかなかった。それでも自己最長を更新する7試合連続安打とし、奮闘した。

「得点圏での勝負強さというのは今年の一つの課題でもあった。点は入らなかったですけど、後ろにつなげて良かった」

今季は遊撃レギュラーに定着し、再三の好守でチームを救ってきたが、シーズン最終盤にきて打撃でも活躍が続く。

「負けても勝っても、次の日になったらその日、その日の勝負になってくる。今日はこうだなと(確認しながら)やっている」
クライマックスシリーズ進出に向け一進一退の戦いが続くが、矢野のガッツあふれるプレーが士気を上げてくれるに違いない。(長谷川 凡記)

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