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「探偵」看板、佐賀県内で急増 佐賀市に30カ所以上、設置競争の様相 業者に人気「認知されやすい」

市街地に設置された「浮気調査」の看板。佐賀県内で増えている=佐賀市の中央大通り(写真の一部を画像加工しています)

探偵業者の屋外広告物が、佐賀県内の道路沿いに急増している。探偵とされる人物の顔写真と「浮気調査」の文字が大部分を占める内容。佐賀新聞社の調査では、この数年間で佐賀市内の30カ所以上で設置された。車社会の佐賀で認知度アップや調査ニーズの掘り起こしを図ろうと、業者間の設置競争の様相を呈している。

佐賀市内は現在、三つの探偵業者による野立看板や建物への壁面広告が少なくとも計32カ所ある。内訳は15カ所、14カ所、3カ所。最も古いものは5年ほど前からあり、半数以上は2023年以降にできた。

ある業者は会社設立の19年から、佐賀市を中心に複数の市町で設置箇所を増やす。看板の「女探偵」本人として業務をする同社役員は「都市部と比べて佐賀の道路は視界が開けていて、広告が認知されやすい。顔を出すことで、相談に踏み切れない人にも安心感を持ってもらいたい」と語る。

熊本県で16年から営業する業者は、看板の設置を佐賀県にも広げている。関係者は「佐賀は競合が少なく、前から進出したかった。道がきれいで看板が目立ち、ホームページの検索も上位になりやすい」と話す。重視する佐賀市では23年から設置を進め、九州内の自社看板の内訳は「佐賀県が一番多い」とする。

業者らによると、依頼の大半は浮気や不倫の調査。知人との不貞行為といった従来のケースに加え、近年はマッチングアプリによる出会いが増え、県境を越えて関係ができる事例も少なくないという。

佐賀県に本部を置き、九州の十数社でつくる日本探偵業連合会の関係者は「20年前と比べると全体的に依頼は減少傾向にあり、過当競争の状況にある。広告に費用をかけている一部の業者に依頼が集まっている」と業界事情を説明する。

探偵業を営むには、探偵業法に基づき、管轄の都道府県公安委員会に届け出る必要がある。警察庁などによると、22年現在で探偵業者の営業所は全国に6970カ所、うち佐賀県内は26カ所ある。(円田浩二)

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