(2025年3月4日 05:00)
ニデックが牧野フライス製作所に提案したTOB(株式公開買い付け)による買収提案をめぐり、牧野フライス大株主の工作機械技術振興財団(東京都目黒区、安達俊雄理事長)は3日、同提案に反対し、TOBに応じない意向を表明した。この買収提案で大株主による反対表明は初めて。ニデックがTOBで牧野フライス株の買い付け数の下限を50%に設定した根拠の一つとして、同財団の議決への賛成を前提としたかのような枠組みは「看過できない」としている。(総合3にインタビュー)
工作機械振興財団は3日時点で牧野フライス株の3・8%を保有する。2月までに理事会と評議員会をそれぞれ開き、利害関係者を除く参加者のうち反対者を出すことなく、同提案に反対する意向への賛同を決議した。
同財団はニデックが2024年12月に公表した同買収に関する資料で、「本株式併合に係る議案への賛成の議決権を行使すると見込まれる対象者株式」として、同財団の所有株式が掲げられていることについて「財団として意思の表明を行ったことはない」と指摘。一般株主に誤認を与える一方的な推測であるほか、TOB成立の下限値の設定の根拠とされており、TOBが「事実誤認・誤解を前提としたフレームワークのもとで進められようとしており、看過できない」としている。
(2025年3月4日 05:00)
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