(2025年3月3日 00:00)
理研計器が発売した自社製ガス漏れ検知器「SP―230シリーズ」用の自動ガス調整器「SDM―230シリーズ」は、定期点検やバンプテスト(使用前点検)をワンタッチで行える製品だ。ユーザー自身で定期点検が可能で、メーカー点検のコストを削減できる。点検結果については同社の点検保証が付属するという優れものだ。第一営業部の青木さん、営業技術部の眞継さんに製品の特徴や今後の戦略を聞いた。
―従来製品を9年ぶりに刷新して2024年5月に発売した、ポータブル型のガスリーク検知器SPー230シリーズの特徴を教えてください。
「従来製品を使用するお客さまからワンプッシュで操作したい、という要望をいただいていました。お客さまのご要望にお応えしてボタンの操作性を向上しました。また従来製品は、お客さま自身で部品の交換が出来ない構造でした。SPー230シリーズはネジを外すだけで重要なセンサーやポンプがワンタッチで外れる仕組みとなっています。使いやすさを最も重視して製品開発を行いました。近距離無線通信規格『ブルートゥース』にも対応し、測定結果を手軽に記録することができます。ブルートゥース機能でスマートフォンなどと連携し、スナップロガ機能を使うことで、いつどこで記録したのかをデータとして残すことが可能です。」
―SP―230シリーズ用の自動ガス調整器SDM―230シリーズの特徴は何ですか。
「一番の特徴はお客さまご自身でメンテナンスができる点です。SP―230とガス缶(別売り)をセットするだけで、使用前点検や定期点検、ガスの感度の確認が行えます。また、メーカー保証付きの点検成績書を発行できる製品は、現時点でSDM―230シリーズ以外にありません。(メーカー保証付きの点検成績書の発行は)現状では他社も追従できない機能だと認識しています。」
―点検の所要時間を教えてください。
「現在は開発センター・生産センター(埼玉県春日部市)で一括して自社製ガス漏れ検知器の定期点検を行っており、点検には約2週間を要します。お客さまに自動ガス調整器を使用していただくことで、使用前点検は約2ー4分、定期点検は約5ー10分で行うことができます。SDMー230は最大5台まで連結して、同時に点検することができます。」
―ガス漏れ検知器の点検はユーザーを悩ませる作業なのでしょうか。
「特に、日常的に行う使用前点検は現場でガスを作って流す必要があり、手間がかかる作業です。同調整器はお客さまの負担を減らすというコンセプトのもと開発しました。お客さまがタッチパネルを操作するだけで、情報の読み取りから点検結果の表示まで全て自動で行います。」
―点検結果はどのように管理するのでしょうか。
「USBメモリー(別売り)を使用することで、使用前点検や定期点検、警報テストの結果を保存できます。点検結果の提示を求められた際には、USBメモリーをパソコンに接続し、結果を印刷することも可能です。」
―自動ガス調整器という新たな市場をターゲットとしているのですね。
「従来製品の発売から9年以上がたった今、新たな付加価値をつけて市場に投入していくことが重要だと考えています。今まで市場に無かった製品ということで、当然リスクもある中で同調整器を市場に投入しました。ある意味"挑戦"だと思っています。お客さまから新たな課題をいただくこともあるかもしれませんが、それらを真摯に受け止めて今後も改良を重ねていきます。」
―日本と海外ではガス漏れ検知器の点検方法が異なるのでしょうか。
「海外ではお客さまご自身で定期点検や校正を行うのがスタンダードです。日本でも海外のように、お客さまが点検を行う時代へと変化していくことが予想されます。調整器を用意しておくことで、当社も市場においてリードできるのではと期待しています。」
―今後どのように普及していきますか。
「現在は啓発活動中です。自動ガス調整器に関してはこれまで挑戦してこなかった市場のため、これから1、2年が勝負だと思っています。ガス漏れ検知器SP―230シリーズと自動ガス調整器はセットで拡販していく予定です。ガス漏れ検知器SP―230シリーズに関しては、従来製品と比べて、反応と売れ行きは好調です。ブルートゥース機能の搭載や頻繁な操作をワンプッシュで可能にするなど、使いやすさがお客さまに評価されたと認識しています。自動ガス調整器は年間50台の出荷を目指していきます。」
SDM-230シリーズの詳細はこちら
(2025年3月3日 00:00)
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