アウトドアスポーツ・ツーリズムの推進
スポーツ観戦や参加を目的として様々な国や土地に旅行をするスポーツツーリズム。その場所ならではの魅力があるスポーツを「現地まで行って体験したい」と、スポーツで海外旅行先を決める観光客も増えていることから、JNTOでは以下のようなアウトドアスポーツ・ツーリズムの推進に取り組んでいます。
アウトドアスポーツ・ツーリズムとは
スポーツツーリズムの中でも、旅行者自身が実際に参加・体験することを主目的とした旅行として、日本には、地域の自然環境を活用したゴルフ、海洋国ならではのダイビング、山岳国の強みを生かしたスキーや登山など、豊かな自然環境や美しい四季を楽しみながら取り組めるスポーツが数多く存在します。これらのアウトドアスポーツを動機とした訪日旅行は、スポーツという新たなモチベーションを持った訪日外国人旅行者を取り込むだけでなく、旅行消費の拡大や旅行者の地方分散にも寄与するなど、日本の観光振興において極めて高い潜在力を持っています。
JNTOの取り組み
JNTOが取り組む5つのアウトドアスポーツ・ツーリズム
JNTOでは、市場規模が大きく、地域への誘客が可能で、観光消費の拡大に期待できるアウトドアスポーツを、以下のような理由から5つ選定し、プロモーションを強化しています。
スノーツーリズム
- 世界トップレベルの雪量・質
- 東京など主要都市部からのアクセスが充実(※(注記)1)
- 温泉等の異文化体験ができる世界でも数少ないスキーデスティネーション
ダイビングツーリズム
- 世界全海洋生物の14.6%が日本近海に存在(※(注記)2)。固有種を含め、世界的に見ても極めて高い生物多様性
- 北海道から沖縄まで全国各地にダイビングスポットが点在するため、日本全体として通年でダイビングを楽しめる環境
ゴルフツーリズム
- 世界TOP100ゴルフ場に、複数のゴルフコースが選出(※(注記)3)
- 桜や自然風景など日本らしい景観を楽しめるコース、多様な気候風土により一年を通じて快適な環境下でのプレーが可能
サイクリングツーリズム
- 都市部や主要観光スポットのシティサイクリングツアーや島々をめぐる海峡、湖畔周遊といった独自の地形を生かしたサイクリングルートなど、多様性に富むコンテンツが存在
- レンタルサイクル等、移動手段として周辺観光資源との親和性が高い
- 日本の景観や風景、四季を同時に楽しめる
ハイキング/トレッキング
- 国土の約75%が山地である日本には富士山をはじめ、自然と親和性が高い優良コンテンツが全国に幅広く分布
- 都心から比較的アクセスの良い高尾山などの低山と周辺観光との組み合わせで、より滞在時間が長い旅行が提案できる
- 屋久島や白神山地、知床などの世界自然遺産をはじめ、南西諸島など独自の生態系や植生の評価が高い
※(注記)1 出典:観光庁「スノーリゾート地域の活性化に向けた検討会」最終報告(2016)
※(注記)2 出典:海洋生物のセンサス(The Census of Marine Life: CoML)(2010)
※(注記)3 出典:アメリカ「GOLF Magazine (https://golf.com/)」による世界ゴルフ場ランキング(2021-2022)
アウトドアスポーツ関心層に向けた情報発信の強化
上記で選定したアウトドアスポーツを、日本全国のスポットや楽しみ方を紹介する特設ページにまとめ、日本における多様なアウトドアスポーツ・ツーリズムの魅力の認知拡大を図っています。
スノーツーリズムとダイビングツーリズムについては、有識者による魅力紹介や、個別のテーマに基づいて制作した映像で、よりイメージしやすい具体的な魅力訴求を図っています。
またゴルフツーリズム、サイクリングツーリズム、ハイキング/トレッキングについても、インバウンドフレンドリーや日本ならではの観光資源であること、地方誘客に寄与することなどを基準に、それぞれ30コンテンツを選定し、特設ページ内で紹介しています。
特設ページ「Sports & Outodoor」(英語)また、上記の情報発信に加え、特にスポーツ関心度の高い層をターゲットとしたオンライン広告、アウトドアスポーツをテーマとする旅行博や商談会への継続参加を通じた、各テーマの旅行商品を取り扱う旅行会社等とのネットワーク構築など、アウトドアスポーツ・ツーリズムの訴求に効果的と考えられる取り組みを進めています。