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日本銀行は、1882(明治15)年、わが国における唯一の中央銀行として設立され、約140年の歴史を刻んできました。その目的を端的に言えば、人々が安心してお金を使えるようにすることです。具体的には、1お金を最も使いやすいかたちで間違いなく提供していく(銀行券の発行)とともに、2その価値の安定(物価の安定)に努めること、また、3お金の流通ルートである金融システムが安定的、効率的に機能し(金融システムの安定)、経済活動に必要なお金が世の中の隅々に至るまで十分に行き渡るようにすることをその使命としています。
中央銀行は、とてもチャレンジングな職場です。幅広い分野での調査・研究、マーケットとの関わり合い、そうした活動にしっかりと支えられた企画・立案機能を通じて、金融政策や金融システムの安定を守る様々な施策の遂行力に磨きをかけていくとともに、銀行券の発行・流通、決済インフラの提供、市場の整備・育成などを通じて、金融システムの機能を高め、民間のイノベーションを側面から支えていくことは中央銀行として欠くことのできない重要な役割です。また、そうした幅広い日本銀行の活動や組織運営の状況を人々に分かりやすく伝え、信頼をかち得ていくことも大切です。
日本銀行では、こうした中央銀行員という職を通じて社会に貢献することに生きがいを見出せる人材を求めています。
市場経済において、消費や投資を行う際の判断の「ものさし」となる、モノやサービスの価格(物価)の安定に努めています。物価が大きく変動することなく安定していることで、個人や企業は一定の価値基準を持って経済活動を行うことができ、国民経済の健全な発展につながります。
お金の受払いや貸し借りを行う仕組みが正常に機能し、国民や企業などが安心して利用できる状態の維持に努めています。物価の安定とならんで国民経済の重要な基盤です。この基盤が揺らぐと、金融政策の波及メカニズムに支障をきたすおそれもあるため、金融システムの安定は、物価の安定を図るうえでの重要な条件でもあります。
国民経済の健全な発展に資するよう、金融機関を相手とする貸出や債券の売買などの手段を用いて、金融市場の資金量や金利に影響を及ぼし、経済活動や物価の安定に努めています。
経済主体間における資金やリスクの移転・配分を行うための金融システムが、その役割を十分に果たせるよう、安全な決済手段の提供、個別金融機関の経営状態の把握を行っています。
金融経済動向を分析し、需要予測に基づいて銀行券の供給を行っています。また、決済リスクの削減に向け、安定した決済システムを提供するべく、制度改革やシステム構築を行っています。
わが国の金融市場における安定的な資金・国債決済のインフラ整備や、国内外の金融経済に関する迅速な情報提供などを目的に、様々なシステムの企画・立案、開発を行っています。
国際金融システムの安定に向けて、国際金融・経済情勢のモニタリングや、各国中央銀行などとの連携に努めています。また、外国為替相場の安定のため、政府からの委託を受けて為替平均操作を行います。
金融政策を適切かつタイムリーに運営できるよう、綿密な情報収集・調査に基づいて、国内外の金融・資本市場動向や景気情勢を分析しています。また金融・経済の基本的な問題に関する理論的・実証的な研究活動を行っています。
日本銀行の金融政策や業務運営などを広く国民に理解してもらい、その信頼を高めていくために、記者会見や講演活動、インターネット、各種刊行物などによって、様々な情報発信を行っています。
「物価の安定」と「金融システムの安定」を目的とする日本銀行において、支店はその目的達成のための職務を「第一線」で遂行する場であり、地域経済の健全な発展を支える重要な役割を果たしています。