どうやって処理するのか

分散保管されている指定廃棄物は、国が責任を持って処理します。
現在、事業者に一時的に保管して頂いている指定廃棄物を処理するために、必要に応じて減容化(焼却等)等の中間処理を行い、既存の処理施設又は国が設置する長期管理施設に搬入します。保管から収集・運搬、減容化、管理までの各工程において、空間放射線量や放射能濃度等、適切なモニタリングを行い、安全な管理を徹底します。

▼各項目をクリックすると詳細説明がご覧いただけます。

一時保管

処理されるまでの間、国のガイドラインにしたがって、廃棄物が飛散、流出したり、悪臭や害虫が発生しないように、フレキシブルコンテナなどへの収納または梱包等の措置を講じます。また、雨水などが入らないように建屋内または遮水シートなどで覆い、保管されています。

定期的に空間線量率を測定し、周囲への影響がないことを確認しています。

一時保管等で使用する容器

フレキシブルコンテナ

フレキシブルコンテナは、布や樹脂製フィルム等でできている袋状の容器です。主に、粉粒状廃棄物の保管・運搬に使用されています。

ドラム缶

ドラム缶は、液状廃棄物や粉上廃棄物等の保管・運搬容器として使用されています。

放射線関連の測定と目安等

空間線量率

測定:
保管開始前、保管開始後、保管終了後(廃棄物撤去後)に保管場所境界において、測定します。(放射能濃度等測定方法ガイドラインより)
目安:
追加被ばく線量1時間あたり0.19μSvを超えないこと(指定廃棄物関係ガイドラインより)(注記)

<上記の根拠>

廃棄物からの追加被ばく線量が年間1mSvを超えないこと(指定廃棄物関係ガイドラインより)

(注記)上記は安全管理の一例であり、実際の処理においては、放射性物質により汚染された廃棄物の種類等に応じて、放射能濃度の測定やモニタリング等について、適切な方法を講じます。

収集・運搬

廃棄物が運搬中に飛散、流出、漏出しないように廃棄物を容器に入れ雨水などが入らないように、遮水シートで覆う等の措置を講じて、運搬します。

運搬に使用する車

トラック・クレーン車

トラック・クレーン車は、クレーンで荷物を吊上げ、荷台に積卸しできる構造のものです。(荷台をシート等で覆います)

脱着装置付コンテナ専用車

脱着装置付コンテナ専用車はコンテナを積卸しできる構造のものです。(コンテナ上部をシート等で覆います)

放射線関連の測定と目安等

空間線量率

基準:
運搬車の車両表面から1m離れた位置における空間線量率の最大値が1時間あたり100μSvを超えないように放射線を遮へいする等の措置を講ずること (注記)

<上記の根拠>

IAEA(国際原子力機関)の放射性物質安全輸送規則の考え方をもとに、核燃料物質車両運搬規則や放射性同位元素等車両運搬規則で定められている値

(注記)上記は安全管理の一例であり、実際の処理においては、放射性物質により汚染された廃棄物の種類等に応じて、放射能濃度の測定やモニタリング等について、適切な方法を講じます。
なお、一般的な最大積載量の範囲内において、放射性セシウム濃度が10万Bq/kg以下の指定廃棄物を輸送する場合、基準を超えないことが明らかであることから、この場合、運搬車について空間線量率の測定を行わなくてもよい。

減容化

農林業系副産物や下水汚泥などの可燃性の指定廃棄物については、焼却などの中間処理によって減容化するとともに性状の安定化を図ります。これらの減容化の技術は、ダイオキシン類対策等の通常の廃棄物処理で使われている技術であり、安全性が確立されています。
焼却施設には、排ガス中の微粒子の灰を除去する高性能の排ガス処理装置(バグフィルター等)を備えており、大気中への放射性セシウムの放出を防ぎます。

農業系廃棄物の焼却処理について

放射線関連の測定と目安等

空間線量率

測定:
受入期間中に敷地境界において7日に1回測定します。
目安:
空間線量率:受入期間中にバックグラウンド+追加被ばく線量0.19μSv/h以下であること(放射能濃度等測定方法ガイドラインより)

排ガス

測定:
1月に1回測定します。
目安:
3ヶ月平均で

であること。(放射性物質汚染対処特措法施行規則より)

排水

測定:
1月に1回測定します。
目安:
3ヶ月平均で

であること。(放射性物質汚染対処特措法施行規則より)

(注記)上記は安全管理の一例であり、実際の処理においては、放射性物質により汚染された廃棄物の種類等に応じて、放射能濃度の測定やモニタリング等について、適切な方法を講じます。

運搬

廃棄物が運搬中に飛散、流出、漏出しないように廃棄物を容器に入れ雨水などが入らないように、遮水シートで覆う等の措置を講じて、運搬します。

運搬に使用する車

トラック・クレーン車

トラック・クレーン車は、クレーンで荷物を吊上げ、荷台に積卸しできる構造のものです。(荷台をシート等で覆います)

脱着装置付コンテナ専用車

脱着装置付コンテナ専用車はコンテナを積卸しできる構造のものです。(コンテナ上部をシート等で覆います)

放射線関連の測定と目安等

空間線量率

基準:
運搬車の車両表面から1m離れた位置における空間線量率の最大値が1時間あたり100μSvを超えないように放射線を遮へいする等の措置を講ずること (注記)

<上記の根拠>

IAEA(国際原子力機関)の放射性物質安全輸送規則の考え方をもとに、核燃料物質車両運搬規則や放射性同位元素等車両運搬規則で定められている値。

(注記)上記は安全管理の一例であり、実際の処理においては、放射性物質により汚染された廃棄物の種類等に応じて、放射能濃度の測定やモニタリング等について、適切な方法を講じます。
なお、一般的な最大積載量の範囲内において、放射性セシウム濃度が10万Bq/kg以下の指定廃棄物を輸送する場合、基準を超えないことが明らかであることから、この場合、運搬車について空間線量率の測定を行わなくてもよい。

埋立処分(管理型処分場)

管理型処分場は通常の生活ごみを燃やした灰等を最終処分する施設であり、地下水や公共水域の汚染を防止するため、遮水工や、浸出水を集める集水設備、浸出水の処理施設が備わっています。これらの施設については、通常の廃棄物の処分方法に加え、セメント等による固型化、不透水性土壌による雨水の浸入の防止等、放射性セシウム対策を講じることにより、指定廃棄物(8,000ベクレル/kg超〜10万ベクレル/kg以下)についても、管理型処分場で安全な埋立が可能です。
なお、下水汚泥や浄水発生土などに含まれる放射性セシウムのほとんどは水に溶けないため、固型化を行わずに安全に埋め立てることが可能です。
敷地境界の追加被ばく線量は、埋立期間中においては年間1ミリシーベルト以下、管理期間終了後は年間0.01ミリシーベルト以下となり、安心して生活していただけます。

放射線関連の測定と目安等

空間線量率

測定:
埋立前、埋立開始後に敷地境界において7日に1回以上測定する。埋立処分終了後は1月に1回以上測定します。(特別措置法施行規則より)
目安:
埋立期間中にバックグラウンド+追加被ばく線量0.19μSv/h以下であること。(放射能濃度等測定方法ガイドラインより)

排水

8,000ベクレル/kg超〜10万ベクレル/kgの指定廃棄物を管理型処分場で処理する場合。

測定:
1月に1回測定します。
目安:
3ヶ月平均で

であること。(特別措置法施行規則より)(注記)

(注記)上記は安全管理の一例であり、実際の処理においては、放射性物質により汚染された廃棄物の種類等に応じて、放射能濃度の測定やモニタリング等について、適切な方法を講じます。

長期管理

長期管理施設では、屋根や外周仕切り設備により、施設外からの雨水等の浸入を防ぎ、廃棄物が公共の水域及び地下水が接触しないため、安全に管理することができます。
この施設においては、10万ベクレル/kg超の指定廃棄物についても、安全に管理することができます。敷地境界の追加被ばく線量は、廃棄物の搬入中においては年間1ミリシーベルト以下、搬入終了後は年間0.01ミリシーベルト以下となり、施設周辺の住民の皆様は安心して生活していただけます。

(注記)国が新たに設置する施設は、指定廃棄物が焼却等によって濃縮し10万ベクレル/kgを超える場合があることを考慮してコンクリート構造の堅固な施設とします。

①搬入中

管理点検廊から直接目視により外周仕切設備の健全性を監視します。また、モニタリング計画(注記)に沿ったモニタリングを実施します。

(注記)モニタリング、維持管理計画
本施設設置に当たり、工事期間中、施設供用中(搬入中)、搬入終了後において周辺環境及び労働環境のモニタリングを実施する必要があります。基本的には「放射性物質汚染対処特措法令」に基づくモニタリングをベースとして、必要に応じて追加的なモニタリングを行うものとします。また、搬入廃棄物を適正に管理し、放射性物質の汚染拡散等のリスクを軽減するために、施設の維持管理を実施します。モニタリング結果等に係る情報は、順次公表します。

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②搬入終了後(第1監視期間)

廃棄物の放射線が周辺公衆に対して十分安全となるまでの間は「第1監視期間」として、上記1の監視モニタリングに加え、必要に応じてコンクリートの健全性の確認、ひび割れ点検・劣化診断を行い、適宜補修等を行いながら管理を行います。

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③搬入終了後(第2監視期間)

廃棄物の放射線が周辺公衆に対して十分安全となった時点以降において、コンクリートの寿命により強度、止水性が低下した状態となった後も放射性物質の漏洩を防止できるよう、外周および底部の管理点検廊をベントナイト混合土で充填します。なお、地下水及び敷地境界における空間線量については、十分な安全性が確保されるまで長期間にわたりモニタリングを継続します。

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放射線関連の測定と目安等

空間線量率

測定:
搬入前、搬入開始後に敷地境界において7日に1回以上測定する。搬入終了後は1月に1回以上測定します。(特別措置法施行規則より)
目安:
搬入期間中にバックグラウンド+追加被ばく線量0.19μSv/h以下であること。(放射能濃度等測定方法ガイドラインより)

地下水

10万ベクレル/kg超の廃棄物をコンクリート構造の施設で処理する場合。

測定:
1年に1回以上(特別措置法施行規則より)

(注記)上記は安全管理の一例であり、実際の処理においては、放射性物質により汚染された廃棄物の種類等に応じて、放射能濃度の測定やモニタリング等について、適切な方法を講じます。

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