身の回りにある放射線
身の回りにある放射線
私たちは、ふだん、知らず知らずのうちに身の回りにあるさまざまな放射線を受けて生活しています。
放射線は、もともと自然界に存在するもので、原子力施設や病院など特別な場所にだけあるものではありません。
宇宙から、そして大地から受ける自然放射線や、食物や空気中のラドンなど、自然由来の放射性物質から受ける放射線は、合計すると日本平均では年間で2.1 ミリシーベルトになります。(世界平均:年2.4 ミリシーベルト)
「年シーベルト(単位:Sv/y)」とは、1年間当たりに受ける放射線量。○しろまる○しろまるSv/yあるいは年○しろまる○しろまるシーベルト、というように表します。
放射線を体に浴びることを「放射線被ばく」といいます。放射線被ばくには「外部被ばく」と「内部被ばく」の2種類があります。
体の外に放射性物質(放射線源)があって、そこから被ばくすることを「外部被ばく」といいます。
一方、放射性物質が体の中に入ってしまった場合、体の中に放射線源があるので、体内で被ばくすることになります。これを「内部被ばく」といいます。
外部被ばくと内部被ばくの違いは、放射線を発するものが体外にあるか、体内にあるかの違いであり、体が放射線を受けるという点では同じです。
この区別は自然界からの放射線、事故由来の放射線、医療放射線といった区別とは関係なく用いられる言葉です。
放射線被ばくの早見表
私たちが、身のまわりから受ける放射線には、「自然放射線」と「人工放射線」があります。
自然放射線は、大地や宇宙、食物から受ける放射線(日本平均年間2.1ミリシーベルト)があります。他には、飛行機で移動した場合、高度により宇宙線が増加するため、受ける放射線量が増える場合があります。
また人工放射線では、胃のX線検診やCT検査、 がん治療などで放射線を受けています。日本では放射線検査などで受ける医療被ばくの割合が大きいことが知られていますが、これは、一回の検査あたりの被ばく量が大きいCT 検査が広く普及していることや、胃がん検診で上部消化管検査が行われているためと考えられています。