放射性物質、放射能、放射線ってどう違うの?
放射線は、目に見ることができず、触れることもできず、においもなく、人間が五感で感じることはできません。だからこそ、不安に感じることもあるかもしれません。
しかし放射線は、東京電力福島第一原子力発電所の事故で発生したものだけではなく、もともと自然界に存在するものです。私たちは日常生活の中で、たえず色々なものから放射線を受けながら暮らしています。
実は身近な放射線について、みなさまの不安の解消に少しでも役立てるよう、基礎的な知識についてご紹介します。
放射性物質、放射能、放射線ってどう違うの?
カリウム、セシウム、ヨウ素など、「放射線」を出す力を持った物質のことを「放射性物質」といいます。
放射線を出す力(能力)のことを「放射能」といいます。
放射線には、アルファ線、ベータ線、ガンマ線、エックス線など、さまざまな種類があり、その種類によって性質も異なります。
ベクレルとシーベルトってなに?
ベクレルは放射能の単位で、放射線を出す側に着目したものです。
土や食品、水道水等に含まれる放射性物質の量を表すときに使われ、ベクレルで表した数値が大きいほど、そこからたくさんの放射線が出ていることを意味します。
一方、シーベルトは人が受ける被ばく線量の単位で、放射線を受ける側、つまり人体に対して用いられます。
シーベルトで表した数値が大きいほど、人体が受ける放射線の影響が大きいことを意味します。
放射線を受けた人体にどのような影響が現れるかは、外部か内部か、全身か局所かといった被ばくの様態の違いや、放射線の種類の違い等によって異なりますが、どのような被ばくも同じシーベルトという単位で表すことで、人の健康への影響の大きさの比較ができるようなります。
- 「ベクレル毎キログラム(単位:Bq/kg)」とは、廃棄物や食品など1kgあたりに含まれる放射能(放射性物質)の濃度を表します。
- 「年シーベルト(単位:Sv/y)とは、 1年間当たりに受ける放射線量。○しろまる○しろまるSv/yあるいは年○しろまる○しろまるシーベルト、というように表します。
1シーベルト(Sv)=1000ミリシーベルト(mSv)=1,000,000マイクロシーベルト(μSv)となります。