福島県鮫川村での減容化実証事業における仮設焼却炉の主灰コンベア破損事故について

福島県鮫川村での減容化実証事業における仮設焼却炉の主灰コンベア破損事故の再発防止対策

8月29日に農林業系副産物等処理実証事業(福島県鮫川村)において発生した主灰コンベア破損事故については、9月2日に原因調査結果の第一次報告を公表しました。
その後9月10日に井上信治環境副大臣から日立造船株式会社に対し、事故原因の究明と再発防止対策の実施に万全を期すよう指示したことを踏まえ、外部有識者の指導・助言を得て、日立造船株式会社に対する指導を行い、9月25日に原因調査結果及びこれを踏まえた再発防止対策(案)を取りまとめ公表しました。
これらについて、鮫川村仮設焼却炉監視委員会等に説明を行うとともに、省内に設置した有識者委員会の指導・助言をいただきつつ、関係者からのご意見を踏まえ、10月25日に再発防止対策を取りまとめ公表しました。
これらの原因調査結果及び再発防止対策については、11月14日に住民説明会を開催して鮫川村民の皆様に説明するとともに、説明資料を公表しました。その後、有識者委員会委員全員に現地の施設を確認いただいています。
今般、10月25日に公表した再発防止対策について、住民説明会及び有識者委員会委員の現地確認等でいただいたご意見等を踏まえ、再発防止対策の充実を図りました。
引き続き、関係者のご意見をいただきつつ、有識者委員会の指導・助言の下、再発防止対策を徹底してまいります。

福島県鮫川村での減容化実証事業における仮設焼却炉の主灰コンベア破損事故の再発防止対策の概要

[基本的な考え方]

事故の再発を防止するため、人為的なミスが事故につながらない設備への改良、人為的なミスを未然に防ぐための運転管理体制の強化、施設全体の総点検による追加改良対策を行うとともに、環境省としての事業監督体制を強化します。

  • 事故の再発を防ぐ多重の安全対策
    人為的ミスや設備トラブルが事故につながらないよう、設備面で多重の安全対策を講じます。
  • 運転管理体制の強化
    人為的ミスの防止のため、作業内容の相互確認が確実にできる現場運転体制への強化と現場に対する支援体制を強化します。関係者のご意見を踏まえて、緊急時の連絡方法を改善し、徹底します。
  • 事故の発生防止に万全を期すための追加改良対策
    施設全体を総点検し、危険源を網羅的に洗い出しました。その上で、事故の発生防止に万全を期すため、追加的に実施する余地のある対策を講じます。
  • 環境省における事業監督体制の強化
    外部有識者による委員会を設置し、指導・助言をいただきつつ事業の監督を行う体制とします。

仮設焼却炉の主灰コンベア破損事故の再発防止対策の詳細

I 基本的な考え方93KB

[掲載内容]

  • 仮設焼却炉の主灰コンベア破損事故の原因等
  • 再発防止対策の基本的な考え方

II 事故の再発を防ぐ多重の安全対策265KB

[掲載内容]

  • 主灰出口及びプラグ形状の改良(対策1)
  • ゲート制御方法の変更(対策2)
  • ゲート構造の変更(対策3)
  • 主灰コンベア内の換気と可燃性ガス検知器の設置(対策4)
  • 主灰排出装置の点検口の改良(対策5)

III 運転管理体制の強化126KB

[掲載内容]

  • 現場運転体制の強化及び徹底した教育・訓練の実施
  • 日立造船(株)本社支援体制の強化
  • 緊急連絡要領の徹底
  • 関係市町村や住民の方々への緊急時の連絡方法の改善

IV 事故の発生防止に万全を期すための追加改良対策636KB

[掲載内容]

  • 事故の教訓
  • 事故の教訓から施設全体の総点検への展開
  • 危険源の洗い出しと対応策の立案
  • 総点検結果のまとめ
  • 総点検結果に基づく設備の改良対策

福島県鮫川村での減容化実証事業における仮設焼却炉の主灰コンベア破損事故の原因調査

環境省は、農林業系副産物等処理実証事業(福島県鮫川村)において、8月29日14:30頃に発生した仮設焼却炉の主灰コンベア破損事故について、事業の委託先である日立造船株式会社とともに原因を調査し、9月2日に原因調査結果の第一次報告を公表しました。
その後、詳細な原因調査を継続し、9月10日に井上信治環境副大臣から日立造船株式会社に対し、事故原因の究明と再発防止対策の実施に万全を期すよう指示したことを踏まえ、外部有識者の指導・助言を得て、その結果を以下のとおり取りまとめました。

福島県鮫川村での減容化実証事業における仮設焼却炉の主灰コンベア破損事故の原因調査の概要

[事故の状況]
[事故の原因]
  • 詳細な原因究明の結果、事故の原因は、運転マニュアルに反し、主灰を排出する際に開放するゲート(仕切り弁)を「開」にした状態で焼却炉の運転を行ったため、
    ① 焼却炉の下部にあるプラグの隙間から可燃分を含む灰が主灰コンベアにこぼれ落ち、
    ② 主灰コンベア内や主灰サイロ内でくすぶって一酸化炭素等の可燃性ガスが発生し、
    ③ 閉鎖空間であった主灰コンベア内や主灰サイロ内に滞留して可燃限界濃度に達し、
    ④ 焼却炉からこぼれ落ちた灰が火種となって着火し、一気に異常燃焼し、
    ⑤ 主灰コンベア内の圧力上昇を招き、破損・変形に至った
    ものと推定されます。

仮設焼却炉の主灰コンベア破損事故の原因調査結果の詳細

I 事故の経緯307KB

[掲載内容]

  • 8月29日(木)当日の事故発生までの運転状況、運転操作について
  • 事故発生時
  • 事故の各所への連絡

II 事故の状況2.1MB

[掲載内容]

  • 仮設焼却施設の破損状況
  • 主灰の状況確認
  • 仮設焼却施設内外の空間線量率の測定結果
  • 仮設焼却施設内外の表面汚染密度の測定結果
  • 仮設焼却施設周辺の土壌の放射性セシウム濃度および空間線量率

III 事故原因の究明調査791KB

[掲載内容]

  • 仮設焼却炉のゲート(仕切り弁)の開閉について
  • 仮設焼却炉の主灰コンベアが破損・変形に至った現象について
  • 事故発生後の連絡の不行き届き

IV 事故の原因等102KB

[掲載内容]

  • 仮設焼却炉の主灰コンベア破損事故の原因
  • 事故後の連絡不行き届きの原因

これまでの環境省の発表

平成25年

平成26年

さらに詳しく知りたい方へ

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