校長室より

校長室より

大切な情報共有の場(PTA後援会第2回理事会)

投稿日時 : 09/22 学校管理者

昨日9月20日(土)午後より本校諸室において、PTA後援会の本部会、理事会並びに学年委員会及び専門委員会を開催しました。本部役員並びに理事の皆さまには、ご多忙の折ご出席いただき、誠にありがとうございました。

会議は13時から本部会が開催され、PTA・後援会両会長の挨拶で始まり、理事会で審議される内容について確認するとともに、進行に関する役割分担等を行いました。

本部会に続いて行われた理事会では、約100名の理事の皆さまにご出席いただき、本部及び各委員会から活動の報告や連絡などがありました。

理事会の冒頭では、7月に行われた関東高等学校PTA連合会大会2025埼玉大会及び8月に行われた全国高等学校PTA連合会大会2025三重大会について、本校PTAを代表して参加した役員の方々からスライドを使って詳細な報告がありました。

議事では、本部及び総務、生活の各委員会からは文化祭での企画や対応について報告があり、PTA企画として行った「オリ太郎・りーみん煎餅」販売の収益金約1万円が生徒会に寄付された旨の報告がありました。

また、進路委員会からは10月20日(月)に控える大学バス見学会について詳細が報告され、文系コースは成蹊大学と武蔵大学を、理系コースは千葉工業大学(もう1校は調整中)を見学することが確認されました。今後、参加の募集が行われる予定となっていますので、ふるってご参加いただけますようお願いいたします。

その後、11月13日(木)に予定されている長距離大会における給水支援の協力について説明があり、昨年の反省をもとに、保護者の皆さまからも複数のご意見を頂戴することができました。いただきましたご意見については、校内で検討した上で、改めて対応をご連絡することとなりました。

理事会の最後には、保護者の皆さまにご協力いただいたフードドライブの取組で60点を超える飲食物品が寄付され、9月17日(水)に仲介業者の手によって無事に子ども食堂に提供されたこと、11月に行われる県PTA連合会研修会で本校が発表校となること及び各研修会への参加に関すること、第3回理事会(2月開催)では次年度の役員選出が行われること、臨時の本部会を開催して本年度直面している課題について議論することなどについて連絡がありました。

理事会終了後は、学年委員会と専門委員会が行われ、それぞれ委員長さんを中心に活動を行いました。

毎回感じることですが、本日も午後の時間を一杯に使って情報共有や議論がなされたことで、学校といたしましては生徒に対する教育活動をより良いものに改善することができているとともに、こうした保護者の皆さまのご理解とご協力によって本校の教育活動が支えられていると強く感じています。

また、年に数回とはいえ、こうして会議や学校行事などのためにお時間を確保していただくことは、保護者の皆さまにとっては大きな負担でもあるとも捉えており、格別のご理解とご協力をいただいていることに改めて深く感謝申し上げます。

今後とも、生徒たちにとってより良い学びの環境を提供するために尽力してまいりますので、お力添えを賜りますようよろしくお願い申し上げます。

「最高の音楽を全員で」継承の儀(吹奏楽部第8回サンクスコンサート)

投稿日時 : 09/15 学校管理者

本日9月15日(月)春日部市の正和工業にじいろホールにて、満席御礼となるほどたくさんの皆さまにご来場いただき、本校吹奏楽部による第8回サンクスコンサートが開催されました。

このサンクスコンサートは、本校吹奏楽部員たちにとって特別な意味を持つコンサートとなっています。何故なら入学以来3年間をともに過ごし、同じ夢を追い求めて切磋琢磨しながら越南サウンドを磨いてきた3年生34名が3年間の活動の集大成として立つラストステージであり、3年生部員たちにとっては多くのティーンエイジャーが心を奪われる様々な楽しみを封印して、ただただ聴く人の心に響く美しい音楽を追求し続けるために高校生活の大半を費やし、自分たちにとって最も大切であり居心地の良い居場所であった吹奏楽部から引退することを意味します。

同時に下級生たちにとっては、高校生活を吹奏楽に捧げる覚悟と美しいハーモニーを追求し続ける一途な姿を背中で示し、憧れ、尊敬し、追い続けてきた偉大な先輩から歴史と伝統を刻む越南サウンドを継承し、想いの詰まったバトンを引き継ぐ大切なセレモニーであるからです。

コンサートは本日の主役である3年生の進行で幕を開け、第1部はこれまで数々のコンクールで演奏してきた勝負曲などを次々と演奏してくれました。スタンバイが完了し、指揮者の岡田教諭が登場したのちオープニングを飾ったのは過去のコンクールの課題曲で、これまで部員たちが幾度となく奏でてきた行進曲「希望の空」を118名の部員全員で演奏しました。

続く2曲目は、今夏のコンクールでDの部に出場したメンバーが勝負曲として演奏し銀賞を獲得した「レ・ミゼラブルより」が披露されました。

3曲目はラストステージとなる3年生34名による演奏で、現3年生が1年生のときに夏のコンクールのDの部で演奏し金賞を獲得した思い出の曲「ノートルダムの鐘」が披露されました。楽器の音ではなく生徒たちの歌声から始まり、重厚な曲調の中に鐘の音が響き渡る曲で、祭りの場面を思わせるメロディーが明るく元気な3年生にぴったりな曲でした。

そして第1部のクライマックスは、今夏の吹奏楽コンクールでAの部のメンバーが演奏した課題曲「メモリーズ・リフレイン」や「交響曲第3番より第1,3,4楽章」など、今年のチームにとって想い入れの強い勝負曲を演奏し、圧巻の迫力で会場を埋め尽くした観客たちの心をしっかりと掴みました。

15分間の休憩を挟んで始まった第2部は、打って変わって明るく賑やかなポップスステージで、オープニングでは全員が白シャツ、ネクタイにサングラスを着用したハードボイルドな姿で、お馴染みのディープパープルメドレーをパートごとの演奏やソロを交えて奏で、ポップなダンスで会場を盛り上げました。

続いて、3年生の思い出を振り返るメドレーでは、下級生たちによって全7曲が演奏され、曲に合わせて代るがわる3年生がステージ上でキュートなダンスを披露して観客を魅了しました。

そして、部員たちが入学当初に1年生全員で初めて演奏した思い出の曲「100%勇気」を、普段あまり一緒に演奏することのない1年生と3年生がコラボしながら見事に演奏しました。

中でも心を奪われたのは、越南吹部の顔とも言うべきビートレンジャーのステージでした。ビートレンジャーは、美しい音楽が大嫌いな悪の帝王「ボス」の様々な攻撃から越南吹部を守る正義のヒーローで、赤、青、桃、黄の4人のレンジャーが力を合わせてボスと戦う姿が見せ所で、今回は越南吹部の部員たちがボスの魔術でフリーズさせられてしまい、アカシ(レッド)とアオト(ブルー)の2人がレンジャーを辞める事と引き換えに越南吹部を守ることになってしまったのです。大切なマスクを脱いだアカシとアオトはマスクに想いを託して机の上に置くと、通りかかった2人の男子がマスクを手に…。正義の力は後輩へと託され、おそらく次回のステージでは新たなアカシとアオトが誕生し、モモ(ピンク)やキイちゃん(イエロー)とともに越南吹部をボスの魔術から守ってくれるのでしょう。

ポップスステージの後半は、Z世代に大人気のミセスの曲「青と夏」、顧問である岡田教諭ゆかりの「グッバイモーニング」が演奏され、会場中に手拍子が響き渡り、観客全員がリズムに乗って踊れるノリノリな雰囲気になりました。

そして最終盤には、3年生全員で「夜明け」を奏でると、舞台袖から2年生が現れて3年生の前に立ち、胸にコサージュを刺して演奏のバトンタッチが行われました。瞳に涙をためながら無事にバトンを受け渡した3年生は、そのまま顧問の岡田教諭の呼名で一人ひとり丁寧に紹介され、ステージ上に1列に整列しました。

クライマックスは、3年生全員が紹介されたのち、代表してマイクを持った部長の岩田さんの挨拶です。春の定期演奏会では流暢な言葉で淀みなく挨拶をしていましたが、今日は感極まる様子も見られるなか、夢を掴む事ができなかった悔しさを正直に語りつつ、その代償として得られた「越南吹部でしか見られない景色」が心に焼き付いていること。そして保護者をはじめ応援してくださった皆さまへの感謝の気持ちを、ひとつひとつ言葉を紡ぎながら伝える姿に、見ている私も心を奪われグッと来るものを感じずには居られませんでした。

無事に下級生たちへの継承の儀が終わりステージの最後を締めくくるのは、やはり越南吹部の十八番「宝島」です。色とりどりの衣装を纏い、身体全体で音楽を表現しながら演奏する姿は、観ているすべての者を幸せな気持ちにする演奏で、サンバのようなリズムで刻まれるパーカッションの音色に会場全体が一体となったところで118人による今年のチームの演奏が幕を下ろし、喝采の拍手が鳴り止まぬ中でフィナーレを迎えました。

およそ2時間半に及ぶステージもアッという間にエンディングを迎えましたが、ステージに立った部員たちの演奏を観て、高校生年代の彼らが純粋に夢を追いかけ、試行錯誤しながらも心をひとつにして一体感を感じたり、切磋琢磨しながら情熱を持って挑戦することによって得られる経験は、何事にも代えがたい貴重な財産となるはずであり、文武両道を貫く越南生の素晴らしさを再確認することができました。

本日をもって引退し、楽器を置くことになる3年生たちには、これまで大切にしてきた「目標に向かってやり切る姿勢」に自信と誇りを持って残りの高校生活を自己実現のために全力で取り組み、なりたい自分の実現に一歩でも近づいてほしいと願います。

また、願わくば来春に迎える本校卒業後も何らかの形で音楽に関わり、青春の日々を回顧しながら、またいつか、どこかで誰かの心に響く音楽を奏でてほしいと願います。

本日はたくさんの保護者の皆さま、ご家族の皆さま、OBOGの皆さま、そして本校吹奏楽部を応援してくださる皆さまにご来場いただき心より深く御礼申し上げます。また、これまで3年生をはじめとした部員たちの活動をあたたかく見守っていただくとともに、格別のご支援を賜り、重ねて感謝申し上げます。

3年生の部員たちが誇りを持って守り続けた越南サウンドと部員たちの拠り所であった「最高の音楽を全員で」の精神は、今日から下級生たちが覚悟と決意を持って継承してまいります。今後とも、本校吹奏楽部に変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

頑張れ、越南生!頑張れ、吹奏楽部!

「締め」と「備え」(文化祭閉祭式&防災訓練)

投稿日時 : 09/09 学校管理者

本日9月9日(火)午前中は、文化祭の片付けと閉祭式を行い、まだ興奮冷めやらぬフェスティバルもフィナーレ(締め)を迎えました。そして午後からは防災意識を高め「備え」の重要性を学ぶために防災訓練(避難訓練)と防災教育が行われました。

午前中は、祭りの余韻が残る光景であった教室を片付けつつ清掃をして、明日から再開される授業に集中できる環境づくりに全校生徒が協力して取り組みました。本日の片付けもそうでしたが、この文化祭期間中、イベントを効率的効果的に行うために生徒会が中心となって様々なルール作りをして、1000人を超える生徒たちがスムーズに活動できるよう多様な工夫がなされていました。例えば、備品移動時の廊下や階段の一方通行であったり、移動時間の割り当てであったり、生徒たちの多くの行動が生徒会の綿密な計画の下でしっかりとコントロールされていました。

感心したのは、そうした細かなルールを生徒自らの力で全校生徒に発信し周知していたことと、そのルールの趣旨や意図を理解し、確認しながら誠実に対応する生徒たちの姿がそこにあったことです。1000人を超える人が集まれば、どうしたって自分しか見えていない人が出てきて、個人の判断で勝手なことをする者が現れるのは世の常です。またそうした人が一定数集まると少なからずカオスな状態が出来上がって、コントロールが効かない場面が出てくるのもまた容易に想定できることです。

しかし本校の生徒たちを見ていると、そうした姿は皆無であり、実に見事に生徒会のコントロール下で行動している姿が見られました。これは、生徒自身はもとより、各ご家庭で保護者の皆さまが、お子様としっかりと向き合い倫理観を育んでいただけていた証であると感じています。越南生の素晴らしいところは数多ありますが、こうした倫理観の醸成は、青少年期の子供たちにとって、もっとも重要な資質の一つであると感じています。改めて保護者の皆さまに感謝申し上げる次第でございます。

当日は、どの企画も所属する生徒たちによって共助の精神で企画運営され、参加団体としての一体感を感じる一方で、来場者を楽しませようとする利他の精神もしっかりと見ることができ、本校生徒たちの「人」としての素晴らしさを改めて確認できた文化祭となりました。

本日の閉祭式では、そうした企画の中から各部門別に来場者の投票によって選ばれた参加団体の表彰が行われました。パフォーマンス、歌唱、展示、看板、部活動など様々な企画の中で最優秀賞を獲得したのは、本校一の大所帯である吹奏楽部でした。受賞の挨拶では、部訓である「最高の音楽を全員で」を実践できたことが良かったと話していました。

昼食を挟んで午後からは、いつ遭遇するかわからない災害に備えた防災訓練を実施しました。内容は地震を想定した避難訓練とビデオを視聴して防災について考える防災教育となっています。かつては、避難訓練と言えば、本番さながらに迅速に避難することを良しとしていましたが、近年は訓練時の事故やケガの防止の観点から「お・か・し・も(・ち)」(押さない、駆けない、喋らない、戻らない、(近づかない))が基本となり、淡々と避難経路を確認しながら集合する姿が主流となっています。実体験に基づく訓練という観点から見ると首をかしげたくなることもありますが、現代は「経験」よりも「知識」や「安全」を重視する方針での防災訓練となっています。

一方で、我が国は世界トップクラスの災害大国であり、特に近年発生する自然災害は地球温暖化の影響もあり、頻度も発生時の被害の大きさも確実に拡大している傾向があります。生徒たちの自治力のおかげで平穏な毎日を送れている本校でも、いつ災害に見舞われるかは全く予想ができません。

だからこそ、生徒たちには万が一の場面に遭遇した場合の「備え」に目を向けてほしいと考えます。スポーツの世界では「良い準備をしたものが勝つ」ということが常識となっています。こうした考え方は、スポーツの世界だけでなく、ビジネスや日常生活など、ありとあらゆる場面に言えることだと思います。「良い準備」こそが、いざという時に良い結果を手にする唯一かつ最良の手段なのだと強く感じます。

本日の避難訓練では「おかしも(ち)」を優先した訓練となりましたが、学んだ知識や思考を活かして、想像力を働かせ、物理的、精神的、情報的対策をそれぞれ整理して、良い準備を重ねてほしいと願います。災害は決して起こってほしいわけではありませんが、もしもの時が来たら「良い準備」の有無が皆さんの未来を左右することになるのだと思います。生徒たちには、自分の命を自分自身の力で守るとともに、自分にとって「大切な誰か」の命を守れる人であってほしいと願います。全ては、皆さんの「明るい未来」のために…。

頑張れ、越南生!頑張れ、南の風!

秋の初陣を飾る(野球部秋季大会地区予選)

投稿日時 : 09/08 学校管理者

本日9月8日(月)越谷市民球場において、令和7年度秋季高等学校野球大会東部地区予選が開催され、本校野球部が出場しました。本日は過日行われた文化祭の代休日であったため、部員たちの初陣を現地で見ることができました。

この大会は、夏の甲子園大会の県予選で敗退して3年生が引退した後、新チームになって最初の県大会につながる大会で、東西南北4地区でそれぞれ2回戦のブロックトーナメントを行い、勝者となったチーム(東部地区では10チーム)が秋の県大会に出場するレギュレーションとなっています。

また、秋の県大会は春の全国選抜大会出場校の選考を兼ねた関東大会の県予選を兼ねており、まだ夏が終わり新チームになったばかりでありながらも、全国の高校生球児たちが選抜大会への出場を夢見て戦う重要な真剣勝負の場でもあります。

本校は東部地区Jブロックに割り当てられ、本日の初戦は宮代高校との対戦となりました。会場が使い慣れた地元越谷市民球場であり、会場への移動も容易なことから、若干のアドバンテージはあるものの、どのチームも新チームになって僅か2か月余りしか経過しておらず、まだまだチームの完成度としては決して高くない「伸びしろしかない」チーム同士の対戦となりました。

試合は午前9時にプレートアンパイアのコールとともに開始され、後攻の本校は1回表の守備から試合に臨むことになりました。この時期のチームは、どのチームも未完成なところがある分、どちらのチームが先に試合の流れを掴むのかが勝敗のカギとなりますが、本校は先発した左腕が幸先よく三者凡退に打ち取り、絶好のスタートを切りました。

迎えた1回裏の攻撃では、先頭打者が芯で捉えるもショートライナーに倒れ、やはり簡単ではないなと感じた矢先、続く2番打者がショートへの内野安打、クリーンナップに打順が回ると3番打者が左中間を破るタイムリー三塁打で早々に先制点をGETしました。更に主砲の4番打者のセンターへの犠牲フライで追加点を奪い幸先よくリードを2点と広げました。

守備では、打たれはするものの各ポジションの選手が堅実なフィールディングを見せ、四球1つを与えながらも、1回表、2回表、3回表と3回連続でノーヒットに抑え凡退に打ち取るパーフェクトな展開で、一気に本校に流れを引き寄せました。

本校は2回裏の攻撃で、先頭打者がライトフライに打ち取られた後、8番打者が四球を選んで出塁、ツーアウトとなったあと2盗を決めてツーアウト二塁のチャンスを迎えました。このチャンスに1番打者がサードへの内野安打を放ちツーアウト1、3塁に、更に1塁走者が2盗を決めツーアウト2、3塁とチャンスを広げましたが、センターフライに打ち取られ得点することはできませんでした。しかし、1回、2回と立て続けに三塁まで進塁し、相手チームに大きなプレッシャーを与え、完全に試合の流れを掴みました。

3回裏には先頭打者がライトオーバーの二塁打で出塁し、ワンアウトを取られた後、5番打者がライト前に運んでワンアウト1、3塁のチャンスを迎えました。どうしても追加点がほしい本校は、ここでパワーヒッターの2年生を代打に送ります。相手ピッチャーは打者の体格に圧倒されている間に1塁走者が2盗を決め、ワンアウト2、3塁とビッグチャンスとなりました。そして、代打で出た打者がヒットエンドランの場面で体勢を崩されながらもサード強襲のゴロを放ち、1塁でアウトとなる間に三塁走者が生還して待望の追加点を奪いました。

4回表には、相手の3番打者に初ヒットを許し、四球もあってワンアウト1、2塁とされましたが、続く打者に対しては打者勝負に徹して凡退させ事なきを得ました。

続く4回裏本校の攻撃では、先頭打者が四球を選んで出塁すると、バントとワイルドピッチの間に三塁まで進塁し、2番打者がセーフティバントを試み内野安打となる間に三塁走者が生還し4点目を奪いました。

5回表の守備ではサード強襲の内野安打を許すも、他の打者をしっかりと打ち取り、相手に付け入る隙を与えない素晴らしい試合展開となりました。

5回裏の攻撃では、先頭打者がセンター前にクリーンヒットを放ち、すかさず盗塁してノーアウト二塁のチャンスを迎えると、2者連続で三遊間ヒットを放ち5点目を奪って、相手投手をノックアウトしました。相手投手が交代となった後も本校は攻撃の手を緩めず、スクイズで手堅く追加点を挙げ6点差としました。

しかし、6回表の守備の場面で本校選手たちは、試合の流れは些細なことで変わる怖さを知ることになります。これまで完璧に抑えていた左腕が先頭打者に四球を与えると、2盗とショートへの内野安打で無死1、2塁のピンチを迎え、続く4番打者に対する暴投の間に無死2、3塁へと進塁されます。このピンチの場面で打者をショートゴロに打ち取る間に1点を失うと、続く5番打者にセンターへの犠牲フライを打たれ2点目を献上してしまいました。

嫌なムードが漂う6回裏の攻撃では、悪い流れを断ち切るがごとく選手同士がしっかりと声を掛け合ってチームを引き締めました。すると、先頭打者がレフト前ヒットで出塁し、2番打者がセーフティバントを決めて無死1、2塁のチャンスを掴みます。続くクリーンアップの3番、4番打者がセンター前、ライト前にきれいに運び8-2とリードを広げます。更に無死1、3塁から2盗を決め無死2、3塁とすると、センターへの犠牲フライで7回コールド勝利の目安となる9点目(7点差)を奪い、試合の流れを引き戻します。

コールド勝利がかかった7回表の守備では、ここまで力投してきた左腕から球速のある左腕が継投し、試合を締めくくりに行きました。しかし、先頭打者をセンターフライに打ち取りワンアウトを奪ったものの続く打者には苦戦してしまいます。球速はあるものの、コールドゲームのプレッシャーからか制球が定まらず四球を与えワンアウト一塁と出塁を許します。続く打者は球威で抑えてファーストのファールフライに打ち取りましたが、次の打者にも四球を与えツーアウト1、2塁と一打失点の場面を迎えました。しかし、こうした緊張感MAXの場面でも大きく崩れないチーム力を発揮できるのが本校選手たちの強みで、最後はこの日初めての三振を奪ってゲームセットとなりました。

序盤は安泰かと思われた試合で一時は2点を失うなど反省の材料を残しながらも、終わってみれば9-2の7回コールド勝利となりました。選手たちは、大事な初戦を勝利で飾り、大きな自信を持ったに違いありません。次戦は本日同時刻に行われている春日部高校と杉戸高校の勝者との対戦となり、十数年ぶりの春夏連続県大会出場を目指して戦うこととなります。

私は、本校への校長就任以来、野球部の部員たちが来る日も来る日もグラウンドに立ち、仲間たちと切磋琢磨しながら青春を賭して野球に打ち込んできたことをこの目でずっと見てきました。いつでも礼儀正しく爽やかで、本校生徒たちの模範でもある選手たちには、日頃から泥だらけになりながらも直向きに技術練習に取り組み、コツコツと努力を積み重ねてきたことにプライドを持って次戦に臨んでほしいと願います。皆さんなら、必ず県大会への切符を手にすることができると信じています。

本日は、平日にもかかわらず、また季節外れの猛暑の中、たくさんの保護者の皆さまに球場にお運びいただくとともに、熱い声援を賜り、心より感謝申し上げます。スタンドからの皆さまの声が選手たちの活力となり、本日の流れを引き寄せたのだと確信しています。次戦はどちらのチームとの対戦になるにせよ、本日より更に厳しい試合となることが予想されます。しかし、最後はきっと本校の選手たちが勝ち名乗りを挙げてくれることを信じて、皆さまとともに期待して待ちたいと思います。今後とも、変らぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

頑張れ、越南生!頑張れ、野球部!

夏の終わりの死闘(サッカー部全国選手権予選)

投稿日時 : 09/07 学校管理者

本日9月7日(日)所沢航空公園サッカー場において第104回全国高等学校サッカー選手権大会埼玉県1次予選トーナメントが開催され、本校サッカー部が出場しました。

この大会は、全国の高校生サッカー部員たちにとってどの大会よりも思い入れの高い大会であり、同時に3年生フットボーラーにとって全国の頂点を目指して闘う最後のノックアウト形式の公式戦で、まさに高校サッカー人生の全てを賭けて魂と魂がぶつかり合う1年間で最も大事な大会でもあります。

1次予選には、前回大会であるインターハイ予選のベスト8進出校と高円宮杯U-18(18歳以下)サッカーリーグの県リーグ所属校30チームを除いた124校が出場し、全県一区のブロックトーナメントを勝ち抜いた26校が1次予選を免除されたシード校とともに10月に行われる決勝トーナメントへの出場権を獲得するレギュレーションとなっています。

本日行われた1回戦で本校は西部地区1部リーグ所属の強豪校所沢北高校との対戦となりました。しかも会場は所沢北高校のお膝元である所沢航空公園。相手にとってはホームゲームのような環境の中、適地に乗り込んでの一戦となりました。

完全アウェーの雰囲気が予想された本日の試合でしたが、開始前にはエンジ色のTシャツを纏った保護者の皆さまや卒業生の皆さんが続々と駆け付けてくださり、ベンチサイドのスタンドは埋め尽くされ、応援団の数でも盛り上がりのボルテージでも相手を凌駕していました。会場も遠方ではありましたが、他の会場の試合が学校のクレーグラウンドで行われる中、奇麗に整備された人工芝のグラウンドでプレーできるラッキーな面もあり、あとは、猛暑に負けずに相手以上に走って体を張って戦い、自分たちの力を出し尽くすのみという最高の環境が整いました。

試合は午前10時、相手のキックオフで始まり、序盤はお互いに相手の様子見的なプレーが多く見られましたが、徐々に相手が攻勢を強め、前半8分こぼれ球を拾われ、右サイドからのパスを中央でシュートされましたが、ゴール右に外れ事なきを得ました。続く15分には左CK(コーナーキック)から中央でヘディングシュートを打たれましたが、本校選手が身を挺して防ぎ、ゴールライン上でクリアしてピンチを凌ぎました。

すると17分、本校が敵陣深く攻め込み左サイドに展開、相手は苦し紛れにタッチラインにクリア。このチャンスにロングスローでゴール前にボールを運びますが相手GK(ゴールキーパー)にキャッチされ得点はなりませんでした。続く35分にも右サイドでスローインを得ると、縦のパス交換からゴール前にクロスを上げシュートシーンを迎えましたが無常にもゴール左へ外れました。

37分には、自軍の不用意な反則で、ペナルティエリア外の25mの距離からのFK(フリーキック)を与える大ピンチ。壁6枚を立たせて直接シュートを牽制すると、ボールはゴールの遥か上に飛び、前半最大のピンチを凌ぎました。

技術的にはほぼ互角の両チームでしたが、その後も相手が優勢に試合を運び、38分、39分と立て続けにFKのチャンスを迎えるも、本校選手たちの集中力も高く、中央で守備陣が体を張ったクリアで凌ぎ、前半は両者無得点で前半を終えました。

ベンチに戻った選手たちは、ミストや水分補給での体力の回復を図り、スタッフからの指示に耳を傾けていました。ベンチでは6人のマネージャーが献身的にサポートするとともに、控え選手たちからも改善点が積極的に共有されました。スタッフからは無得点でのドローは勝ちに等しいとの助言に加えて後半に向けた新たな戦略が授けられました。

迎えた後半は、本校のキックオフから始まりましたが、開始当初から相手が攻勢を強め、後半3分には右スローインからサイドバックに落とされたパスをゴール前にクロス。GKが防ぐもこぼれ球をゴール右からシュートされましたが、左ポストに当たる幸運もあり、大ピンチを凌ぎました。

その後5分にはFK(フリーキック)をゴール前にあげられ、クリアが小さくなり右CKを与えてしまいました。このCKでは体を張った守備を見せる本校がクリアして、そこから一気に攻撃に転じると、後半17分には左サイドに展開し、クロスを2本連続でゴール前に入れチャンスの場面を作りました。更に攻勢を強める本校は、右スローインからボールを保持し、ペナルティエリア内に絶妙のスルーパス。これをコントロールした本校GM(ゲームメーカー)がシュートを放つも枠を捉えられずに本日最大のビッグチャンスを得点に繋ぐことはできませんでした。

時間が経過するにつれ相手の消耗が激しくなり、ふくらはぎを痙攣する選手が散見されるようになると、スタミナに勝る本校は、その後も何度か敵陣でチャンスを広げリズムを掴んだかに見えました。しかし、相手も下馬評通り集中力の高いチームで、5人の交代枠を使い切りながらフレッシュな選手が疲弊したチームを活性化し、残り10分を切ると再び自陣に押し込まれる場面が増えてきました。

そうした中34分には左クロスから中央のストライカーにボールが繋がり、ゴール正面からシュートをされましたが、ボールはクロスバーを大きく超えました。押し込まれる展開が続く中、後半の40分を迎え、ピッチ中央で掲げられたボードには「5」の文字。アディショナルタイム5分が示されました。

攻め手の少ない本校は延長戦を想定した戦術を確認する中で、疲労困憊の相手は延長戦回避のために本校ディフェンスラインの背後にボールを集めます。スペースに出たボールは相手との奪い合いになり、本校は闘志を持ったディフェンスが裏目に出て、連続してミドルゾーンでFKを与えてしまいました。ゴール前に蹴り込まれたボールを必死にクリアする本校選手たち。その間も時計は進みます。

タイムアップ寸前に再びFKを与えてしまい、左ミドルゾーンからゴールエリア内に蹴り込まれたボールを必死にクリアするものの距離が出ず、ペナルティエリア内で相手に拾われ振り向きざまにシュートを打たれました。シュートなミートせずボテボテのキックとなりましたが、スローモーションのように本校選手の間をすり抜け本校ゴールへと吸い込まれてしまいました。

一斉に天を仰ぐ本校選手たち、一方で歓喜に湧く相手選手たち、同点に追いつこうと最後の気力を振り絞ってボールをセットしようとする本校選手を前に、キックオフを迎えることなく試合終了のホイッスルが吹かれました。この瞬間、無情にも本校の敗戦が決まり、本校選手たちはピッチに倒れ込みました。

長いサッカー人生でも稀に見る最後の1秒での決着。しかも敗者としての経験。相手に負けず劣らず善戦し、相手よりも走り、相手よりも闘志を持って闘った末の敗戦。勝負事には勝者があれば敗者もいることは痛いほどわかっているものの、頑張っていただけに受け入れられないあまりに無情で残酷な結末となりました。

わずか1秒、されどその1秒で決勝点を奪われ、勝利を逃したことは紛れもない事実です。選手たちには、勝利を手にできなかった敗因に目を向けるとともに、勝負の厳しさを心に刻んで今後の人生に活かしてほしいと願います。

ただ、試合終了後、溢れそうになる涙を必死にこらえ、気丈な姿で保護者の皆さまをはじめとした応援団に対して感謝を伝えるとともに、ここで終わらずに残り4試合となったリーグ戦でリベンジすると宣言したキャプテンの姿はとても立派で心を動かすものがありました。後輩たちには、その背中をしっかりと目に焼き付け、そうした強い想いをしっかりと継承してほしいと願います。

本日は、猛暑の中、本当に多数の保護者の皆さま、OBOGの皆さんにご来場いただくとともに熱いご声援を賜り、心より感謝申し上げます。本日は、残念ながら勝利を手にすることができませんでしたが、勝敗以上に大切な何かを選手たちは感じ取ってくれたことと感じています。3年生たちを含めたこのチームの闘いはもう少し続きます。今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

頑張れ、越南生!頑張れ、サッカー部!

「一蓮托生」友と紡いだ最高の瞬間(第52回南高祭)

投稿日時 : 09/06 学校管理者

昨日9月5日(金)と本日9月6日(土)の2日間、生徒たちにとっては高校生活を彩る最大のイベントである第52回南高祭(文化祭)を開催しました。

昨日5日(金)は、午前中久しぶりに全校生徒が体育館に集結し、開始直後からボルテージMAXに盛り上がる中、生徒会生徒の進行によってオープニングのステージイベントが行われました。照明が落とされ、色とりどりのサイリウムが無数に振られる非日常的な雰囲気の中、書道部によるパフォーマンスを皮切りに有志による南高グランプリ(パフォーマンス大会)、チアダンス部、演劇部の発表に加え、クラス企画のダンスパフォーマンス3団体の発表があり、最後は本校一の部員数を誇る吹奏楽部による圧巻のステージで幕を閉じました。

午後から行なわれたクラス企画発表では、お化け屋敷や飲食系企画に長蛇の列ができるとともに、年齢層に関わらず楽しめるゲーム形式の企画が盛況で、どの教室からも大きな歓声が聞こえてきていました。また、多様性をという言葉が一般的となった現代の風潮を示すかのように、男子生徒が女装して観衆や来場者を楽しませる企画が多く見られ、これも現代を生きる若者世代のトレンドなのかと、私自身も楽しみながら受け止めました。

この日は、朝から降る雨の中、関東を直撃する予報であった台風の影響も心配されていましたが、午前中に強い雨が体育館の屋根に打ち付けたものの、生徒帰宅時には日差しも見られ、無事に校内公開を終えることができました。

本日9月6日(土)は台風一過となり、朝から強烈な日差しが照りつける中、雲一つない青空のごとく生徒たちのパッションは更なるグレードアップを遂げていました。一方で、午前10時に設定した開門時には、正門から敷地を取り囲むかのように長い列が作られ、保護者の皆さまや卒業生、そして多くの小中学生たちにご来校いただきました。

教室内は全開で空調を効かしていましたが、廊下や教室など至る所がご来場いただいたお客様で溢れ返り、お迎えする生徒たちの熱気も加わって、何処も彼処も大盛況な盛り上がりを見せていました。中でも、予想のとおりお化け屋敷の前には長蛇の列が形成され、身動きが取れないほどの人気ぶりでした。

また、PTAの皆さまには、童心に帰って楽しめるお菓子のお玉すくいゲームや本校のスクールキャラクターである「オリ太郎」と「りーみん」の図柄を配したオリジナル煎餅の販売を行っていただきましたが、こちらも大人気で完売となりました。

文化祭をとおして生徒たちの様子を2日間間近で見ることができましたが、どの生徒たちもクラT(クラスTシャツ)を身に纏いながら共助の精神をもってそれぞれの役割に徹し、来校された方々に対して誠意をもっておもてなしする姿が見られ、南高祭のテーマである「一蓮托生」のごとく、仲間たちとの一体感を肌で感じながら成功体験を得ることができたのだと思います。

午後3時を以て一般公開が終了し、ご来校いただいた皆さまが一斉に帰路につきましたが、それでもなお生徒たちは興奮冷めやらぬようで、簡易的な清掃や片付けをしながらも、その表情は笑顔で溢れていました。揃いのクラTを脱ぐのも名残惜しい雰囲気が漂う中、放課後には気持ちを切り替えて部活動へと向かう生徒たちの姿が見られました。

保護者の皆さまにおかれましては、ご多用の中ご来校いただき、心より深く感謝申し上げます。生徒たちが発する情熱を肌で感じるとともに、本校での学校生活の様子をご覧いただくことができ、大変嬉しく感じています。こうして生徒たちが学校行事に没頭して情熱を発散できるのは、ご家庭の皆さまの格別のご理解とあたたかなご支援のおかげであると感じています。重ねて感謝申し上げますとともに、今後とも変わらぬご理解とご協力、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

頑張れ、越南生!頑張れ、南の風!

輝く生徒たち(表彰式、壮行会、国際交流事業)

投稿日時 : 09/02 学校管理者

本日9月2日(火)6限目の時間を活用して表彰式と壮行会及び海外研修報告会&新たに「南の風」の仲間に加わった外国人留学生の紹介を行いました。

本来表彰や壮行会は、生徒たちにとって晴れの舞台であり、校長としては全校生徒の前で紹介するべきだと考えていますが、連日の猛暑への対策と生徒たちの体調管理のため、昨日の始業式に続いて空調の効いた各ホームルームにてリモート(映像配信)で実施しました。

今回の表彰対象者は、夏季休業期間中に出場・出演した大会や発表会などで優秀な成果をおさめた生徒たちに対して行われました。対象者は以下のとおりです。

1 女子卓球部

東部支部高校卓球大会 女子学校対抗 第5位

2 野球部

埼玉県高等学校野球連盟賞 行田裕希(3年)

3 男子テニス部

令和7年度第12回埼玉県国公立高等学校テニス大会 第1位

4 吹奏楽部

第66回埼玉県吹奏楽コンクール 高等学校部門Aの部 銀賞

第66回埼玉県吹奏楽コンクール 高等学校部門Dの部 銀賞

5 チアダンス部

USAチアリーディング&ダンス学生新人大会2025EAST Novice Large部門 第1位

どの部の生徒たちも出場した大会当日だけでなく、大会に至るまでの長い期間にわたって地道な努力と鍛錬を重ね、常に「良い準備」を怠らなかったことと、「高みを目指すんだ」という「強い気持ち」で本番に臨んだことが成果につながったのだと考えています。また、そうした気質は、越南生にとって最大の武器であり、魅力であると捉えています。本日表彰を受けた生徒たちだけでなく、「南の風」の仲間である皆さんには、現状に満足することなく、ワンランク上の景色を見るために更なる高みを目指して挑戦を続けてほしいと願います。

その後、夏季休業期間中にオーストラリア(シドニー)にて実施した海外研修に参加した26名の生徒たちが紹介され、代表して外国語科2年の和田青依さんから流暢な英語も交えて報告がありました。参加した26人は出発前と帰国後では一回り逞しくなったようにも感じました。

続いて、昨日9月1日から来年6月まで約10か月の期間で予定されている本校での海外留学生活をスタートさせた2名の外国人留学生の紹介がありました。1名はメキシコから来た男子生徒で外国語科2年3組に所属します。もう1名はフランスから来た男子生徒で普通科2年6組に所属します。また、本日紹介はできませんでしたが、来週からはもう1名フランスから来る女子生徒が外国語科1年3組に加わる予定です。

本日紹介した2名からは、母国語と英語と日本語の3か国語で自己紹介と挨拶があり、大きな拍手であたたかく迎えられていました。2名とも母国語や英語の挨拶は当然のことながら流暢でしたが、日本語での挨拶にはたどたどしさがあり悪戦苦闘しているようでした。こうした姿は、私たちが異国において現地の言葉で話すことと同意であり、留学生たちの姿から挑戦することの重要性や完璧を求めなくても通用するのだというフランクな姿勢を学んでほしいと強く感じました。

更に、その後行われた壮行会では、文部科学省が青少年国際交流事業として行う日韓高校生交流事業に全国の高校から37名(本県では1名のみ)が選ばれ、9月8日(月)から12日(金)までの5日間、韓国に派遣されることになった外国語科2年の金原珠里さんを紹介し、私と生徒会長から激励をしたのち、本人からも訪韓に対する決意が力強く語られました。

本校は外国語科設置校であることから、こうして国際交流事業をはじめとした国際理解教育に力を入れていますが、外国人留学生を複数名同時に受け入れることや、自校の生徒を海外に送り出すことは、決してどの学校にでもできることではありません。英語科の先生方を中心とした教職員の多様な尽力やホストファミリーをはじめとした関係者の理解と協力があって実現していることでもあります。

だからこそ、生徒たちには、こうした「決してあたりまえではない」貴重な環境の中にリアルタイムで自分が居ることを有効に活用して、異国文化や他国の言語などに目を向け、積極的に交流を深めるとともに、自分の未来をより豊かなものにするためにもグローバルな視点を磨いてほしいと願います。皆さんの可能性は無限大であり、活躍すべき舞台は世界中に広がっているのです。

頑張れ、越南生!頑張れ、南の風たち!

新たなるスタートライン(2学期始業式)

投稿日時 : 09/01 学校管理者

本日9月1日(月)、1学期終業式以来44日ぶりに全校生徒が元気に登校し、第2学期が始まりました。

朝から容赦なく照り付ける太陽の下、登校する生徒たちはオリーブカラーの制服に身を包み、額の汗を拭いながら久々に会う友人たちに笑顔を振りまいていましたが、一方では、終わりを告げた夏休みに未練を残す生徒たちの様子も垣間見られました。生徒たちは、夏季休業期間の1,056時間(44日間)をどのように過ごしたのでしょうか。

本日は、2学期初日のため、けじめの儀式ということで始業式と学年行事(整容指導、自転車点検、LHR)が行われました。始業式は、1学期終業式に続き猛暑対策と生徒の体調管理のため、空調の効いた各ホームルームにてリモート(映像配信)で実施しました。

冒頭に行った校長講話では、新学期に向けて改めて人との関係づくりを大切にしてほしいという想いから「一期一会」というテーマで話をしました。人とのかかわりの中で、一見自分にとって都合の良くない助言をする人の中には、自分に対して正しくないと思われる部分を律することに目を向けてくれることを願って親身になってそうした助言をしてくれるなど、自分の人生に大きな影響を与えてくれる大切な人物が必ず存在するのであり、表面的な言動やその時の感情に左右されず、その人の真意を汲み取ることにフォーカスすることや、そうした人との出会いや関係の重要性に気付ける感性を磨いてほしいと伝えました。そして、そうした大切な人たちにとって、自分自身も「今後関わり続ける価値のある人物」となることを目指してほしいと伝えました。また、自分の人生に影響を与えるそうした出会いは必ず誰にでもあるものであり、生徒たちにとって「親」はその最たる存在であるとも伝えました。

講話に続いて、この夏休み中にあった教職員の人事異動について報告しました。育児休業代替教諭としてご勤務いただいていた竹村教諭が任期満了となり、坂本教諭が育児休業から復帰したことを伝え、坂本教諭から挨拶をしていただきました。

2限目以降は、学年ごとに整容指導や自転車点検を実施し、担任によるLHRを経て、2学期初日の日程を終了しました。放課後には、いつものとおり元気に部活動に取り組む姿や週末に迫った文化祭の準備に勤しむ姿があちらこちらで見られ、学校にも一気に活気が戻ってきたと感じました。

保護者の皆さまにおかれましては、44日にわたる夏季休業期間中、ご家庭でのご指導を賜り誠にありがとうございました。保護者の皆さまが各ご家庭でしっかりとお子様に寄り添っていただけたおかげで、本日無事に2学期のスタートを迎えることができましたことをご報告申し上げますとともに、重ねて感謝申し上げます。

また、夏季休業期間中も連日登校し、部活動や進学補習などに取り組む生徒たちの姿をしっかりと見させていただきました。この44日間に積み重ねた生徒たちの努力の成果は、今後の生活で少しずつ形となって体感できることだと期待しています。

一方で、2学期は生徒たちにとって学校生活に対するモチベーションや集中力に大きな差が生まれる時期であり、生活の質の低迷が生徒たちにとって今後の人生を左右することにつながりかねない大切な時期であるとも言えます。

保護者の皆さまにおかれましては、今後とも変わらぬご支援を賜りますとともに、可能な限りご家庭でお子様と対話する機会を確保していただき、今まで以上に注意深く、そしてあたたかく見守っていただければ幸いでございます。併せて、お子様の変化など気になることがございましたら、遠慮なく担任などにご連絡を頂戴できますようお願い申し上げます。

頑張れ、越南生!頑張れ、南の風!

輝く「第1位」の称号(チアダンス部USA夏の大会)

投稿日時 : 08/25 学校管理者

去る8月20日(水)と21日(木)の2日間、千葉ポートアリーナにおいてUSA SUMMER COMPETITION 2025 School & College(関東USAチアリーディング&ダンス学生新人大会2025EAST)が開催され、本校チアダンス部が出場しました。

この大会は、一般社団法人Cheer&Dance Educationが主催するチアダンス系競技の全国規模の大会で、関東、関西、東海の各地区でクラブチームや学生それぞれに特化して難度レベル別の部門を設定して行われる大会です。本年度の夏の大会には、関東地区の中学校、高等学校、大学のチアダンスチームが一堂に会し、2日間で合計207チームが出場しました。

本校は、高等学校編成2部のSong/Pom部門Novice Largeの部に出場し、26名の部員たちが今夏に積み重ねてきた練習の成果を自信を持って発表してきました。

結果は、見事に部門第1位を獲得することができ、賞状と盾をいただくことがきました。過日行われた春の大会では僅かに力及ばず、悔しい思いをしたメンバーたちでしたが、今回は引退した3年生の想いも背負って大会に臨み、見事にリベンジを果たしてくれました。

本校チームが出場した大会1日目の8月20日(水)は、全国高等学校PTA連合会大会2025三重大会の日程と重なっており、残念ながら応援に行くことができませんでしたが、本日8月25日(月)にチアダンス部の部長と副部長が顧問とともに校長室にやってきて、笑顔で大会の結果を報告してくれました。

手に持った盾はクリアな材質に「第1位」の文字が輝き、大きさもかなり大きく立派なものでした。報告してくれた2人の部員は、更なる高みを目指していることから反省を口にしており決して満足はしていない様子でしたが、一方では現段階での手ごたえを十分に感じられたようで、私との会話の中で見せる笑顔がよりキュートに輝いていました。

チアダンスという競技は、個人の技能以上にチームの一体感やシンクロ感が結果に大きく影響する困難度の高い競技であると言えます。だからこそ、本校生徒たちの合言葉である「南の風」を意識しながら、チームワークや人間関係を磨き、高みを目指し続けてほしいと願います。

大会には、たくさんの保護者の皆さまにご声援をいただいたと顧問から聞いております。日頃から、こうして生徒たちが情熱を注ぐ活動に寄り添うとともに、格別のご支援を賜り、心から感謝申し上げます。生徒たちが今回の結果に満足せず、更なる高みへとチャレンジし続けてくれることを皆さまとともに期待したいと思います。今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

頑張れ、越南生!頑張れ、チアダンス部!

PTAの存在価値を再認識(全国高等学校PTA連合会大会2025三重大会)

投稿日時 : 08/23 学校管理者

去る8月21日(木)22日(金)の2日間、三重県津市において全国高等学校PTA連合会大会2025三重大会が開催され、研修のためPTA役員の3名の皆さまとともに大会に参加してきました。

会場が遠方であったため、埼玉県の参加校は埼玉県PTA連合会事務局の企画により大会前日に現地入りし、参加各校のPTA(単位PTA)同士の親睦を兼ねて宿泊施設にて情報交換会を実施しました。本校からはPTA本部役員の3名が参加し、近隣校を中心に多くの学校の役員の皆さまと積極的に情報交換を重ね、各校の活動の様子や抱えている課題などについて意見を交わしていました。

8月21日(木)は、朝から本県一団専用のバスに乗って会場に向けて出発し、津市産業・スポーツセンター(日硝ハイウエーアリーナ、メッセウイングNHW)において開会行事と分科会が行われました。この施設はオリンピックのレスリング競技で3連覇し、霊長類最強女子の異名を持つ三重県津市出身の吉田沙保里さんによって「サオリーナ」と命名されている複合型施設で、スポーツ施設と文化施設(展示場)が一体となった、とてもきれいで大きな会場でした。

開会行事に先立って、三重県を代表する高校生の活動として三重県立四日市商業高校ギター・マンドリン部による演奏アトラクションが行われました。同部は毎年全国大会で表彰の常連となる輝かしい実績を持つ部活動で、この日も高校生らしい純粋な振る舞いとともに心に染み渡る美しい音色を奏でてくれました。

開会行事では、数年に渡って準備を重ねてきた三重県実行委員会委員長の挨拶に始まり、文部科学副大臣、三重県知事、津市長の挨拶がありました。どの方も、PTA組織の重要性に触れ、生徒の有意義な高校生活を強力にバックアップしているPTA組織の存在価値と教育行政に対する多大な貢献について感謝の意を述べるとともに、PTA組織の更なる発展の重要性について言及されていました。

開会行事に続いて表彰式が行われ、全国各都道府県で顕著な活躍をされた単位PTAや都道府県事務局などの団体や、組織の中心となって尽力された個人などに対して表彰状が贈呈されました。

その後、希望する4つの分科会(1子育て・親育て、2学校・教育、3進路・キャリア、4PTA活動)に分かれ、メインとなる講演者の発表とともにパネラーを交えたディスカッション形式の情報交換が行われました。

大会2日目となった8月22日(金)は、アトラクションとして三重県立相可高等学校食物調理科の取組を紹介する映像発表がありました。同校食物調理科は70年以上の歴史を持つ伝統校で、卒業とともに調理師免許を取得できる全国で数少ない調理師養成学科を設置する学校で、生徒は卒業と同時に飲食業界で即戦力として活躍しています。学校では授業で知識と技能を磨きながら、行政が支援するレストラン「まごの店」を生徒の力だけで経営したり、地域の食材を生かした商品開発に参画するなど、地域に貢献しながら一人前の調理師を目指す姿に感動を覚えました。ちょうど本県では越谷総合技術高校と似た取組をしている学校でした。

その後の全体会では、飲食業界で我が国を代表する大企業である井村屋株式会社の代表取締役会長兼CEOである中島伸子氏の記念講演が行われ、教師を目指していた中島氏が人生を変えるターニングポイントとなった出来事を契機にアルバイトから経営責任者に登り詰めた波乱万丈な生き様と「1人の100歩より100人の1歩」を経営理念に掲げ、人を大切にする組織づくりの重要性がPTAの活動と酷似していることなどのお話がありました。

その後、閉会行事が行われ、次年度は大分県別府市で開催されることが発表され、三重県実行委員会から大分県実行委員会へとバトンが引き継がれました。

大会を通じて感じたのは、日本全国すべての学校のPTA組織が「生徒のために」という共通の思いを持って活動に励んでおり、そうした活動によって生徒たちに有意義な高校生活がもたらされているということで、昨今全国的な課題となっているPTA非加入問題やPTA不要論などの一部否定的な思想はあるものの、各校PTAの活動やそれを支える保護者の皆さまたちの思いと実践があって、はじめて教育活動が成り立っているのだと改めて再確認した次第です。もちろん時代に合わせて役員の皆さまの負担軽減やPTA関連行事等の精選・変容などは必要不可欠なことであるとは認識していますが、皆さまの活動なくして学校教育は成り立たないことは今も昔も普遍的な事実であり、今後もPTAの皆さまとともに教育活動に取り組んでいかなければならないと強く感じました。

本校においても課題は山積ではありますが、「生徒のため」という共通の思いのもと、皆さまとともに手を携えて取り組んでまいりたいと決意を新たにしました。日頃の皆さまからの格別なるご支援に改めて感謝申し上げるとともに、今後とも、変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。