校長室より
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3年連続で全国の舞台へ(埼玉県高等学校書道展)
本日11月29日(土)北浦和の県立近代美術館にて開催されている第64回埼玉県高等学校書道展を見に行ってきました。
この展覧会は、第42回埼玉県高等学校総合文化祭と来夏に秋田県で開催される第50回全国高等学校総合文化祭2026あきた総文(文化部のインターハイ)に出展する埼玉県代表作品の選考会を兼ねており、全国の高校生書道家たちにとっては、日頃の鍛錬の成果を競う集大成的な展覧会であり、数ある展覧会の内でも最も思い入れの強い展覧会となっています。
本年度の展覧会には、県内107校の高校生書道家たちが授業や部活動で制作した漢字、仮名、漢字仮名交じりの臨書、篆刻(てんこく)、刻字に加え、創作作品など計773点の作品が出展され、すべての作品の中から専門家の厳正な審査を経て優秀であると認められた作品が表彰されるとともに、最も優秀であるとの評価を受けた14点の作品が来夏の全国総文祭に出展する埼玉県代表作品に選ばれることとなっています。
本校書道部は、ここ12年間で7度、近年では一昨年の滋賀大会、昨年の香川大会と2年連続で全国大会(全国総文祭)に出展しており、今年度は3年連続の全国大会出展を目指して2年生の精鋭8名が一筆に魂を込めた渾身の作品を出展しました。
高校書道展では、各校の代表作品が展示会場に入ってすぐの場所に展示され、その他の作品は学校ごとにまとまって展示されることになっています。
本校は上下2段組で構成された五月女小春さん(2年)の「李太白憶旧遊詩巻」を代表作品として出展し、見事に3年連続全国大会への切符を獲得しました。
五月女さんの作品は、2段組の構成で一文字のサイズを大きくしたことで、数多の優秀な作品の中にあってインパクトがあり一際目を引く輝きを放っていました。他の作品に比べて文字が大きいため、きっと一文字一文字の止めや払いなど、一筆ごとに大きな緊張感に押しつぶされそうになりながら繊細な神経で書き上げたのではないかと感じる見事な出来栄えでした。
また、このほか鈴木菜々花さん(2年)の「松風閣詩巻」、和田青依さん(2年)の「文徴明」、中村桃子さん(2年)の「九成宮醴泉銘」、大塚朱莉さん(2年)の「李嶠雑詠残巻」、伊藤耀子さん(2年)の「集字聖教序」、齊藤結さん(2年)の「伊都内親王願文」、渡辺優奈さん(2年)の「苕溪詩巻」の7点の作品は、どれも洗練された文字の美しさを感じさせる素晴らしい出来栄えでしたが、惜しくも入選を果たすことはできませんでした。
本校書道部員たちの作品もそうですが、出展されたすべての作品を鑑賞していて感じたのは、同じ書体の同じ文字でも書く人によって個性があり、微妙な違いがあることです。どの作品にもそれぞれに美しさがあり、観るものを引き付ける魅力が感じられますが、大前提として作品の大半は過去の偉人とも言える書の大家が書いたとされる文字の模写であることを考えれば、細かなディテールに拘った筆遣いや字体の再現性が評価のポイントであったような気がします。故人が書いた文字の筆遣いを忠実に再現しながら、その中に自分の個性を融合させて表現できた作品が全国への扉を開いたのではないかと感じました。
漢字やかなは、私たち自身も日常生活の中で数え切れないほど書いてきた馴染みの深いツールです。そうした生活の一部である身近な題材で、如何に美を表現し人の心を動かすことができるか、書道とは本当に奥の深い芸術なのだとつくづく感じました。
先週同じ会場で開催された高校美術展では、本校美術部の星野汐里さん(2年)の作品が僅か1票の差で全国総文祭を逃す悔しい結果となりましたが、同じ芸術系部活動である書道部の五月女さんが見事にリベンジを果たし、全国への切符を手にしてくれました。
五月女さんには、来夏の全国総文祭2026あきた総文までは約8ヶ月の月日がありますが、今後もこれまで以上に精進を積み重ね、全国の舞台で目にするハイレベルな景色を眼と心にしっかりと焼き付けるとともに、全国の猛者たちとの交流会の場でたくさんの刺激を受けて成長して帰ってきてほしいと願います。そして、その刺激を持ち帰って、部の仲間たちや南の風の仲間たちと分かち合いながら、学校全体に刺激を還元してほしいと願います。
頑張れ、越南生!頑張れ、書道部!
全国まで僅か1票の涙(埼玉県高等学校美術展)
本日11月22日(土)、北浦和の近代美術館にて行われている第68回埼玉県高等学校美術展に行ってきました。
この展覧会は、県内高校生美術家たちにとって1年間の活動の集大成となる渾身の作品を出展し、その出来栄えを競う最も思い入れの強い展覧会であるとともに、来夏に秋田県で行われる第68回全国高等学校総合文化祭に出展する埼玉県代表作品を決定する選考会を兼ねており、本展覧会で優秀賞を獲得した作品のうち、平面部門11点、立体部門6点の上位作品が全国総文祭への出展権を獲得する名誉ある展覧会となっています。
本校からは、美術部の精鋭7名(2年生4名、1年生3名)が1年近い年月をかけて描き上げた力作を出展しました。
美術部の部員たちは、自分の感性に基づいて長い時間をかけて1つの作品を作り上げるという活動の特性から、普段は管理棟3階の美術室に籠ってひたすらキャンバスに向かって制作活動に没頭することが多く、その活動の様子は運動部に比べて派手さがなく、どちらかというと、自分の世界に入って物静かに黙々と取り組んでいるイメージがありますが、実際に部員たちと話してみると、どの部員もとても無邪気で明るく元気な生徒たちばかりで、ONとOFFの切り替えの上手な生徒たちが多いんだなと感じます。
もちろん、ひとたび筆を手にキャンバスに向かえば、その眼差しは真剣そのもので、相手と対峙して勝負に立ち向かう運動部員たちのそれと何ら変わりはありません。そうした意味では、趣味や嗜好は異なるものの、自分の個性を生かした活動の中で直向きに高みを目指す姿は、まさに高校生として最高の輝きを放つ純粋な姿であると感じます。
また、どちらかというと人の目に触れる機会が少ないため、なかなかその凄さ、素晴らしさが伝わりにくい部分がありますが、1本の筆で繊細に描かれた作品には、作者の感性と想像力が無限に詰め込まれており、作品を通じて自分なりの「美」を力強く語りかけているのだと思います。
故に、どの作品からも作者が何を感じたのか、何を伝えたいのかが伝わってくる作品ばかりで、そのメッセージが強い作品ほど高い評価を受けるのだと感じます。こうして、観る者の心に訴え、感情を揺さぶることができるのは、スポーツだけではなく、音楽や書道と同様に美術作品もまた、人の心を動かす素晴らしい力を持っているのだと思います。
本校部員たちの作品は、それぞれモチーフこそ異なりますが、7作品どの作品も作者の心に刻まれたワンシーンを丁寧に描いたもので、光と影のコントラストや遠近の構図を上手に描き、今にも動き出しそうな素晴らしい出来栄えの作品ばかりでした。
その中で、部長の星野汐里さん(2年)の作品「幼年期の追憶」は、幼いころ、暑い夏の日に通りかかった商店の店先に並んだ清涼飲料水の涼し気な風景を描いたもので、氷水の中で冷やされた美味しそうなサイダーに心を奪われた幼年期の気持ちが伝わる素晴らしい作品でした。特に水の描写が美しく、今にも零れ落ちそうな水の動きが繊細でとても印象的でした。
素人の私でも目に留まったこの作品は、数多ある作品の中で埼玉県教育委員会教育長賞や埼玉県芸術文化祭実行委員会会長賞を含め平面部門で31点しか選ばれない優秀賞を見事に受賞しましたが、その中でもたくさんの審査員の方々から非常に高い評価をいただいており、全国大会出展作品(11点)の最後の1作品を決める最終候補2作品のうちの1つに選ばりており、僅か1票の差で残念ながら県代表作品の栄誉と来夏の全国総文祭秋田行きが叶わなかったのだと聞きました。
県内には芸術を専門とする学科を設置する高校がいくつかあり、そうした学校の生徒たちの作品には高校生離れした凄みがある作品が多数ありますが、そうした学校の生徒の作品に劣らないインパクトのある作品で、星野さんにとっては「あと一歩で全国に行けた」という悔しさを感じたと同時に、県代表となった作品との僅かな差や自身の作品に足りなかったものも素直に感じることができたのだと思います。
僅か1票の差だっただけに、悔しさを感じることに変わりはありませんが、こうした悔しさを経験して人は強く逞しくなっていくのです。日頃から地道に努力を積み重ねてきただけに、無念の気持ちもありますが、同時に本県代表作品の最終候補となったという実績は紛れもない事実であり、多くの専門家たちからいただいた高い評価に自信を深め、堂々と胸を張ってほしいと願います。また、今後の活動では、今回感じた想いを糧に、更なる高みを目指して精進してほしいと願います。そしていつの日か、輝く栄光を手にできる日が来ることを信じています。本校の美術部員たちの作品は、以下のとおりとなっています。
頑張れ、越南生!頑張れ、美術部!
【優秀賞】
「幼年期の追憶」星野汐里(2年)
【出展作品】
「Smile Shot!」島﨑美穂(2年)
「無題」和田悠雅(2年)
「にゃんでもない日」横島朱莉(2年)
「二度と見れない景色」米沢柚花(1年)
「飛来」櫻井優月(1年)
「芽生え」中野里桜(1年)
輝きを放つ生徒たち、秋編(表彰式)
本日11月20日(木)6限のLHRの時間を活用し、全校生徒を体育館に集めて9月以降に行われた様々な大会や発表会などで優秀な成績を収めた生徒たちを対象とした表彰式を行いました。
体育館に全校生徒が集合するのは、文化祭の閉祭式以降約2か月ぶりのことで、集会という意味では1学期終業式も2学期始業式も暑熱対策のためにリモートで実施したため、1学期の表彰式以来5か月ぶりのこととなりました。
コロナ禍以降教育現場では全国的にICTの導入が急速に進み、現在では様々な場面でリモートによる集会が行われるようになりましたが、部活動などに本気で取り組んで成果に繋ぐことができたことによって表彰に値する結果を収められたのであれば、その努力は称賛に値するものであり、可能な限り全校生徒の目の前でその栄誉を称え、表彰し、全校生徒とともに喜びを分かち合うべきなのだと考えています。また、そうした祝福の場を共有することは、生徒たちにとって大きな意味があることだとも考えています。
本日は、9月以降に行われた大会や発表会などで優秀な成績を収めた生徒たちが対象となりましたが、高いレベルでの文武両道の実現を目指す南の風たちは多方面で活躍を見せ、たくさんの生徒たちの栄誉を称え、喜びを全校で共有することができました。
各受賞者にはステージ上に登壇してもらい、私から表彰状を読み上げ、記念品を授与するとともに、全校生徒に向かって成果を披露してもらいましたが、どの生徒たちも万遍の笑みを浮かべ、誇らしげな表情をしていました。生徒たちには、これに満足せずに更なる高みを目指してほしいと願うとともに、今回登壇することが叶わなかった生徒たちには、より一層の鍛錬・修練を重ね、「次こそは自分が」という気概を持って頑張ってほしいと願います。
なお、本日表彰した団体・個人は以下のとおりとなっています。
頑張れ、越南生!頑張れ、南の風!
1 男子ハンドボール部
ハンドボール新人大会東部地区予選会 優勝
優秀選手賞 田中琥次郎(2年)、田中亮佑(2年)、金原快斗(2年)
2 女子ハンドボール部
ハンドボール新人大会東部地区予選会 優勝
優秀選手賞 嶽釜一花(2年)、朝倉夢結(2年)
3 男子バレーボール部
令和7年度第78回全日本高等学校選手権大会東部支部予選 優勝
優秀選手賞 成田隼翼(3年)、田島輝大(3年)、荒井佐登志(3年)
4 剣道部
東部地区剣道新人大会男子団体 第3位
5 男子テニス部
令和7年度新人大会東部地区予選
シングルス 第2位 石神蒼太(2年)
シングルス 第8位 青野史弥(2年)
ダブルス 第3位 石神蒼太(2年)、青野史弥(2年)
6 女子テニス部
令和7年度新人大会東部地区予選
ダブルス 第5位 鈴木七海(2年)、西川結唯(1年)
7 写真部
第42回埼玉県高等学校総合文化祭高校写真展自由部門
最優秀賞 パスマイカ(3年)
優良賞 臼倉優姫(2年)、岡本莉空(1年)
SEITOフォトコン'25同志社女子大学写真コンテスト
入選 鵜川紗友姫(2年)
8 放送部
第45回高校放送コンクール
アナウンス部門入選 寺島咲楽(2年)
朗読部門入選 岩渕百愛(2年)
9 吹奏楽部
第27回全日本高等学校吹奏楽大会in横浜 実行委員長賞
10 美しいハングル手書き文字コンテスト
銀賞 中川心里(3年)
11 第48回東部S地区図書委員研修交流会ビブリオバトル
チャンプ賞 岩渕百愛(2年)
お詫びと御礼(第5回学校説明会)
本日11月15日(土)本校生徒ホール(食堂)及び語学学習室(LL3)にて第5回学校説明会を開催しました。本日は、休日のお忙しい中、320組640名の中学生と保護者の皆さまに本校説明会にお越しいただき、心より感謝申し上げます。
10月に実施いたしました大規模説明会で参加を希望されるすべての中学生と保護者の皆さまが参加できるよう、会場を体育館し、定員を大幅に拡大しするとともに2部制で実施したことから、当初、本日の説明会は100組200名様程度を想定して午前9時30分から開始するよう設定しておりました。
しかし、申込みの受付開始直後から多数のお申込みをいただきましたため、急遽11時30分の会を追加設定するとともに、各回とも定員を60組120名ずつ増員し、生徒ホールと語各学習室の2会場同時展開にて実施することといたしました。そうした関係で各回の開始及び終了時刻が10分程度前後いたしましたことを心よりお詫び申し上げます。また、11時30分から語学研修室にて実施した会にご参加された皆さまにおかれましては、本来冒頭にて行うべき校長挨拶が遅れてしまいましたこと、重ねてお詫び申し上げます。
本校の学校説明会は、夏季休業中から重ねてまいりましたが、説明内容はどの回でも変わらず統一した説明をさせていただいております。ですから繰り返し何度も本校の説明会に足を運ぶ必要はありませんが、毎回たくさんの皆さまにご希望いただいておりますことに心より感謝申し上げます。
本日の説明会でも、教頭より学校概要、本校教育活動の特色及び入学者選抜などについてご説明させていただきました。また、国際理解教育を推進する国際部の英語科教諭からは外国語科の教育活動の様子や特色、独自の学習プログラムなどについてもご説明させていただきました。校長の私からは、冒頭のあいさつの中で「高校選びのポイント」について皆さまと一緒に考える機会を持たせていただきました。
会の進行や受付、誘導などは生徒会の生徒たちが担当し、現役高校生として学校生活を送る様子を直接皆さまにご覧いただきました。特に司会進行役の生徒たちに対しては、ご案内に拍手をいただくなど、温かなご対応をいただき、誠にありがとうございました。
説明会の前後では、校内を全開放し、ホームルーム教室や特別教室などの施設設備、体育館やグラウンドなどの活動環境、更には、そこで部活動に勤しむ生徒たちの様子をご覧いただけたものと考えております。
過日10月1日付けで県内中学3年生の進路希望状況が報道発表され、中学3年生にとっては約100日後に迫った高校入試での受検校を決断する大切な最終段階を迎えているのだと思います。私の挨拶の中でもお伝えしたとおり、皆さんには悔いのない高校選びをしてほしいと願っています。そうした中で、本校を選んでいただければ、すべての入学生徒に満足いただける高校3年間を提供できる環境や体制が整っていると考えています。
本日皆さまにお会いできたのも「縁」。皆さまが受検校として本校を選んでいただき、来春には皆さまを新入生としてお迎えできることを願っています。
頑張れ、受検生!頑張れ、中学3年生!
本校記事が県内すべての中学校に(よみうり進学メディア11月号記事掲載)
少し前のお話になりますが、11月10日(月)に郵送で「よみうり進学メディア11月号(新聞)」が届きました。
この新聞は、県内中学生とその保護者を対象に高校進学を支援する情報誌的な位置付けで、大手高校進学関連サイトのよみうり進学メディアが県内中学校の生徒宛てに様々な進学関連情報を記載した新聞を月1回発行(WEBでも公開)しているものです。
中学生の受験校選びも佳境となったこの秋、「これが高校の授業だ」というタイトルで、実際に高校で行われている授業の様子を取材し、記事化して紹介する特別企画に本校が選ばれ、教育ジャーナリストの梅野弘之氏の取材をお受けしたものが、今回の11月号に掲載されました。
特集は、県内の高校から授業に定評のある公立2校、私立2校が選ばれ、他の3校が理数系の授業を紹介する中、本校は外国語科設置校であることもあり、本校の特色の一つでもある外国語科の英語の授業を取材していただきました。
取材対象となったのは、英語を担当し、1年外国語科の担任でもある宮本佳奈教諭の総合英語I(普通科では英語コミュニケーションに相当)の授業で、ほぼ全編英語での授業となりました。授業の様子は、記事に掲載されていますのでそちらをご参照ください。
重要なのは、本記事を掲載した「よみうり進学メディア11月号(新聞)」が県内すべての中学校に配布され、多くの中学生の目に留まったことです。本校は文武両道の印象が強い学校ですが、外国語科を中心に国際理解教育にも力を入れ、海外留学や海外語学研修をはじめとした様々な特別プログラムを実施してグローバルな視点で物事に対応できる人材を育成しています。特に外国語科では普通科では経験できない独自のプログラムが豊富に用意されています。そして、そうした外国語教育に特化した学科を設置する学校は県内には僅か数校しかありません。これを機に、本校で英語を学びながら部活動にも取り組みたいという生徒たちがたくさん出願してくれることを期待しています。
中学生の皆さん、あなたも「越南スタイル」の国際理解教育に挑戦し、世界に目を向けた人生を送ってみませんか?本校でなら、あなたにも必ず実現できるはずです。
なお、「よみうり進学メディア11月号(新聞)」はWEB版もあり、下記リンクから閲覧できますのでご参照ください。
【新聞(PDF)】
【web】
自分に打ち勝った証(長距離大会)
本日11月13日(木)三郷市の江戸川運動公園をスタート&ゴールとする江戸川河川敷のサイクリングロードを利用したコースにて第52回長距離大会が開催されました。
この長距離大会は、開校当初から続く本校の伝統行事で、「文武両道」を校訓とする本校生徒たちが日常生活で経験することのない長距離を完走(歩いてもよい)することを目指すことにより、体力の向上はもとより、心身の鍛錬を図り、克服感や達成感を味わい、困難に立ち向かう力を身に付けるために開催しているものです。かつては30kmの距離を走っていたようですが、時代の流れとともに近年は距離を短縮し、男子は江戸川広域運動公園折り返しの21km、女子は吉川公園自由広場折り返しの14kmの距離となっています。
本日は、あいにく空には朝から雲がかかり、観ている者にとっては肌寒く感じる気温でしたが、大会に参加する生徒たちにとっては適度な湿度と気温で、熱中症の心配もない絶好のコンディションとなりました。
午前9時にスタート地点となる河川敷に集合した生徒たちは、各学年の体操着に身を包み、靴には計測用のICチップを装着し、胸に固有の番号が印字されたゼッケンを貼ってクラスごとにきれいに整列しました。
開会式では、校長の私から「弱い自分にしっかりと向き合い、昨日までの自分を超えていくこと」が本日のミッションである旨の話をしました。もちろん大会ですから、順位やタイムを競うことになりますが、大切なのは自分自身のベスト更新に挑むこと。故に自分のペースを理解し、決して無理しすぎずにベストを尽くすことが克服感や達成感を味わうためには必要であることを伝えました。
続いて挨拶に立ったのは体育委員長。今日は彼にとって大切な記念日であったようで、全校生徒からの大きな拍手とともに祝福を受けた後、全校生徒に檄を飛ばし、最後は恒例の一発芸で場を盛り上げていました。
ひとしきり場が温まったところでいよいよスタート時刻が迫り、スピードもあり走る距離も長い男子生徒たちが先にスタートラインにつきました。
列の先頭には、授業中の事前トレーニングで好記録を残した精鋭たちを集めたスーパーシード組、次いでシード組、そして一般生徒と並び、定刻の9時45分に号砲とともに一斉にスタートしました。20分後の10時5分には、男子と同様にスーパーシード選手を先頭に女子がスタートしました。スタートする生徒たちは、にこやかに手を振りながら、余裕ある表情で走り始めていきました。
スタート後はしばらく生徒たちが帰ってこないのですが、ケガや体調不良などの理由でやむなく役員となった生徒たちは、本部テントの周辺でゴールする生徒たちへのドリンク配布や計測チップ回収の準備を着実に進めていました。そうした献身的な姿勢に感心して見ていましたが、更に感心したのは、準備が終了して生徒たちがゴールするまでの待機時間に、多くの役員生徒たちが単語帳や問題集、文庫本などを取り出して学習を始めたことです。誰に言われたわけでもありませんが、隙間時間を有効活用しようとする姿勢に、これぞ「自走」を標榜する本校生徒たちの真の姿だと心から感心しました。
やがて男子の先頭が見え始め、ゴール付近が一気に慌ただしくなる中、トップでゴールテープを切ったのは1年生の直井琥太郎君(陸上部)で、昨年の優勝タイムを2分ほど上回る好タイムでした。2位は同じく1年生の菊地涼世君(陸上部)、3位は2年生の石神蒼太君(男子テニス部)でした。
すると男子の上位に交じって女子のトップがやってきました。女子のトップは2年生の前島美桜さん(陸上部)、続いて2位は3年生の荘野友里愛さん(校外活動)、3位は2年生の内山わか菜さん(校外活動)が入賞しました。
その後、「疲れた〜!」とか「足がつった!」などと言いながら男子も女子も続々とゴールし、結局途中棄権者が6名いたものの、出走した生徒全員が無事に笑顔でゴールすることができました。中には励ましながら走り切った仲間と横一列になりタイミングを合わせて笑顔で一緒にゴールラインを通過するなどイベントを楽しんでいる姿も見られ、高校生らしさにほのぼのとした気持ちになりました。
生徒たちが口にしていたとおり、本日のレースは生徒たちにとって未知の距離であり、過酷な自分との戦いであったのだと思います。走っている途中で幾度となく「もうやめたい」と思ったに違いありません。しかし、そんな自分に負けそうになった時に、気持ちを奮い立たせてゴールを目指し続けたからこそ制限時間内に全員がゴールすることができたのであり、これはまさに「自分自身としっかりと向き合えた証」なのだと感じています。
もしかすると、「もっと頑張れた」と思った人もいるかもしれません。しかし、それも含めて自分の限界点と現在地を確認できる大切な経験となったはずです。そしてまた、折れそうになった自分の心に打ち勝ち、困難を乗り越える経験を一つ積み重ね、一回り逞しくなれたことは、皆さんにとって大切な財産となったと言えるのだと感じています。
これから先、皆さんが経験する長い人生においては、皆さんの意思にかかわらず挫けてしまいそうな大きな困難に直面する時が必ずやってきます。皆さんには、そうした時に逃げたり、挫けたり、妥協したりするのではなく、自分の力を信じて困難の克服に果敢に挑戦し、苦しみ藻掻きながらも逞しく乗り越えていってほしいと願います。
日頃から、切磋琢磨している「南の風」の皆さんならば、必ず困難を乗り越えた先にある素晴らしい景色を見ることができると信じています。
頑張れ、越南生!頑張れ、南の風!
※(注記)越南ブログにも関連記事がございますのでご参照ください。
共通理解の深化に感謝(PTA後援会臨時本部会)
昨日11月8日(土)午後2時から、本校会議室において臨時のPTA後援会本部会を開催しました。
この会議は、本年度これまでに実施した本部会や理事会の席上で、私から理事の皆さまにご相談してきたPTA会費と後援会費徴収額の按分の変更を協議することについて、これまでに行った会議では、なぜ校長がそう考えているのか、どのように変更しようとしているのか、PTAや後援会組織としてはどう考えるべきなのかなどについての説明が不十分であったこともあり、理事の皆さまに対してご理解を深めていただき、自分事として考えていただくために説明の機会を頂戴したものです。
会議には、大変ご多用の中、また年間計画にはなかったにもかかわらず、多くの本部役員の皆さまにご出席いただき、心より感謝申し上げます。
会議では、発案者である私から、全国的に広がるPTA組織に対する保護者の意識の変容やPTAを取り巻く全国的な実情、統括組織からの脱退や各校で直面するPTA非加入問題、義務教育諸学校(小中学校)と高等学校のPTA組織の位置付けや活動内容の違い、PTA及び後援会の各会費の使途、他校の現状や本校における対応策の検討案などについてスライドを使って丁寧に説明させていただきました。
校長といたしましては、ご出席いただいた本部役員の皆さまには、PTAを取り巻く実情や課題、本校においての会費按分額の変更を検討した理由などについて一定のご理解をいただけたものと考えております。
また、会議では、役員の皆さまからのご意見も踏まえ、結論として、本校PTAの置かれている実情や今後のPTAの組織運営に関する課題をご理解いただいた上で、近隣他校の状況等も鑑み、先にご提案した会費按分額の変更については、実際にPTA非加入者が出るまで見送ることとし、次年度については本年度同様の対応とすることといたしました。
同時に、全国的に見て現在各校のPTAが直面している課題には変わりなく、今後学校とPTAの皆さまとが協力して主体的に対応していかなければならないことも確認させていただきました。
今回の結論に至るに当たり、本部役員の皆さまからは忌憚のないご意見を頂戴し、本当に感謝しております。また、こうして共通理解を深めることができたことについても大変感謝しております。結論については2月の理事会にて理事の皆さまに簡潔にご説明させていただきます。
また、会議ではPTA会長から、次年度以降の役員数の見直しや役員旅費の支給方法の変更、次年度行事計画における本部会・理事会の追加などについて提案がなされました。
どの議案についても、各組織のリーダーを担う役員の皆さまからの実情の説明や役員の立場からの多くのご意見を頂戴し、有意義な議論をすることができました。役員数の見直しについては一定の理解を得たものの、2月の会議に結論は持ち越すこととなりました。また、役員旅費の支給方法の変更と本部会・理事会の追加開催については賛同多数で2月の理事会に提案する運びとなりました。
PTA・後援会各会員の皆さまにおかれましては、今回、臨時に本部会を開催させていただいたことにより、学校としての考え方も、そして役員の皆さまからの様々なご意見なども広く皆さまと共有することができ、大変有意義な会議となりましたことをご報告させていただきます。
学校は、PTAや後援会の皆さまのご理解やご支援なしでは、生徒たちに対して十分な教育環境を提供することはできません。日頃の皆さまのご理解とご協力、ご支援があるからこそ、生徒たちに「文武両道」の実現に全力で挑戦する環境を提供できているのです。そうした皆さまのご支援に改めて感謝申し上げるとともに、今後とも、共通理解を深めながら、変らぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
ついに頂点を見た(埼玉県高等学校写真展)
本日11月8日(土)埼玉会館で開催されている第42回埼玉県高等学校写真展に本校生徒の作品が出展されているので見に行ってきました。
この写真展は埼玉県高等学校総合文化祭を兼ねており、この展覧会で推薦された作品は、来年7月に秋田県秋田市で開催される文化部のインターハイ、全国高等学校総合文化祭に出展されることとなります。故に、全国の高校生写真家たちにとっては、1年間で最も思い入れのある展覧会であると言えます。
「芸術の秋」を迎えたこの時期、文化部に所属する生徒たちにとってはまさに来夏の全国総文祭への出展権をかけたビッグイベントの時期となっており、11月5日(水)から明日9日(日)まで開催されている写真展を皮切りに、19日(水)から23日(日)までは美術展、26日(水)から30日(日)までは書道展が開催される予定となっています。
本日の写真展には県内72校の写真部員たちの作品の中から975点の作品が出展されました。本年度は「うれしい、たのしい、しあわせ」をテーマとした作品とされ、本校からは写真部員の中から10名の作品が選ばれ展示されていました。
写真展を見に行くといつも感じることですが、展示された作品にはどの作品にも作者が切り取った一瞬の画像の奥に作者が心を奪われたそれぞれのストーリーがあるのであり、その作品に込められた想いを観る側である私たちが感じ取ることができる作品が高い評価を受けるのだと感じています。また、それぞれの作品は作者の感性で切り取られ、その中にどれだけ観る人の心を動かすメッセージを込められるかが評価の分かれ目なのだと感じます。
そうした中で本校生徒の作品は、一昨年度の展覧会で優秀賞を受賞して昨年度の全国総文祭に出展された「最愛」を筆頭に毎回複数名が入選を果たし、県内高校写真部の強豪として常に高評価を受けている実績がありますが、なんと今回は3年生のパスマイカさんの作品「揺れる心、揺れない心」がすべての作品の中の頂点である最優秀賞を受賞する快挙を成し遂げました。最優秀賞は全975点の作品の中でわずか3点しか選ばれないTop of topの作品であり、まさに悲願の受賞であると言えます。本写真展はプロの写真家が審査するのですが、パスマイカさんの作品は、そうしたプロの目から見ても、撮影シーンを選ぶ感性や感じた想いをメッセージとして画像に込める撮影技法、機材の機能を巧みに操る撮影技術など、すべてにおいて高い評価を得た証であると言えます。
パスマイカさんは、生徒会と写真部の二刀流に挑戦し、どちらも中心となっていつも一生懸命に、そして笑顔で成果をあげてきた真の努力人です。本校生徒たちが目指す「文武両道」を体現し、これまでも数々の入選を果たしてきましたが、今回は持ち前の地道な努力で見事に頂点に辿り着いたと言えます。そんなパスマイカさんの栄誉に心から称賛の拍手を送りたいと思います。また、努力を積み重ねた末に頂点に辿り着いたパスマイカさんには、頂点に立った者にしか見えないこれまでとは違った「新たな景色」が見えたはずです。同時にその景色を見たことによって、今まで見えなかった新たな階段も見えたはずです。パスマイカさんにはそうした新たな気付きを糧に更なる精進に繋げてほしいと願うとともに、後輩たちにも自分が見た新たな景色や階段を共有し、南の風の仲間みんなでStep upしてほしいと願います。
本来であれば、パスマイカさんの作品は来年度の全国総文祭に出展されるはずの素晴らしい作品なのですが、パスマイカさんが3年生であり、春には卒業を迎えてしまうことから残念ながらその権利は与えられず、代わりに2月に開催される関東高等学校写真展(関東大会)に埼玉県代表作品として出展されることとなります。
また、この他2年生の臼倉優姫さんの「帰りを待つ」と1年生の岡本莉空くんの「灰色の巨人」が優良賞を獲得しました。臼倉さんの作品は、愛犬が主人の帰りを待ちながら、今か今かと切ない表情を見せる愛らしい場面を、岡本くんの作品は曇天の中、天に向かって伸びるたくさんのポールの背後に銀色に輝くスカイツリーが圧倒的な存在感を放つ姿を捉えた作品でした。どちらも作者が遭遇した瞬間に心を奪われたことが伝わる素晴らしい作品でした。
この他、本校からは2年生の寺田優真くんの「蒼い奔流」、鵜川紗友姫さんの「朱炎の庭」、金子朔來さんの「朱に濡れて」、濱田輝くんの「楽園伝説、ここにあり」、吹澤拓実くんの「灯火に導かれて」、浜田琉海くんの「黎明時」、1年生の後藤匡平くんの「新たな門出」が出展されましたが、惜しくも入選することは叶いませんでした。
展示された作品は、どの作品も迫力があり、今にも動き出しそうな瞬間をうまく切り取ったものばかりで、高校生写真家たちのレベルの高さを感じました。私が一つひとつの作品に見入っていると、突然後ろから「校長先生」と声をかけられました。そこに居たのは2年生の男子部員たちで、他の高校の生徒達の作品を見に来たとのことでした。彼らと話していると、その後次から次へと本校部員たちが現れ、声をかけてくれました。おかげで沢山の写真部員たちとともに作品を鑑賞し、直接激励することができました。彼らは、午後から部の撮影会で東京都の昭和記念公園に向かう途中で立ち寄ったとのことで、きっと様々な作品からたくさんの刺激を受けたことで、今日覗いたファインダーの先に見える景色が少し変わったのではないでしょうか。
写真部の部員たちは、いつ見ても真面目にそして地道に研鑽を積んでいます。また、多くの生徒たちがパスマイカさんと同様に生徒会と兼部して頑張っています。そうした取組はまさに「越南スタイル」を地でゆく本校生徒の姿であると言えます。身近にいる目標であるパスマイカさんの背中を見ながらこれからも飽くなき向上心を持って、人の心に響く作品を撮影し続けてほしいと願います。
頑張れ、越南生!頑張れ、写真部!
南の風たちの活躍(男女ハンドボール部、剣道部の新人大会地区大会)
11月4日(火)朝の職員打合せにて、現在行われている運動部の新人大会東部地区予選結果に関するお知らせが2件ありました。高いレベルでの「文武両道」の実現を目指す本校生徒たちにとっては、部の中心であった3年生からチームを引き継いで以来最初の公式戦となる大会であり、同時に自分たちの現在位置を確認するための貴重な挑戦の場でもあります。
本日報告があったのは男女ハンドボール部と剣道部です。男女ハンドボール部は中間考査翌日の10月24日(金)から大会が始まり、11月3日(月)に全日程が終了しました。本校は男女とも予選リーグを全勝で勝ち上がり順当にベスト4に進出しました。男子は準決勝で宮代高校に30対22で勝利し、決勝では宿敵三郷北高校を29対27で下して貫禄の優勝を飾りました。女子は準決勝で優勝候補筆頭の三郷北高校に気力の勝負を挑み、見事に完勝して男子とともに決勝に進出しました。迎えた決勝戦では強豪春日部女子高校との対戦となり、試合巧者の相手の前に一歩力及ばず準優勝となりました。男女とも、今週末には県大会が控えています。仕切り直して県大会で頑張ってほしいと願います。
また、剣道部も11月2日(日)に久喜北陽高校会場にて行われた東部地区新人大会団体戦に参加しました。男子は2回戦で昌平高校を、3回戦で越谷東高校を撃破し、ベスト4に進出しました。準決勝では強豪春日部高校の前に僅差で敗れましたが、堂々の第3位入賞を果たしました。女子は1回戦で会場校の久喜北陽高校に敗れる悔しい結果となり、次回の大会に向けてリベンジを誓いました。
本来であれば、こうした活躍を見せる生徒たちの姿を見に行きたかったのですが、残念ながら今回は校務があり会場で直接応援することが叶いませんでした。選手たちには、県大会をはじめ次なる大会で更に輝きを放つ活躍を見せてほしいと願います。次こそは、会場にて応援したいと思います。
本日報告のあった部活動の生徒たちは、この大会に臨むにあたって、日々鍛錬を積み重ねてきました。今回の大会では、自分が積み重ねた努力の成果を肌で感じることができたと思います。結果は勝っても負けても今は新チームが始まったばかり。大切なのは、自分たちの現在位置をしっかりと把握し、客観的な視点で自分たちの取組の見直しを図ること。上手くいかなかったことはたくさんあるのだと思いますが、そうしたことを一つひとつ解決していくのが鍛錬であり成長であるのです。
是非、自分たちの現在位置から目を逸らさず、更なる高みを目指して挑戦し続けてほしいと願います。明日の自分は、今日の自分より必ず成長しているはずです。
頑張れ、越南生!頑張れ、南の風たち!
更なる高みを目指す授業改善(高等学校体育地区研究協議会)
昨日10月29日(水)の午後、本校を会場として令和7年度高等学校体育地区研究協議会が開催され、県教育局保健体育課から2名の学校体育担当指導主事にご臨席を賜るとともに東部地区第1班各校代表の保健体育科教諭13名(他地区1名含む)にご出席いただき、無事終了することができました。
この研究協議会は、高等学校の保健体育教育に特化して教師の指導力と授業の質の向上を図ることを目的としたもので、県教育局保健体育課の発案によって昭和の時代から続く権威ある研究協議会(研修の機会)であり、すべての県立高等学校を東西南北で合計13地区にエリア分けし、各地区ごとに担当校を決めて持ち回りで開催するものです。
本校が所属する東部地区第1班には越谷市南部、草加市、三郷市、八潮市、吉川市の13校が所属しており、本校は平成25年度以来12年ぶりに会場校を担当することとなりました。
13時から始まった開会行事では、会場校校長として挨拶したのちに、研究協議会全体の指導・助言を賜る県保健体育課の指導主事お二人にご挨拶をいただきました。その後、第5時限目に行われた授業をご覧いただき、第6時限目以降にご覧いただいた授業に関する研究協議と、保健体育課からの指導講評及び保健体育教育に関する国や県の動向や最新情報などの情報共有が行われました。
公開した授業は1年生女子の授業で、単元は、経験のない生徒にとってはやや難しい競技である硬式テニスとなりました。本校では、テニスコートが6面確保できるなど施設設備に恵まれるとともに部活動でも硬式テニス部を設置していることから、世界共通のネット型スポーツである硬式テニスを教材としており、生徒たちは卒業までに経験する複数の球技種目の一つとして、最後はゲームで競い合い楽しむことを目標に取り組んでいます。
授業では、フォアとバックのストロークの技能を高め、ラリーを継続することでテニス本来の楽しさを味わうことを目標として、ボールの落下点の見極めと正しいフォームの修得のためにICT機器を活用して各々のフォームを撮影し、理想のフォーム動画と比較しながら、生徒たち同士で修正すべき点を考察し、相互に助言し合いながら上達を目指すというスポーツ科学の視点を取り入れた授業に挑戦しました。
生徒たちは、思いどおりに飛んでいかないボールにジレンマを味わいつつも、見本となる動画と自身のフォームを見比べて違いを理解しつつ、お互いに指摘し合いながらフォームの修正に取り組んでいました。
授業後に行われた研究協議会では、授業者であった飯島教諭から、授業のねらいや工夫、反省などについて説明がなされるとともに、ご出席いただいた各校の先生方から様々な質問や意見が寄せられました。
そうした中で、多くの先生方から一様に聞かれたのは、本校生徒たちの授業に臨む姿勢に関することでした。どの先生方からも、集合や挨拶、準備運動や補強運動などのルーティンはもとより、実際の活動においても教師の指示をしっかりと聞き、目標やねらいを理解した上で、体育委員を中心に生徒たち同士で協力し合いながら活動している姿に、「とても素晴らしい」とのお褒めの言葉をいただきました。
これは、生徒の皆さんが部活動とともに授業においても日常的に「より高いレベルの活動」を目指して取り組んでいる努力の成果であり、皆さんの力によって越南スタンダードとして受け継がれている本校の素晴らしい伝統なのだと感じています。本校の生徒たちにとっては当たり前なことでも、他校の生徒たちにとってはそうでないことが事実として存在するのであり、指導主事の方々や他校の先生方からいただいた多くのお褒めの言葉によって、越南生のレベルの高さを再確認することができました。
研究協議会の後半には、指導主事のお二人から、現在行われている次期学習指導要領改訂に向けた検討の中での変更点や課題など、国や県の方針について説明があり、今後各校が目指すべき保健体育教育の方向性について情報の共有を図ることができました。
こうした教科ごとの研究協議会はすべての教科で行われているわけではなく、開催の頻度や規模などは教科ごとに大きく異なります。保健体育に関しては、古くから県教育局保健体育課によって制度化され、毎年定期的に実施されており、各校の授業力向上や教師の指導力向上の観点で大きな役割を果たしていると言えます。
本校におきましても、会議の席上にていただいた様々なご指導やご助言などを活かし、更なる高みへと向かうべく改善を図ってまいりたいと思います。
頑張れ、越南生!頑張れ、南の風たち!