コンテンツにスキップ
Wikipedia

八王子市歌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
八王子市歌

市歌の対象
八王子市

作詞 北原白秋(1936年9月20日)
作曲 山田耕筰
採用時期 1936年
言語 日本語
テンプレートを表示

八王子市歌」(はちおうじしか)は、東京都 八王子市が制定した市歌である。作詞・北原白秋、作曲・山田耕筰

解説

[編集 ]

大正から昭和初期にかけて「黄金コンビ」と評された北原白秋の作詞・山田耕筰の作曲による市町村歌の1曲で[1] 福島県の「福島市歌」、愛知県の「岡崎市歌」と並んで現行使用され続けている。1937年(昭和12年)の市制20周年を前に市歌制定が提唱され、当代随一の詩人であった白秋に作詞を依頼したとされる。歌詞の完成は同年6月刊の『全貌 白秋年纂 第5輯』によれば1936年(昭和11年)9月20日とされ[2] 、山田の作曲を得て同年内に制定された。

東京府では東京市が制定した「東京市歌」に次いで2番目、多摩地域では最初の制定であった「八王子市歌」は戦後に周辺の町村を編入合併しても変わらず存続しているが、1970年代には「時代の市民感情にマッチせず、環境情勢の大激変は、八王子市を内容的にも外観的にも変質させた」ことを理由に歌われなくなっていた[3]

1977年に八王子市子供会育成団体連絡協議会が自主製作し、永井豪がジャケットを描いた「八王子こども音頭」のシングル盤(規格品番:JPE-0005)のB面には「八王子市子ども会の歌」と合わせて市歌が収録されている。

歌詞

[編集 ]
本作の歌詞は著作物の本国においてパブリックドメイン であり、アメリカ合衆国においてもウルグアイ・ラウンド協定法の対象外です。

「八王子市歌」は歌詞・旋律のいずれも著作権の保護期間を満了し、パブリックドメインとなっている。

一、
黎明(れいめい) 響高(ひびきたか)(くわ)(みやこ) (かぜ)(ひか)れり
八王子(はちおうじ) (さか)んなり 機業(きぎょう)
新興(しんこう)意気(いき)()つべし
八王子(はちおうじ)(八王子(はちおうじ)) ()るき()(つち)
(ふる)へ(いよよ) 多摩(たま)のますらを

二、

水明(すいめい) (くも)(あお)(くわ)(みやこ) (ひと)(めぐ)まる
八王子(はちおうじ) (ゆた)かなり 機運(きうん)
神龍(しんりゅう)飛躍(ひやく) (ゆえ)あり
八王子(はちおうじ)(八王子(はちおうじ)) ()るき()(つち)
(ふる)へ(いよよ) 多摩(たま)のますらを

三、

清明(せいめい) (うち)(くに)(くわ)(みやこ) (やま)(よこ)たふ
八王子(はちおうじ) (あお)ぐべし 御陵 (ごりょう)
関東(かんとう)(いち)荘厳(そうごん)
八王子(はちおうじ)(八王子(はちおうじ)) ()るき()(つち)
(ふる)へ(いよよ) 多摩(たま)のますらを

各節で繰り返される「桑の都」は西行の作とされる「浅川を渡れば富士の影清く桑の都に青嵐吹く」を踏まえており、八王子の雅称とされている。

2016年(平成28年)以降、市議会では男性を指す古語の「ますらを」が男女共同参画社会に反しており現代の価値観にそぐわないものとして廃止もしくは歌詞の改訂を行うべきであるとする質問が複数回にわたり行われている[4] [5] [6]

参考文献

[編集 ]

出典

[編集 ]
  1. ^ "1936(昭和11)年11月22日 福島市歌献納式 「福島県 今日は何の日」". 福島民報. (2021年11月21日). https://www.minpo.jp/news/moredetail/2021101291120 2023年5月2日閲覧。 
  2. ^ 北原(1937), p152
  3. ^ 佐藤(1978), p145
  4. ^ 平成28年第4回定例会(第2日目)、2016年12月1日。
  5. ^ 平成29年第3回定例会(第7日目)、2017年9月25日。
  6. ^ 平成30年第1回定例会(第1日目)、2018年2月26日。

関連項目

[編集 ]

外部リンク

[編集 ]
北海道地方
東北地方
関東地方
中部地方
近畿地方
中国地方
四国地方
九州・沖縄地方
廃止・未制定
  1. 新設合併のため2005年に失効。
カテゴリ カテゴリ

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /