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ペリレン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
曖昧さ回避 この項目では、多環芳香族炭化水素perylene について説明しています。モノテルペンperilleneについては「ペリレン (モノテルペン)」をご覧ください。
ペリレン[1]
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別称
peri-Dinaphthalene; Perilene; Dibenz[de,kl]anthracene
識別情報
CAS登録番号 198-55-0  チェック
PubChem 9142
ChemSpider 8788  チェック
UNII 5QD5427UN7  チェック
EC番号 205-900-9
KEGG C19497  チェック
ChEBI
ChEMBL CHEMBL4296691  ×ばつ">×ばつ
RTECS番号 SE3794000
バイルシュタイン 1911335
Gmelin参照 104944
  • c1ccc5cccc4c5c1c2cccc3cccc4c23
特性
化学式 C20H12
モル質量 252.31 g mol−1
外観 茶色の固体
融点

276 〜 279°C

磁化率 -166.8·10−6 cm3/mol
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ペリレン (perylene) は化学式 C20H12 で表される有機化合物で、褐色の固体である。多環芳香族炭化水素の一種で、CAS登録番号は [198-55-0] である。ペリレンの誘導体発癌性があると考えられており、危険性の高い汚染物質である。紫外線をあてることにより蛍光を発する。

構造

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ペリレンは2つのナフタレン環がそれぞれ1位と8位でつながれた構造を持つ。ナフタレン環どうしをつなぐ炭素−炭素結合は共鳴構造の伸張にはほとんど寄与していない。これは、ナフタレン環の芳香族性を保ったままその結合が二重結合となるような共鳴限界式を描くことができないこと[3] 、また、X線結晶構造解析の結果[4] によると、その炭素−炭素結合長が約1.50Åであり、平均的な単結合の値 (~1.5Å) に近いことから裏付けられる[5]

脚注

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  1. ^ Perylene at Sigma-Aldrich
  2. ^ International Union of Pure and Applied Chemistry (2014). Nomenclature of Organic Chemistry: IUPAC Recommendations and Preferred Names 2013. The Royal Society of Chemistry. pp. 206. doi:10.1039/9781849733069. ISBN 978-0-85404-182-4  
  3. ^ 電荷を帯びる形では描けるが、そのような場合共鳴による安定化はほとんどない。
  4. ^ Donaldson, D. M.; Robertson, J. M.; White, J. G. "The crystal and molecular structure of perylene." Proc. R. Soc. Lond. A Math. Phys. Sci. 1953, 220, 311–321. 最初の1ページ (JSTOR)
  5. ^ ベンゼンの場合1.40Å、ナフタレンの場合長い方で1.42Åである。ブタジエンの単結合は1.48Åである。

関連項目

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単環
三員環
五員環
六員環
七員環
九員環
十八員環
二環
五員環+五員環
五員環+六員環
六員環+六員環
五員環+七員環
2環
3環
4環
5環
6環以上

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