新たなクリームパン文化の行方は?

大浦智子

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ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦智子(おおうらともこ)

職業...フリーランス
居住都市...ブラジル国サンパウロ市

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2016年02月04日 up

ソニェリアで揚げパンにクリームを詰めるところ

ブラジルで親しまれるお菓子の一つに揚げクリームパンがあります。ブラジルでは「ソーニョ」と言われ、「夢」という意味があります。

ソーニョは町のいたるところにあるパン屋さんやスーパーのパン売り場などでおなじみの菓子パンです。丸い揚げパンの間にカスタードクリームのようなクリームが挟まれているのが一般的です。ミニサイズもあり、量り売りで販売されることもあります。

ピスタチオクリームのソーニョ

これまで、ソーニョはパン屋さんの商品の一つという位置づけが一般的でした。今もそれは変わりませんが、昨年に新しいブラジル文化と言えそうな店が出現しました。

その名も「ソニェリア」。ソーニョのお店ということで、サンパウロでも有名なお菓子店ドゥルカ(Dulka)が始めたソーニョ専門店です。

揚げクリームパンのみの販売で、中に詰めるクリームが7種類から選べます。バニラ風味のカスタード、ピスタチオ、マカダミア、ココ、グァバのジャム、そしてドーセ・デ・レイチ(牛乳と砂糖を煮詰めたクリーム)、ブリガデイロ(コンデンスミルクとココアを煮詰めたクリーム)といったブラジル人好みのクリームが選べます。

ソニェリアの店頭

店頭でクリームを注文すると、それぞれのクリームが入った機械から揚げパンに詰めてくれます。このようなスタイルはブラジルの揚げドーナツ「シューホ」でもおなじみです。
【ブラジルのシューホ】http://www.ima-earth.com/contents/entry.php?id=20159418244

ユニークな試みですが、サンパウロではこのソニェリア以外、まだ一般的でありません。とろりとした甘さ控えめのおいしいソーニョですが、びっくりするのはその価格。一個10レアル(現在の為替で約290円)。

一般のパン屋さんならおいしいものでも4レアル(約115円)ほどです。ソーニョで1個10レアルというのはブラジルの中ではかなり高い価格で、まさにアイデア料といえそうです。

ソニェリアの店のイメージは、水色の空にふわふわ浮かぶ雲のような感じですが、価格も夢のような価格です。これから新しいブラジル文化として広く普及していくのかが気になるところです。
【ソニェリアのサイト】
http://www.sonheria.com.br/

Dulcaのソニェリアの店の前

サンパウロのパン屋さんなどでおなじみのソーニョ

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タグ:ブラジル,サンパウロ,ソニェリア,クリームパン