スウェーデンの血液輸送車は「緑」
2013年09月08日 up
皆様の善意による献血で集められた輸血用血液を病院へと運ぶ「血液輸送車」、日本では血液の色を真っ先に想像させる「赤」が車体に用いられていることが多いと思います。
献血車や救急車なども共通していますが、医療関係と聞いてイメージする色は「赤」ではないでしょうか。
しかしスウェーデンの血液輸送車の色は「緑」が基調です。
スウェーデンの血液輸送車「BLODBIL」(血液の車)と書かれ、地域の医療機関を表すロゴも入っています。
緑色はいわば赤の反対色、つまり色相環でほぼ対照的に位置する色同士(正式には赤の補色は青緑)です。
したがって、血液の「赤」とはあえて対照的な「緑」を車体に使うことで、血液を生々しく想像させることなく血液輸送車であることを、いわば「残像効果」で婉曲的にアピールする効果があるように捉えられます。
正確には白地に緑と黄の2色でモチーフされていますが、スウェーデンで「救急」をイメージする色は救急車の黄色であることから、救急車両であることの象徴として黄色も合わせられているようです。
スウェーデンの救急車は黄色です。
しかしスウェーデンの血液センターや献血車は、血液を真っ先にイメージする「赤」が基調であることが一般的です。
やはり緑や黄色が基調では、病院や救急医療といったイメージが取りまとい、健康な国民が献血に足を運ぶには、かえって近寄り難くなるような気がします。
ちなみにパトカーなど警察を象徴する色は「青」ですが、世界の救急車両の色が国によってどのように異なるのか、興味深い話ですね。
白地に青と黄色のスウェーデンのパトカー
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4 - Comments
いとうより:
2013 年 09 月 09 日 09:40:57
いとうです。
緊急のイメージカラーが黄色とは、やはり世界各国で違うんですね。
以外に、緊急車両のサイレン音も違いがあると思うのですが、そちら
では、どんな音なのでしょう?でも、犬や猫の鳴き声の表現が違う
ので、同じ音がしてたとしても、違うように聞こえるかもしれませんね。
石田より:
2013 年 09 月 09 日 11:18:20
急ぐ救急車が黄色で、それほど緊急性の高くない献血車が赤っていうのは、
日本だと逆のような気が。
黄色より赤色の方が緊急度が高いイメージですよね。
山本グィスラソン由佳より:
2013 年 09 月 10 日 01:26:44
コメント有難うございます。
日本の救急車のいわば「ピーポーピーポー」の音は、音階で言うとシ「H」とソ「G」の繰り返しで、それが状況に応じ半音下がるといったもので、音程自体は比較的整っていることが多いですが、スウェーデンの救急車は音程の狂った音の間をポルタメントで上下するような、いわば騒音なので、特に絶対音感のある人ほど不快と感じる音でしょう。
救急という事態を知らせるために、敢えて耳障りな音を選んでいるのか、とも思いますが、確かに救急車が通るとイライラするので、もう少し考慮して欲しいと思いますね。
血液センターが黄色はまだ良いとしても、仮に原色の緑や青緑であれば、爬虫類の血液を思い浮かべ非常に不気味になるとは思います。血液センターのロゴや献血パンフレットは
赤でも、内装は原色を避け穏やかな雰囲気のことが多いので、やはりもろに血を思わせないようにとの献血者への配慮とも思います。
いとうより:
2013 年 09 月 10 日 11:20:18
いとうです。
改めてのコメントありがとうございます。
やはり、音は確実に違うものなのですね。また、不快になるほどの
騒音といってよい感じの音とは。確かに気づくとは思いますが、
不快感を与えるのはいかがなものか...
東京の山手線などの駅で、電車が発車するときの音は、あえてはずして
作っているというのをテレビで見たことがあります。(スミマセン、
音楽的なことは知識不足できちんと説明できません...)それも、
気づきを与えるためと、作曲者が説明していました。
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