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ブラジル

ブラジル:サンパウロ

大浦 智子(おおうら ともこ)

職業...フリーランス
居住都市...ブラジル国サンパウロ市

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サンパウロのアラブ料理店でおなじみのレンズ豆の炊き込みご飯(フライドオニオンをのせるのがポイント)

サンパウロのアラブ料理店でおなじみのレンズ豆の炊き込みご飯(フライドオニオンをのせるのがポイント)

ブラジルではレンズ豆がどこのスーパーでも必ず市販されています。ブラジルの国民食であるフェイジョンと呼ばれる豆ほど常食されていませんが、数多くある乾物豆の中で、ブラジルの人ならだれもが「おいしい」と知る食材の一つです。500gが3レアル〜4レアル(約150〜200円)で販売されています。


年始に金運アップで食べられるレンズ豆のブラジル風煮込み。このタイプの料理はご飯と食べられる。

年始に金運アップで食べられるレンズ豆のブラジル風煮込み。このタイプの料理はご飯と食べられる。

ブラジルでレンズ豆料理は、金運アップの象徴として年始によく食べられます。レンズ豆はコインの形に似ているため、小袋に入れてお祈りしていると本当のお金に変化するとか・・・

この金運アップの習慣について、今月の十勝毎日新聞本紙の世界のお正月料理の特集号を読ませていただいた時、イタリアでもお正月に金運アップの食材となっていることを知りました。

ブラジルには19世紀後半から20世紀前半を主に、特にサンパウロ州をはじめ、ブラジル南部に多くのイタリア移民が到着しています。イタリア移民が持ち込んだ習慣がブラジルの習慣になったのかもしれません。以前、お正月にレンズ豆料理をご馳走してくれたブラジル人も、祖父の一人がイタリア人という女性でした。


フェイラ(露天市)で販売されている種類豊富な乾物豆。レンズマメは真ん中下の小さめの袋。

フェイラ(露天市)で販売されている種類豊富な乾物豆。レンズマメは真ん中下の小さめの袋。

ブラジルでレンズ豆は、香味野菜で味付けした煮豆やスープ、お米(陸稲)と一緒に炊き込んだ豆ご飯、細かく刻んだ生野菜と混ぜ合わせたサラダなどに料理されます。

今でこそブラジルでもレンズ豆は生産されており、ブラジルの家庭の食卓やレストランでも見かけられますが、ブラジルに来た中東のアラブ人移民(シリア人やレバノン人)の日常食でもありました。サンパウロに数あるアラブ料理店では、レンズ豆を使ったメニューは今もポピュラーなメニューの一つです。

少数しか居住していませんが、ブラジルに暮らすインド出身のインド人にお話を聞くと、ブラジルにはレンズ豆が二種類しかなく、物足りないということでした。インドには豊富な種類のレンズ豆があり、帰国する親戚や友人に必ず買ってきてもらうということでした。レンズ豆のルーツをさかのぼると、インドということかもしれません。

ピザ、すし、刺身、エスフィッハなど、今ではブラジル料理として溶け込んでしまったように見える様々な料理と同様に、レンズ豆料理も、海外からの移民が持ち込んでブラジル風に築き上げた食文化ということは間違いありません。


中東風のレンズ豆のスープ料理はライム(ブラジルのレモン)をかける。

中東風のレンズ豆のスープ料理はライム(ブラジルのレモン)をかける。



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