爽やかな初夏にマッチする国旗
2011年06月24日 up
スウェーデンの6月は「国旗の月間」とも言えるほど、至る所で国旗、また国旗の色である青と黄色であしられたモノを見かける時期です。
祝日には街中や教会、多くの公共施設で国旗を掲げている光景をよく見かけ、個人の家庭にも国旗を飾る家も多くありますが、何故か6月に限っては平日であっても国旗を掲げた状態を維持している場所が多くあります。
国旗が掲げられている風景が、スウェーデンのさわやかな初夏の風にマッチします
市街中心部にも国旗が並んで掲げられています
その現象を裏付ける理由には、どのようなことがあるのでしょうか。
まずスウェーデンの6月は多くの祝日があります。
先日の記事で紹介した6月6日のナショナルデーの他にも、土日に限った祝日なので大抵は学校や会社の休日に影響しませんが、ペンテコステ(聖霊降臨祭、イースターから49日後の日曜日)ミッドソンマル(夏至に最も近い土曜日)があります。
ミッドソンマルには夏至祭が各地で開催され、ミッドソンマルストングと言われる花飾りを立て、フォークダンスをしたり、歌が披露されたりします。このミッドソンマルストングにも、青と黄色の花を目立つように使い、スウェーデンの国旗の色に見立てている場合もよくあります。
またキリスト昇天日(イースターから39日後の木曜日)も、今年のようにイースターの時期が遅い年では6月初めになることもあります。
(先日の記事に関する余談ですが、今年も「6月6日に雨ザーザー降ってきて...♪」にはならず、ナショナルデーは暑く晴天の一日でした。)
そしてストゥデンテンと言われる高校を卒業した者による祝典も6月初旬を中心に行われます。
セーラー服姿で手を振り賑わっているストゥデンテンの若者たちも、国旗を手にし、青と黄色の風船や飾りを車に付けたりしています。
ストゥデンテンの時期にあわせ、雑貨屋では国旗の色をあしらったグッズが並びます。ストゥデンテンの祝典では、自分が子どもの頃の写真を額縁に飾って持ち歩くことが多くあります
国旗にあふれた雰囲気とマッチさせるため、レストランも青と黄色でテーブルが飾られたりすることも多くありますが、この青と黄色が初夏のスウェーデンの雰囲気に、不思議なことぴったりマッチしているように思います。
個人的に青と黄色の服を着ている人も時々見かけますが、スウェーデン人の国旗に対する愛着が強いことが伺えます。
ちなみに青と白の組み合わせの服を着ていると、国旗の色から「フィンランド人のように見える」という人もいますが、国旗の色の組み合わせがここまで国のイメージに強く結びつくとは、日本では少し考えられないことかもしれません。
6月に国旗があふれる一番の理由は、何よりもナショナルデーがあることから、国民の自国に対する愛国心が特に高まる時期だからでしょう。
駆けっこ大会でもらうメダルの紐も、国旗と同じ青と黄色です
レポーター「山本 グィスラソン 由佳」の最近の記事
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