今年も「マイブロンマ」の時期が来ました
2011年05月01日 up
4月中旬から5月にかけて、スウェーデンの子ども達がよく売っているものはmajblomma(マイブロンマ)訳すると「5月の花」という意味の、花形のアクセサリーです。
スーパーの前や市街地などで、「マイブロンマ買いませんか?」と通りかかる大人に声をかけています。
マイブロンマは1907年ヨーテボリで発祥し、現在はスウェーデン全国、さらにフィンランドにも展開しています。
それでは何故マイブロンマを売るのでしょうか?
発祥した当初は「結核の患者を救うため」の義援金を集める目的でした。
現在は「子ども達の生活全般に必要なものを調達する公費を集めるため」というのが主な目的に変わっています。
その内訳には「病気や障がいを持つ子どものため」というのもあります。収益の一部は、小児病棟に寄付されたり、車椅子や補聴器などの補助器具の費用に当てられたりもします。また学校で誰もが使うことがある保健室を充実させるためにも使われています。
しかし、それだけではなく子ども達の発達には欠かせない遊びや勉強、生活全般のためにも使われます。自転車、ボール、テニスのラケット、文化祭のコスプレ服...、子ども達が学校に置いて欲しいものを買う費用として当てられたり、学校の遠足や課外活動の資金として補われたりといった具合です。
つまり、マイブロンマの収益は子ども達の生活全般の向上ため役立てられているということです。
マイブロンマを売っているのは9〜12歳の子ども達、毎年約10万人の子ども達が販売に携わっています。
収益の10%は小遣いとしてもらえるとのこと、アルバイト感覚で社会勉強にもなります。他の10%は子ども達にマイブロンム販売を斡旋している企業(主に学校)に割り当てられ、残りを子ども達のための公費として多くの分野で使われます。
「自分達の生活に必要なものは自分達で調達しよう」という自主性と「皆で協力して資金を集めよう」という協調性の両方を養うのに役立っているようです。
マイブロンマを多く売れば、自分達の学校生活や課外活動も充実したものになると思うのでやりがいあり、皆さん頑張っています。
今年のマイブロンマ、デザインは毎年変わります。10クローナのブローチ型のマイブロンムの他に、花形のシール(20クローナ)リース(30クローナ)ピン(50クローナ)もあります
マイブロンマを売る子ども
このようにブローチ感覚で使えます。(このマイブロンマは数年前のもの)
「majblomma」は「my blomma」としても利用するのも良し、服やバックにつけるとなかなかお洒落です。
スウェーデンからお土産に買っていくと、スウェーデンの子ども達を支えることにもなり、お土産としても喜ばれ、一石二鳥になることでしょう。
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3 - Comments
うさぎより:
2014 年 01 月 10 日 08:08:28
はじめまして。
昔の記事へのコメント失礼します。
日本在住のうさぎと申します。
マイブロンマに興味を持ち、日本から寄付をしてお花のピンが欲しいと思っています。(出来れば今後集めていきたいです。)
活動されている団体のサイトを拝見したのですが、なにぶんスウェーデン語が分からず、翻訳ソフトで訳してみてもうまく理解することができませんでした。
入手する良い方法はありませんでしょうか?
日本で仲介している団体等をご存知ですか?
お返事いただけると幸いです。
うさぎ
山本グィスラソン由佳より:
2014 年 01 月 11 日 23:21:14
コメント有難うございます。
マイブロンマはスウェーデン特有の文化なので、日本で仲介しているとは思えませんが、マイブロンマを企画しているスウェーデンの会社に問い合わせてみると良いかもしれません。
http://www.majblomman.se/
英語のメールで通用すると思います。
ちなみにマイブロンマのデザインは毎年変わります。日本でも、マイブロンマのようなブローチなどを作ることは十分可能と思います。手芸店で売られている材料でも手作りできますし、大量生産でしたら業者に頼む方法もあるかと存じます。
「スウェーデンの文化マイブロンマをもとに作り出したボランティア活動」というのも良いかもしれませんね。
うさぎより:
2014 年 01 月 14 日 20:15:31
お返事ありがとうございます。
早速、マイブロンマを企画されているところにメールをしてみました。
教えてくださりありがとうございました!
マイブロンマにインスパイアされたボランティア活動、すてきですね。
日本の赤い羽根や緑の羽根募金もデザインを工夫するともっと楽しくなるかもしれませんね。
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