新学年始まる 教科書探しとカバー付けの夜なべ
2010年09月30日 up
カバー付けの必需品、ビニールシートとはさみと両面テープ
長い3ヶ月の夏休みが終わり、州により日は違いますが、9月に入り早い町では6日から遅い町は20日から新学年が始まりました。
長男中学3年のカバーのかかった教科書20冊
イタリアの学校制度は小学校5年間、中学校3年間、高校5年間。義務教育は16歳迄と設定されています。小学校に入学した年齢にもよりますが、基本的に高校2年位迄が義務教育の範囲になります。日本と違い高校入試がないので、年間を通しある程度の成績を収めないと、学年末に落第するシステムになっています。10段階評価のボーダーラインが6で、5をとってしまうと落第。ボーダーラインぎりぎりだと、6月の学年末に学校側は生徒にDebito(借り)を与え夏休み中勉強させ、9月に学校が始まったら追試をし、その結果進級許可を与えます。その為個人により差が出てくるので、年齢を基準にし、16歳までは義務教育とされています。
分厚い教科書が多く、20冊全部で約10kg
イタリアでは、教科書は学校が直接配布するのでなく、小学校より各担当教員が選び、個人が学校用教科書専門店に注文して取り寄せなければなりません。時に同じ学校内でもクラスによって教科書が違うのは普通です。さらに、小学校までは教科書は国が無料補償しますが、中学校・高校になると個人負担になります。もともと書籍料金が高い国。毎学年、約200~300ユーロ(約1万8千〜2万8千円)近くの教科書代がかかります。一般書を扱う古本屋は多くありませんが、学校用教科書の古本を取り扱う専門店は沢山あります。教科書代があまりにも高いこと、兄弟がいても同じ教科書を使う可能性が低く、落第した場合同じ学年でも担当教員により扱う教科書が違う場合も多く、状態の良い古本を探し節約します。
700ページもあるイタリア語の教科書と文法の教科書
9月になると、親は学校側が提示するリストを元に教科書を個人で注文し、さらに小学校では教科書にビニールでカバーをつけるのを義務付ける教員も多く、親は必死に子供の為に夜なべで、サイズがまちまちな分厚い教科書にカバーをかけるのでした。
この時期、文房具屋や学校教材取扱店の稼ぎ時でもあり、家族連れや学生達で溢れています。
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